Decca

2017年1月 1日 (日)

<ジャケレコ 第2回> Deccaの動物ジャケシリーズ(その2)

あのフラミンゴが飛んできてくれた!Photo_2

<夢見るレコード>のあまり意味のないカテゴリー分けで、だいぶん前に「ジャケレコ」として、のアルバムを採り上げたことがある。それらはどれもジャケットに犬やら猫の写真が使われているものだったので、僕は勝手に「Deccaの動物シリーズ」と名づけて記事にしたわけである。(2008年2月3日記事~この記事の一番下の方に再掲しておきます)

その記事を書いた時点で揃っていたのは・・・
「犬1」「犬2」「猿」「猫」~だった。(青字)

DL 9200 Barry Garbraith/ Guitar And The Wind
DL 9201 Earl Grant/ MIdnight Earl
DL 9202 Fred Katz/Soul Cello
DL 9203 Bernard Peiffer/Piano A La Mode
DL 9204 Toots Thielmans/Time Out For Toots
DL 9205 Ellis Larkins/The Soft Touch
DL 9206 Johnny Pisano, Billy Bean/Maikin' It
DL 9207 Ralph Burns/Very Warm For Jazz
DL 9208 Don Elliot/The Mello Sound

あれから8年ほど経過しているわけだが、その間ものんびりと探していて・・・それでも、9202、9204、9207と集まってきた。どれもジャケットが面白いので、以下にその3点写真を載せておきます。
Decca_013 Decca_014 ≪9204の「ボクサー犬」(トゥーツ・シールマンズ)≫
動物シリーズ全9点の中では、最も「ジャズっぽい」作品で楽しめる。Harmonica with Orchestraという表記があるが、そのオーケストラが(この場合、伴奏陣も含む)がなかなか魅力的なのだ。Hank Jones(p)、Doug Watkins(b)、Art Taylor(ds) そして管楽器陣には、Al Cohn、Zoot Sims、Urbie Green らが居て、時々、短いソロも入る。

Decca_011≪9207の「ペンギン」(ラルフ・バーンズ)≫
ラルフ・バーンズのピアノ、エディ・コスタ(vib)、バリー・ガルブレイス、ミルト・ヒントン、ドン・ラモンドらのリズム陣に、アル・コーン、ズート・シムズ、アービー・グリーンらの管部隊が加わり、ズートのテナーやクラリネットのソロもあったりしてけっこう楽しめる。

Decca_009≪9202「トラ」・フレッド・カッツ:Soul Cello≫
この作品は、チェロが大好き、という方しか楽しめないであろう(笑)

こんな具合に揃ってきたのだが、なかなか見つからなかったのが・・・「フラミンゴ」だ。僕の場合、ジャズのレコードを集めているが、基本、あまり高いものは買わない(笑) その時、欲しいものをなるべく安く、というポリシーである。いや、単にケチなだけであるが(笑) まあそれはそれとして・・・だからネットなどで見つけてもそれが「高ければ」買わない。「高い」または「安い」というのは、もちろん相場価格に対しての意識だが、その作品に対する自分の価値観に基づいた基準価格みたいな意識もあったりして、だから個人差もあるだろうし、なかなか微妙なものなのである。
Decca_006

≪Barry Galbraith/Guitar and the Wind (DL9200)≫
さて・・・「フラミンゴ」である。このレコード・・・ジャケットがとても印象的なので、もちろん知ってはいた。何度か発売されたと思うが、比較的、近年ではビクターが<幻のLP選集>1993年(ジャズ関わりにおいて、僕としてはこの辺りでも近年という感覚:笑) なるシリーズとして、MCAレーベル系のDeccaやCoral、Dot などから30タイトルほどを復刻したはずだが、その折、この「フラミンゴ」を購入するかどうかけっこう迷った記憶がある。しかし・・・僕は買わなかった、いや、買えなかった(笑) その折には、Coralのハル・マクージックやエディ・コスタ、それからジョー・バートン・・・これらのミュージシャンのLPを聴きたくてそれらを優先したわけである。
バリー・ガルブレイスというギター弾き、この人もなんというか・・・相当に渋い。僕がこの名前を知って、多少なりとも意識したのは、これはうんと古い話しだが、1973年頃にCBSソニーが1100円盤シリーズを出した時、「ザ・リズム・セクション」(epic)という作品があって、それは、バリー・ガルブレイス(g)、ハンク・ジョーンズ(p)、ミルト・ヒントン(b)、オシー・ジョンソン(ds) という、一流のサイドメン4人で造った、ピアノ・ギターのカルテットというような作品で、それはもう・・・渋さの極致のような内容で、当時、高校2年だった僕には、まだまだ、そのジワジワと来る渋みの味わい深さ・・・みたいな感覚は判らなかったのだ。
なんだか「あっさりした」ジャズだなあ・・・くらいの感想だった。そんなジャズ経験の経緯もあり、20年ほど経過した1993年頃になっても、僕にとってのバリー・ガルブレイスという人は、最優先で購入すべきミュージシャンではなかった、ということかと思う。
その後、ジャズのオリジナル盤というものを集めるようになって<Deccaの動物シリーズ>という存在を知って、『あのフラミンゴも欲しいな』と意識し始めると・・・さあ、これが見つからない! たまに見つけてもかなり高い(笑) そうして、<動物シリーズ>に執着心が無くなってきた頃になって・・・わりと最近、あの「フラミンゴ」が僕の下(もと)に飛んできてくれたのである。
まあ・・・たまたま適正価格のものが見つかった~というだけのことだけど(笑)
中身の音楽は・・・これが案外に悪くない。 悪くない・・・というのは、エディ・コスタ、ミルト・ヒントン、オシー・ジョンソンという伴奏陣に支えられた渋いギター弾きの渋い選曲を、いささかも力むことなく楽しめた・・・という意味合いである。
もともとこの<動物シリーズ>は、ジャズミュージシャンに大人しく品良くジャズを演ってもらい、つまり・・・一種のムード音楽として売ろう~としたシリーズのようで、その証拠にどのタイトルの表ジャケット(右上とか左上に)にも<MOOD JAZZ IN HIーFI>なる文字が入っている。
≪各タイトルのジャケットを前回の<Decca動物シリーズ>記事と併せてご覧ください≫裏ジャケットの GUITAR AND THE WIND なるタイトルの下に Barry Galbraith Guitar Solos with flute and instrumental accompaniment と表記されているとおり、ギター・カルテットに、フルート(ボビー・ジャスパー)と様々な管楽器群がギターの弾くテーマメロディに絡んでくるのだが、それもあくまで彩(いろど)りを添えた~くらいの使われ方で、管楽器のソロは皆無だが、バリー・ガルブレイスというギター弾きの和音を生かした品のいい枯れたようなサウンドを味わうには、それでいいのである。Decca_007potrait of Jennie それから love is for the very young、この2曲のバラードが・・・とても良い。特に love is~は、前半がギターのみ、後半からミルト・ヒントンのベースが品良く絡んでくるのだが、曲のメロディ自体に何とも言えない哀愁が感じられて・・・これはもう絶品である。

ここから余談を少し。
詳しい方から、『Decca動物シリーズ、これで揃った!とか言ってるけど、「ふくろう」(アール・グラント・DL9201)が無いじゃないか』~そんな声も聞こえてきそうだ(笑) そう、「ふくろう」・・・僕にとってはこれがちょいと問題なんです。「ふくろう」は動物シリーズを意識する前にも、意識し始めた後にも、何度か見かけたことがあって、特に高くはなかったはずだが・・・購入するには到ってない。それはやはり、アール・グラントという人が男性ヴォーカルであるからだ。ヴォーカル全般をそれほど聴いてないが、特に男性ヴォーカルについては、シナトラ以外はほとんど聴かない。これは・・・もうどうしようもない・・・僕自身が自分の音楽への「好み」に忠実でありたい・・・ということに尽きる。
僕は長いことレコードを集めてきたが、何(いず)れかのミュージシャンなりレーベルなりをコンプリートに揃えよう、とは思わない。もちろん好きなミュージシャンのものは自然とたくさん集まってはいるが、例えばビル・エヴァンスやチェット・ベイカーの場合でも、それぞれ初期(ほとんどが国内盤です:笑)から中期まではけっこう揃ってはいるが、後期のものはほとんど持ってない。それはもちろん資金的余裕がないからではあるが(笑)・・・それだけでもない。
聴き手というのはまったく勝手なもので、いくら好きなミュージシャンの新作、あるいは未発表作であっても、録音時期・パーソネルなどから「あまり楽しめないだろうな」などと予想してしまったりする。(つまり、その作品を購入しない)
聴いてみなくちゃ判らんだろう・・・というのも正論だと思うが、僕の場合だと、好きなミュージシャンだからこそ・・・例えばビル・エヴァンスの1970年以降のレコード作品の内容が、僕の中でのビル・エヴァンス音楽への好みとは、微妙にズレてきてるな・・・という実感が確かにあるのだ。
エヴァンスのレコードをあれやこれや聴いてきた自分なりの感覚(好み)からエヴァンス作品を時系列で眺めてみると・・・やはり「レコード音楽」としては、あちらよりはこちらの方がいい(楽しめる)などと、聴き手の都合で(好みで)比較してしまうのだ。これは・・・聴き手の傲慢かもしれないが、実際、商品としてのレコードをセレクトする際にはどうしてもある種の取捨選択が生まれるわけだから・・・やはり仕方ない。(あくまで僕の場合)ビル・エヴァンスで言えば<モントルー>までは楽しめるけど、それ以後は・・・イマヒトツかな?というような認識を持ってしまう(しまった)わけなのだ。
そんな風に傲慢で残酷な取捨選択が、いろんなレコードを目にするたびにアタマの中で行われている。
そうして僕としては、「ふくろう」が動物シリーズの中の一枚であることは充分に判ってはいるのだが・・・男性ヴォーカルのアール・グラントにはどうにも触手が動かないのだ。そんなわけで・・・これからも「ふくろう」が僕の家にやってくることは、たぶん・・・ないだろう(笑)

≪追記≫2016年1月6日≪動物ジャケット以後のJ9200シリーズ≫について。

さて、J9200~J9208までを「動物ジャケ」と名付けたわけだが、このJ9200シリーズは、この後も続いている。そういえば僕はこの9200番台を「シリーズ」と簡単に書いてきたが、それには明確な理由がある。各ジャケット右上に≪Series J9200≫というロゴ囲みが統一されたデザインで表記されていることから、DeccaがJ9200番台を「シリーズ」として企画していたことは間違いないと考えられるのだ。ただ、「動物ジャケ」を、なぜ9208までで止めたのか・・・がよく判らない。単にジャケットに使ってみたい動物の種類(目を惹く写真)が無くなってきただけかもしれない(笑) 
「動物ジャケ」以後の作品にも興味が湧いたので、ちょっと調べてみました(以下、リスト)
9209 Hal McKusick/Cross Section-Saxes
9210 Sal Salvador Quartet ‎/Colors In Sound
9211 Ellis LARKINS/Blue and sentimental
9212 Johnny Pisano And Billy Bean/Take Your Pick
9213 Fred Katz - John Pisano - Hal Gaylor/Trio
9214 Milt Bernhart/SOUND OF BERNHART
9215 Ralph Burns/Porgy and Bess In Modern Jazz
9216 George Russel And His Orchestra/New York, N.Y.
9217 Fred Katz/Katz And His Jammers
9218 Bernard Peiffer/Thd Pied Peiffer Of The Piano
9219 George Russell/Jazz In The Space Age
9220 George Russell Sextet/At" The Five Spot"

・・・と、こんな感じです。(青字 9210、9217、9220 が所有盤)
9221 からは新録音ではなく、≪Decca Jazz Heritage Series≫なるシリーズ名に変ったようで、9221は、アール・ハインズの過去録音のコンピレイションのようです。

(以下~2008年2月3日記事をそのまま再掲しておきます)
<ジャケレコ 第1回> Deccaの動物ジャケ

この「夢見るレコード」・・・タイトル部分に<旅レコ>とか<思いレコ>、あるいは「発掘レコ」など、ごちゃごちゃと説明が多いかと思う(笑)
これらはブログを始めた頃、いろんな切り口からいろんなレコードを取り上げてみたい・・・と構想していた、その名残りである。当初、「旅レコ」では、旅先で買ったレコードの全てを記録しよう・・・また「発掘もの」としては、リサイクル屋での格闘ぶりを書きたい・・・などと思っていたのだが、そうそう「旅」や「発掘」のストーリーがあるわけもない。もしあったとしても、そうすると「旅レコ」は、全く僕個人の「購入レコードリスト」になってしまうし、「発掘レコ」に登場するレコードは、歌謡曲のシングル盤ばかりになってしまう(笑)
もちろん、タイトル部分に「ジャズから昭和歌謡まで」とも書いてあるように、当初は「ジャズ」だけに拘(こだわ)るつもりもなかったのだが、何回か話しを書き進めているうちに・・・やはり「ジャズ」を主軸でやっていきたい気持ちが強くなってきたようで・・・だから最近は、特に切り口を特定しない<ジャズ雑感>での更新回数が多くなっている。実際、僕が何を書いたとしても、それは「ジャズに関する何らかの感想」でもあるわけだし、もともと、どんなレコードやテーマを取り上げたにしても、僕の書く文章の中身(質感)にそれほどの違いがあるわけでもない。であれば、「思いレコ」やら「やったあレコ」などと、ヘタに切り口を分けずに、単に<夢見るレコード 第~回 ~>の方が、よほどすっきりするようにも思うのだが、このブログを始めた直接の動機にもなった<旅レコ>という名前そのものに若干の愛着もあったりするので・・・当分は、やはりこのままでやっていこう。瑣末なことで、いろいろ迷う自分である(笑)

そんなことを思いながら、タイトル部分を眺めていたら・・・これまでに全く登場していない切り口があることに気がついた。
<ジャケレコ>である。自分で書いた説明では『<ジャケレコ>とにかくジャケットがいいレコード』となっている。
う~ん・・・なぜ<ジャケレコ>が一度も登場してこなかったんだろう? たぶん・・・それは僕の妙な拘りのせいだ。つまり・・・何らかのレコードを、わざわざ<ジャケレコ>として取り上げるのも、なんだか大げさな感じだし、それよりも自分の好みのジャケットのレコードを見せることで「なんだ、あいつ、こんなセンスのないジャケットが好みなのか・・・」などとも思われそうでもあるし・・・というような気持ちである。それならそんなテーマを作らなければいいのに(笑)まあそれでもせっかく作った「切り口」だし、実際、音の中身を知らなくても「ジャケット」を気に入って入手したレコードもあるのだ。だから、これからはそんな変な自意識は捨てて(笑)自分が「ちょっと気に入ったジャケット」のレコードを、気楽に取り上げていこうと思うのである。そして・・・この<ジャケレコ>での記事は、あくまで「ジャケット」が主役なので、レコードの中身には、それほど踏み込めないかもしれない。だから・・・わりと短めになるかと思います(笑)

さて、記念すべき<ジャケレコ>の第1回は「デッカの動物ジャケ」でいこう。他のレーベルでも、動物を使ったジャケットは、けっこう見かけるのだが、僕には、この「デッカの動物シリーズ」が、なんとなく気になったのである。そうして、気になるデッカ盤をいくつか連ねてみると・・・どうやら「シリーズ」になっているようなのだ。こうなると・・・もちろん揃えたくなる(笑)本当を言うと・・・シリーズを全部揃えてから記事にしたいところだが、それだといつまで経っても記事にできない(笑)中途ハンパなコレクターの僕としては、不揃いであっても、こうして載せてしまうのである(笑)

最初にこの「動物」を意識したのは・・・「鳥」だった。首が細くて、やけに長いのだが、その割りに頭と胴体は大きめだ。その鳥が、羽を大きく羽ばたかせて空中を飛んでいる映像が、ジャケット一杯に広がっている。その不安定なバランスに見えるフラミンゴのような鳥が、見事にゆったりと宙に浮いているような感じがあって、不思議に印象に残るジャケット・・・あれはたしか、ギターのバリー・ガルブレイスのレコードだった。しかしながら、この「鳥ジャケ」・・・強く印象に残っているのだが、国内盤でさえ未入手なのである(笑)

このシリーズ・・・大体、以下の「動物」がジャケットを飾っていると思う。
「犬」
「猫」
「猿」
「ペンギン」
「ヤマネコ」
「フラミンゴ」

僕が最初に入手したのは・・・「犬」だった。ビル・エヴァンス入りのあの盤~Don ElliotのThe Mello Sound(decca:DL9208)である。このレコードについては、拙ブログ<やったあレコ 第1回> ドン・エリオット/メロウ・サウンド(Decca)を、ご覧下さい。
いずれにしても・・・この盤などは、ビル・エヴァンスのマニア以外には、面白くもなんともないレコードだろう(笑)

次に「猿」。こちらも・・・またある意味、マニアックなレコードかもしれない。ジョン・ピサーノという地味なギタリストと、ビリー・ビーンという、これまたあまり名前を聞かないギタリストの共演アルバム~Maikin' Itである。Photo_5
ピサーノについては・・・ビル・パーキンスの「ジョニー・マンデル集」とでも呼ぶべき Quietly There(abc riverside)
においての「生ギターのしっとりした感じ」をとても気に入っていた。Photo_8

ちなみに、このジョン・ピサーノ氏は、現在も西海岸で活躍中らしい。 

004 ビリー・ビーンの方は、バド・シャンクのパシフィック盤(slippery when wet)での「クールで切れのいい音色」がちょっと気になっていた。割と知られているであろうレコードでは、ピアノのWalter Norris のThe Trio(riverside)にも参加していたギタリストでもある。

私見だが、この2人・・・両者とも、ギターのピッチ(音程)が凄くいいように思う。とても趣味のいいギタリストだ。002
だから、全く未知だったこのレコード:Johnny Pisano, Billy Bean/Maikin' It (Guitar Duets)を発見した時は、そのマニアックさに電流が走った。「あの2人のデュオだって!」 しかもジャケットが・・・変な「猿」である(笑)
ところで、<ジャケレコ>ではあまり内容には触れない・・・とは言ったものの、このマニアックなギター・デュオ盤の中身はというと・・・A面1曲目~ill wind から、いきなり「弦楽」の音が聞こえてきて、少々がっくりする(笑)がっくりはするが、「弦入り」は3曲だけなので我慢して聴くと、他にも「管部隊」入りが2曲あり、全体に「アレンジされたジャズ」の感じがあって、あまりジャズ的に楽しめる内容ではないなあ・・・と思う。
しかし、もちろんいいテイクもある。when I fall in love では、スロウバラードでの2人のギターをじっくりと味わえる。音色が柔らかくて丸みのある方がピサーノだと思う。この人の生ギターは本当に温かい感じがする。
the song is you は2人のギターにベースだけのトリオ編成だ。わりと急速調を軽くスイングしていて、とてもいい感じだ。
このレコード・・・あまりアレンジに凝らずに、もっと小編成を中心にまとめていれば、もの凄くいいレコードになったのに・・・という気持ちになってしまう。でも・・・こんな渋いレコードを造ってしまったDeccaというレーベルもなかなか懐が深いと思う。

そして「動物シリーズ」の中では、最も知られているであろうと思うジャケットが、これだ。
Photo_2 エリス・ラーキンスの「猫」である。真っ赤をバックに気位の高そうな2匹の猫が、何やら上の方を見つめている。
このピアノトリオ盤は・・・なかなか聴かせる。実は、エラのレコードをあまり持ってないので、ラーキンスという人をほとんど聴いていないのだが、この人の力まないタッチは・・・やはり唄伴の名手でもあるジミー・ロウルズに、ちょっと似ているような印象を受けた。
そんなラーキンスの品のいいタッチが、そういえば・・・ジャケットを飾る品のいい猫とよくマッチしている・・・とも言えそうだ(笑)その証拠にタイトルもThe Soft Touchだ(笑)

Photo_4

もう1枚の「犬」~こちらはなかなか躍動的なジャケットである。小柄な犬が思い切りジャンプして、高跳びの棒を跳び越えようとした、その瞬間を捉えたショットのようだ。
タイトルは Piano A La Mode。
バーナード・ペイファー・・・このピアニストもあまり聴いてない。emarcyから出ている Bernie's TunesというLP国内盤を持っているが、あまり印象に残ってないのだ。005_4 高音での切れのいいタッチ、そしてその粘りのない8分音符を聴くと・・・やはりフランスのピアニストだなあと思う。マーシャル ・ソラールと同じように、むちゃくちゃ巧いのだが、何か「引っかかり」がない。ジャズという音楽には、時として灰汁(あく)も欲しいのだ(笑)

このレコードについては、内容よりも、ちょっと興味を惹くことがあった。「内袋」である。Deccapicture_sleeve_3僕の持っている他のデッカ盤のinner sleeve(内袋)は、たいてい紙製のカラー写真入り~いわゆるad sleeve(広告スリーブ:advertisement sleeve)だったのだが、この9203番だけは「ビニール製の内袋」だったのだ。もちろん僕の下(もと)に届いたこのPiano A La Modeに入っていたこの「ビニール内袋」が、純正オリジナルの内袋なのかどうかは判らない。しかし僕の直感では・・・このレコードから中の盤を取り出すときに感じた「盤と内袋の自然な合体感」から~Deccasleeve_2これは、もちろん僕の思い込みだが:笑~この「ビニール製ad 内袋」は、この9203番の純正オリジナルだと思うのだ。 そんな風に見直してみると・・・あまり見かけないこともあってか、このチープなビニール内袋が、なにやらチャーミングなものにも見えてくる(笑) ちなみに、「広告写真」のレコードは・・・デッカの場合、何が何でも「サッチモ」なのである(笑)  

並べてみて気がついたのだが、この4枚・・・どのジャケットにも左上に 《MOOD JAZZ IN HI FI》という表記がある。そしてレコード番号は、どれも9200番台だ。やはり・・・これは「動物シリーズ」だったのだ!
そう思って、裏ジャケットをしっかり見てみれば・・・introducing the J 9200 seriesとして、この9200番台の9200から9208までの全9タイトルのリストが載っているではないか。003_2そしてちょっと不思議なことが・・・というのは、普通、こういうシリーズものは番号順に発売されていくので、例えば9200番など始めの頃ものには、そのシリーズの全タイトルは表記されずに、逆に、例えば終わり頃の9208盤には、それより以前の全てのタイトルが表記されているのだろう~と思ったのだが、僕の持っている4枚、どの盤にも全9タイトルが表記されていたのだ。そしてよりよくチェックしてみると・・・正確には「全9タイトル」ではなくて、どの裏ジャケにも「その盤のナンバーを除く全8タイトル」がリストされているのだった。この辺り、丁寧な仕事だと思う。
ひょっとしたら・・・この全9タイトルは、同時に~あるいは短期間の内に~発売されたのかもしれない。

(青字が持っている盤)
DL 9200 Barry Garbraith/ Guitar And The Wind
DL 9201 Earl Grant/ MIdnight Earl
DL 9202 Fred Katz/Soul Cello
DL 9203 Bernard Peiffer/Piano A La Mode
DL 9204 Toots Thielmans/Time Out For Toots
DL 9205 Ellis Larkins/The Soft Touch
DL 9206 Johnny Pisano, Billy Bean/Maikin' It
DL 9207 Ralph Burns/Very Warm For Jazz
DL 9208 Don Elliot/The Mello Sound

そして・・・この動物シリーズは、どうやらこの9枚で完結しているようなのだ。というのも、この次の番号~DL 9209が、ハル・マクージックの「クロス・セクション」という、割と有名なレコードで、ジャケットはたくさんの「管楽器たち」のやつだ。ちなみにその「クロス・セクション」には、ビル・エヴァンスが参加している。

そういえば・・・この「動物シリーズ」には、痛恨の1枚がある。トゥーツ・シールマンズの一枚、あれは確か・・・「ヤマネコ」みたいなジャケットだったかな? この「ヤマネコ」には、大阪の日本橋(ニッポンバシ)にある中古レコード店で、一度だけ遭遇したことがある。シールマンズ絡みで前から探していた盤だったし、価格も3000円台だったので「やったあ!」と、ほとんど買いかけたのだが・・・「傷あり」の表示が気になり、カウンターでチェックさせてもらうと、片面の半分ほどにスリキズが走っており、しかもそれが割と深そうなスリキズで、どうにもノイズが出そうだったので・・・涙を呑んで見送ったのだ。そういう時、僕は「いい方」に考える。「すぐにまた見つかるだろう」・・・しかしあの「ヤマネコ」、あれ以来、ネットでさえ見かけないのだ。どこへ行ってしまったのだろうか・・・あの「ヤマネコ」君は(笑)
そして、これはうんと後から判ったことなのだが、この「ヤマネコ」に、なんとベースのウイルバー・ウエアが参加していたのである。う~ん・・・あの時、それさえ知っていれば、多少はコンディションが悪くても入手していたのに・・・。痛恨の1枚である。
そうして僕は、さっそく拙ブログの「ウイルバー・ウエアのディスコグラフィ」の項~<思いレコ 第12回> Ernie Henry/Presenting(riverside)に、いつ入手できるかも判らない、このレコードのタイトルを付け加えた(笑)*補筆1.~この後、DL 9204 Toots Thielmans/Time Out For Tootsを入手したところ、ベースはダグ・ワトキンスであることが判明しました。残念ながら、「ウエア参加」は全くの間違いでした。ウエアのディスコグラフィの方も訂正しました。残念である。
*補筆2.~このシールマンズのジャケットを、僕は「ヤマネコ」と書いたが、それは完璧に僕の思い違いでした。ブログ仲間の67camperさんが、コメントで知らせてくれたように、「犬」(ボクサー?)でした。その愛嬌あるジャケットは、67camperさんのブログでどうぞ。   
special thanks to Mr.67camperさん! 

| | コメント (23)

2008年2月 3日 (日)

<ジャケレコ 第1回> Deccaの動物ジャケ

この「夢見るレコード」・・・タイトル部分に<旅レコ>とか<思いレコ>、あるいは「発掘レコ」など、ごちゃごちゃと説明が多いかと思う(笑)
これらはブログを始めた頃、いろんな切り口からいろんなレコードを取り上げてみたい・・・と構想していた、その名残りである。当初、「旅レコ」では、旅先で買ったレコードの全てを記録しよう・・・また「発掘もの」としては、リサイクル屋での格闘ぶりを書きたい・・・などと思っていたのだが、そうそう「旅」や「発掘」のストーリーがあるわけもない。もしあったとしても、そうすると「旅レコ」は、全く僕個人の「購入レコードリスト」になってしまうし、「発掘レコ」に登場するレコードは、歌謡曲のシングル盤ばかりになってしまう(笑)
もちろん、タイトル部分に「ジャズから昭和歌謡まで」とも書いてあるように、当初は「ジャズ」だけに拘(こだわ)るつもりもなかったのだが、何回か話しを書き進めているうちに・・・やはり「ジャズ」を主軸でやっていきたい気持ちが強くなってきたようで・・・だから最近は、特に切り口を特定しない<ジャズ雑感>での更新回数が多くなっている。実際、僕が何を書いたとしても、それは「ジャズに関する何らかの感想」でもあるわけだし、もともと、どんなレコードやテーマを取り上げたにしても、僕の書く文章の中身(質感)にそれほどの違いがあるわけでもない。であれば、「思いレコ」やら「やったあレコ」などと、ヘタに切り口を分けずに、単に<夢見るレコード 第~回 ~>の方が、よほどすっきりするようにも思うのだが、このブログを始めた直接の動機にもなった<旅レコ>という名前そのものに若干の愛着もあったりするので・・・当分は、やはりこのままでやっていこう。瑣末なことで、いろいろ迷う自分である(笑)

そんなことを思いながら、タイトル部分を眺めていたら・・・これまでに全く登場していない切り口があることに気がついた。
<ジャケレコ>である。自分で書いた説明では『<ジャケレコ>とにかくジャケットがいいレコード』となっている。
う~ん・・・なぜ<ジャケレコ>が一度も登場してこなかったんだろう? たぶん・・・それは僕の妙な拘りのせいだ。つまり・・・何らかのレコードを、わざわざ<ジャケレコ>として取り上げるのも、なんだか大げさな感じだし、それよりも自分の好みのジャケットのレコードを見せることで「なんだ、あいつ、こんなセンスのないジャケットが好みなのか・・・」などとも思われそうでもあるし・・・というような気持ちである。それならそんなテーマを作らなければいいのに(笑)まあそれでもせっかく作った「切り口」だし、実際、音の中身を知らなくても「ジャケット」を気に入って入手したレコードもあるのだ。だから、これからはそんな変な自意識は捨てて(笑)自分が「ちょっと気に入ったジャケット」のレコードを、気楽に取り上げていこうと思うのである。そして・・・この<ジャケレコ>での記事は、あくまで「ジャケット」が主役なので、レコードの中身には、それほど踏み込めないかもしれない。だから・・・わりと短めになるかと思います(笑)

さて、記念すべき<ジャケレコ>の第1回は「デッカの動物ジャケ」でいこう。他のレーベルでも、動物を使ったジャケットは、けっこう見かけるのだが、僕には、この「デッカの動物シリーズ」が、なんとなく気になったのである。そうして、気になるデッカ盤をいくつか連ねてみると・・・どうやら「シリーズ」になっているようなのだ。こうなると・・・もちろん揃えたくなる(笑)本当を言うと・・・シリーズを全部揃えてから記事にしたいところだが、それだといつまで経っても記事にできない(笑)中途ハンパなコレクターの僕としては、不揃いであっても、こうして載せてしまうのである(笑)

最初にこの「動物」を意識したのは・・・「鳥」だった。首が細くて、やけに長いのだが、その割りに頭と胴体は大きめだ。その鳥が、羽を大きく羽ばたかせて空中を飛んでいる映像が、ジャケット一杯に広がっている。その不安定なバランスに見えるフラミンゴのような鳥が、見事にゆったりと宙に浮いているような感じがあって、不思議に印象に残るジャケット・・・あれはたしか、ギターのバリー・ガルブレイスのレコードだった。しかしながら、この「鳥ジャケ」・・・強く印象に残っているのだが、国内盤でさえ未入手なのである(笑)

このシリーズ・・・大体、以下の「動物」がジャケットを飾っていると思う。
「犬」
「猫」
「猿」
「ペンギン」
「ヤマネコ」
「フラミンゴ」

Evans_2 僕が最初に入手したのは・・・「犬」だった。ビル・エヴァンス入りのあの盤~Don ElliotのThe Mello Sound(decca:DL9208)である。このレコードについては、拙ブログ<やったあレコ 第1回> ドン・エリオット/メロウ・サウンド(Decca)を、ご覧下さい。
いずれにしても・・・この盤などは、ビル・エヴァンスのマニア以外には、面白くもなんともないレコードだろう(笑)

次に「猿」。こちらも・・・またある意味、マニアックなレコードかもしれない。ジョン・ピサーノという地味なギタリストと、ビリー・ビーンという、これまたあまり名前を聞かないギタリストの共演アルバム~Maikin' Itである。Photo_5
ピサーノについては・・・ビル・パーキンスの「ジョニー・マンデル集」とでも呼ぶべき Quietly There(abc riverside)
においての「生ギターのしっとりした感じ」をとても気に入っていた。Photo_8

ちなみに、このジョン・ピサーノ氏は、現在も西海岸で活躍中らしい。 

004 ビリー・ビーンの方は、バド・シャンクのパシフィック盤(slippery when wet)での「クールで切れのいい音色」がちょっと気になっていた。割と知られているであろうレコードでは、ピアノのWalter Norris のThe Trio(riverside)にも参加していたギタリストでもある。

私見だが、この2人・・・両者とも、ギターのピッチ(音程)が凄くいいように思う。とても趣味のいいギタリストだ。002
だから、全く未知だったこのレコード:Johnny Pisano, Billy Bean/Maikin' It (Guitar Duets)を発見した時は、そのマニアックさに電流が走った。「あの2人のデュオだって!」 しかもジャケットが・・・変な「猿」である(笑)
ところで、<ジャケレコ>ではあまり内容には触れない・・・とは言ったものの、このマニアックなギター・デュオ盤の中身はというと・・・A面1曲目~ill wind から、いきなり「弦楽」の音が聞こえてきて、少々がっくりする(笑)がっくりはするが、「弦入り」は3曲だけなので我慢して聴くと、他にも「管部隊」入りが2曲あり、全体に「アレンジされたジャズ」の感じがあって、あまりジャズ的に楽しめる内容ではないなあ・・・と思う。
しかし、もちろんいいテイクもある。when I fall in love では、スロウバラードでの2人のギターをじっくりと味わえる。音色が柔らかくて丸みのある方がピサーノだと思う。この人の生ギターは本当に温かい感じがする。
the song is you は2人のギターにベースだけのトリオ編成だ。わりと急速調を軽くスイングしていて、とてもいい感じだ。
このレコード・・・あまりアレンジに凝らずに、もっと小編成を中心にまとめていれば、もの凄くいいレコードになったのに・・・という気持ちになってしまう。でも・・・こんな渋いレコードを造ってしまったDeccaというレーベルもなかなか懐が深いと思う。

そして「動物シリーズ」の中では、最も知られているであろうと思うジャケットが、これだ。
Photo_2 エリス・ラーキンスの「猫」である。真っ赤をバックに気位の高そうな2匹の猫が、何やら上の方を見つめている。
このピアノトリオ盤は・・・なかなか聴かせる。実は、エラのレコードをあまり持ってないので、ラーキンスという人をほとんど聴いていないのだが、この人の力まないタッチは・・・やはり唄伴の名手でもあるジミー・ロウルズに、ちょっと似ているような印象を受けた。
そんなラーキンスの品のいいタッチが、そういえば・・・ジャケットを飾る品のいい猫とよくマッチしている・・・とも言えそうだ(笑)その証拠にタイトルもThe Soft Touchだ(笑)

Photo_4

もう1枚の「犬」~こちらはなかなか躍動的なジャケットである。小柄な犬が思い切りジャンプして、高跳びの棒を跳び越えようとした、その瞬間を捉えたショットのようだ。
タイトルは Piano A La Mode。
バーナード・ペイファー・・・このピアニストもあまり聴いてない。emarcyから出ている Bernie's TunesというLP国内盤を持っているが、あまり印象に残ってないのだ。005_4 高音での切れのいいタッチ、そしてその粘りのない8分音符を聴くと・・・やはりフランスのピアニストだなあと思う。マーシャル ・ソラールと同じように、むちゃくちゃ巧いのだが、何か「引っかかり」がない。ジャズという音楽には、時として灰汁(あく)も欲しいのだ(笑)

このレコードについては、内容よりも、ちょっと興味を惹くことがあった。「内袋」である。Deccapicture_sleeve_3僕の持っている他のデッカ盤のinner sleeve(内袋)は、たいてい紙製のカラー写真入り~いわゆるad sleeve(広告スリーブ:advertisement sleeve)だったのだが、この9203番だけは「ビニール製の内袋」だったのだ。もちろん僕の下(もと)に届いたこのPiano A La Modeに入っていたこの「ビニール内袋」が、純正オリジナルの内袋なのかどうかは判らない。しかし僕の直感では・・・このレコードから中の盤を取り出すときに感じた「盤と内袋の自然な合体感」から~Deccasleeve_2これは、もちろん僕の思い込みだが:笑~この「ビニール製ad 内袋」は、この9203番の純正オリジナルだと思うのだ。 そんな風に見直してみると・・・あまり見かけないこともあってか、このチープなビニール内袋が、なにやらチャーミングなものにも見えてくる(笑) ちなみに、「広告写真」のレコードは・・・デッカの場合、何が何でも「サッチモ」なのである(笑)  

並べてみて気がついたのだが、この4枚・・・どのジャケットにも左上に 《MOOD JAZZ IN HI FI》という表記がある。そしてレコード番号は、どれも9200番台だ。やはり・・・これは「動物シリーズ」だったのだ!
そう思って、裏ジャケットをしっかり見てみれば・・・introducing the J 9200 seriesとして、この9200番台の9200から9208までの全9タイトルのリストが載っているではないか。003_2そしてちょっと不思議なことが・・・というのは、普通、こういうシリーズものは番号順に発売されていくので、例えば9200番など始めの頃ものには、そのシリーズの全タイトルは表記されずに、逆に、例えば終わり頃の9208盤には、それより以前の全てのタイトルが表記されているのだろう~と思ったのだが、僕の持っている4枚、どの盤にも全9タイトルが表記されていたのだ。そしてよりよくチェックしてみると・・・正確には「全9タイトル」ではなくて、どの裏ジャケにも「その盤のナンバーを除く全8タイトル」がリストされているのだった。この辺り、丁寧な仕事だと思う。
ひょっとしたら・・・この全9タイトルは、同時に~あるいは短期間の内に~発売されたのかもしれない。

(青字が持っている盤)
DL 9200 Barry Garbraith/ Guitar And The Wind
DL 9201 Earl Grant/ MIdnight Earl
DL 9202 Fred Katz/Soul Cello
DL 9203 Bernard Peiffer/Piano A La Mode
DL 9204 Toots Thielmans/Time Out For Toots
DL 9205 Ellis Larkins/The Soft Touch
DL 9206 Johnny Pisano, Billy Bean/Maikin' It
DL 9207 Ralph Burns/Very Warm For Jazz
DL 9208 Don Elliot/The Mello Sound

そして・・・この動物シリーズは、どうやらこの9枚で完結しているようなのだ。というのも、この次の番号~DL 9209が、ハル・マクージックの「クロス・セクション」という、割と有名なレコードで、ジャケットはたくさんの「管楽器たち」のやつだ。ちなみにその「クロス・セクション」には、ビル・エヴァンスが参加している。

そういえば・・・この「動物シリーズ」には、痛恨の1枚がある。トゥーツ・シールマンズの一枚、あれは確か・・・「ヤマネコ」みたいなジャケットだったかな? この「ヤマネコ」には、大阪の日本橋(ニッポンバシ)にある中古レコード店で、一度だけ遭遇したことがある。シールマンズ絡みで前から探していた盤だったし、価格も3000円台だったので「やったあ!」と、ほとんど買いかけたのだが・・・「傷あり」の表示が気になり、カウンターでチェックさせてもらうと、片面の半分ほどにスリキズが走っており、しかもそれが割と深そうなスリキズで、どうにもノイズが出そうだったので・・・涙を呑んで見送ったのだ。そういう時、僕は「いい方」に考える。「すぐにまた見つかるだろう」・・・しかしあの「ヤマネコ」、あれ以来、ネットでさえ見かけないのだ。どこへ行ってしまったのだろうか・・・あの「ヤマネコ」君は(笑)
そして、これはうんと後から判ったことなのだが、この「ヤマネコ」に、なんとベースのウイルバー・ウエアが参加していたのである。う~ん・・・あの時、それさえ知っていれば、多少はコンディションが悪くても入手していたのに・・・。痛恨の1枚である。
そうして僕は、さっそく拙ブログの「ウイルバー・ウエアのディスコグラフィ」の項~<思いレコ 第12回> Ernie Henry/Presenting(riverside)に、いつ入手できるかも判らない、このレコードのタイトルを付け加えた(笑)*補筆1.~この後、DL 9204 Toots Thielmans/Time Out For Tootsを入手したところ、ベースはダグ・ワトキンスであることが判明しました。残念ながら、「ウエア参加」は全くの間違いでした。ウエアのディスコグラフィの方も訂正しました。残念である。
*補筆2.~このシールマンズのジャケットを、僕は「ヤマネコ」と書いたが、それは完璧に僕の思い違いでした。ブログ仲間の67camperさんが、コメントで知らせてくれたように、「犬」(ボクサー?)でした。その愛嬌あるジャケットは、67camperさんのブログでどうぞ。   
special thanks to Mr.67camperさん! 

| | コメント (20)

2005年12月 4日 (日)

<やったあレコ 第4回> スターダスト(Decca)

「1947年のスターダスト」~奇跡のような15分を聴き比べてみた。

hampton_4ep_010ニーノニーノさんのオフ会(4月白馬にて))では、ラファロ入りのワーナー盤やClefの10インチ盤、リバーサイド盤やマーキュリー盤など本当に素晴らしい盤を聴くことができた。そして・・・45回転の凄さを垣間見ることができたのもこの時だった。ゲストの方が持ち寄ったライオネル・ハンプトンの「スターダスト」~EP4枚組(Decca)に度肝を抜かれたのだ。EP4枚組というフォーマット自体もすごくチャーミングだったが、やはりその「音」に、どうしようもなく魅かれてしまったのだ。
1971年頃・・・ジャズの聴き始めの頃に知ったこの「スターダスト」は、以前から好きな演奏だった~他の時代の演奏と区別するためにか、1947年のこの演奏を「オリジナル・スターダスト」と表記していることが多い~この15分ほどの演奏が全く長く感じない。次々と現れるソロがどれもいいし、とにかくハンプトンのソロが・・・もうどうしようもなく素晴らしいのだ。いわゆるモダンジャズが好きな僕だが、この47年の「スターダスト」には~スイング時代(の終わり)の演奏だからつまらない~などというようなことは、これっぽちも思わない。中3の時、AMラジオ(日立ミュージックインファイフォニックという番組)で聴いてなんとなく「いいなあ・・・」と感じて、その後、FMラジオからカセットに録音してまた何度も聴いて・・・とにかく大好きな演奏なのである。そんな風に好きな演奏だったので、10インチの盤というものを初めて買ったのも、このDeccaのJust Jazz All Stars/Star Dustだった。ただその10インチ盤を入手した頃は、聞き比べなどという意識もなかったし、機器が悪かったのか耳が悪かったのか、とにかく・・・10インチの盤質の悪さ(チリパチノイズ)ばかり気になってしまい、10インチ盤もたいしたことないなあ、で終わっていたのだ。
ところが・・・白馬で聴いたあの音は、全くの別物だった。ジャズ好きが集まり、若干のお酒も入ってみんなの気分がなごやかになっており、そしてこの1947年の演奏があまりに素晴らしくて・・・だから、あんな素晴らしい「まろやかな音」に聞こえたのかもしれない。
ウイリー・スミスが吹くテーマ:あのベンドさせる(せせりあがる)箇所、チャーリーシェイバースが観客を湧かす箇所(唇を緩めて出す「ぶお~っ」というような音)、スラム・スチュアートの弓弾きとハミングでのユニゾン、それからハンプトンの出足でのあの強烈な叩き具合と切れのいい倍テンポのソロ。全てが素晴らしかった・・・。hampton_4ep_009

そのEP4枚組のボックスセットを、ちょっと前に運良く入手できたのだ。ジャケットは10インチ盤と全く同じ。オートチェンジャー用のためか、4枚の各片面にStar Dust が、もう片面に The Man I Love が収録されている。15分の全曲を聴くには、4回もEP 盤をはめ換えなくてはならないので、ちょっと面倒ではある。でも・・・うれしい(笑)
それと、10インチ盤のウラジャケット右上に、also available in 45RPM ALBUM 9-154 とも表記されている。この9-154番は、正に、今回入手した4EPの型番である。ということは・・・10インチも4EP盤も発売時期は不明だが、この2タイトルが同時期のものであることは、間違いないだろう。

少し前にUK盤EP(これは1枚のウラオモテに「スターダスト」のみ収録)も入手していたので、以前にいい印象のなかった10インチ盤の再評価も含めて、これら4種類の盤で、しっかりと聞き比べをしてみることにした。

hampton_001Lionel Hampton/The Original Star Dust(ビクター)VIM-5505(M) 1978年 国内盤

Lionel Hampton/Just Jazz:Star Dust (Decca) DL 7013  10インチ盤

Lionel Hampton/Just Jazz:Star Dust( Decca) Album 9-154  EP4枚組

Lionel Hampton/Star Dust(part 1 & part 2)(Brunswick) OE 9007  UKのEP盤

このビクター国内盤は、一聴すると~10インチやEPよりもカッティングレベルが高いので~いい音に聞こえる。実際、ヴォリューム位置が同じだと、音量の大きい分だけ「迫力」を感じたりする。しかし、次々に登場してくるソロイストたちの楽器の音色に~この音色を味わうというのがジャズ聴きの大きな楽しみなのだ~どうも魅力が感じられない。「こもったような感じ」だ。この「スターダスト」は、相当に古い録音なので(1947年)そのためかな?とも思い、次に10インチとEPで聞いてみると・・・これが全然違うのだ。「鮮度」が違う。(その「鮮度感」は、10インチと4EP間に差はないようだ)

どんな風に違うのか(僕が感じたのか)・・・出足のハンプトンのイントロでは、ハンプトンも「弱め・小さめ」に叩いているようで、それほど差を感じないのだが、アルトのウイリー・スミスが、あの「せせりあがる」吹き方で登場してくる時の音色、それから観客の唸るような歓声・・・これらの「質」が全然違う。ものすごく、はっきり・クッキリしている。テナーのコーキー・コーコランの音色も、国内盤では、「ふやけ気味」で、柔らかい音色というより、やはりこもった感じの音に聞こえる。同じ箇所を聞き比べると・・・10インチとEPでは、テナーの音色がもう少し「高い音域までくっきり鳴り、堅い」感じだ。そうして、ソロの最後の方でアタックをかけて吹く場面など、この「堅い」音色の方が、明らかに「リアル」だ。「歓声」の質でもそうだったが、10インチやEPでは、何かこう「ピントがギュッとあって締まった感じの質感」を感じられるのだ。たぶん・・・この国内盤では、ヒスノイズを目立たないようにするためか、イコライズして中高域をかなり絞ったのだろう。10インチやEPでは、確かに盤質の程度不良ということもあり、けっこうチリパチが鳴ったりするが、それでも「中高域まですっきり抜けた感じ」がする。「鮮度感」が違う。一言で言うと・・・とにかく「楽器の音色の生々しい」のだ。「中高域」と簡単に書いたが、これは単に周波数の高い音域というだけでなく、おそらく、様々な倍音まで含む「響きの成分」が、この「中高域」にたっぷり含まれているのだと思う。一般的に高域の「シュ~シュ~・ノイズ」を嫌う国内盤では、過度のイコライジングにより、この大切な「響きの成分」まで減衰させてしまっているようにも思う。
オリジナル盤には「(奏者の)存在感」がある、と表現されるが、ひょっとしたらこの「響き」の中に・・・その時代の「空気の質感みたいなもの」が入り込んでいるのかもしれない。
それから強い音で吹いた時(弾いた時)の「音圧」に、より一層のダイナミズムを感じる。この国内盤だと~リミッター的な何かのためか~全体に大きな音量で入ってはいるが、その代わりに、ダイナミックスが失われているような気がしてならない。ピアニシモからフォルテ(ここぞっ!という場面で演奏者も気合を込めて強く吹いてような時)で鳴った時の、「音量・音圧の強さ」は・・・これはもう、EP盤・10インチ盤の圧勝だ。この「圧勝」は・・・ハンプトンのソロの最初の4つの音。これを聞くと判る。ソロの出番を待ちに待ったハンプトンが、思い切りアタックを効かせて叩き始めるのだが・・・この4音の「強さ」~気合の入った「さあ、いくぞ!」という音だ。素晴らしい!このフォルテの質感が、最も無理なく、しかも強力に出てきたのは・・・やはり45回転EPだった。何かの機械で測定すれば・・・このEPから飛び出てくるあの4音の「音量・音圧」の数値は、実際、国内盤や10インチより高いだろう、と思う。

hampton_002さて、残る1枚~UKのEP盤は英Bruncwickからの発売だが、発売時期はよく判らない。ウラジャケの右下に小さく~
W.B.M. 2/55 と表記してある。ひょっとしたら1955年2月発売ということなのかな?(英国EP盤に詳しい方・・・ぜひお教え下さい)
音質は・・・Decca4EPと同じ頃のマスターを使っているのか、Decca盤と大きな音質の差は感じなかった。UKシングルもスムースないい音だ。1枚のウラオモテなので、実際、このUK盤をターンテーブルに載せることが一番多いのだ。

今回、はっきり判ったのは、この「国内盤」と「EP/10インチ」には、はっきりとした質感の差があったということだ。そして10インチとEPについては・・・明らかな差というものは感じなかった。これは・・・10インチ盤(確かにチリパチは多かったのだが)も、かなりのものだということでもある。楽器の音色の質感などは、10インチもEPも、ほとんど同じだったように思う。ただ、音量・音圧のダイナミクスについては・・・どうやら45回転の方に分がありそうな気がする。強い音がスムースに前に出てくるような感じと言ったらいいのか。

そんなわけで・・・このところ徐々に徐々に7インチEP盤(=45回転)を集めだしている。7インチEP盤にはもうひとつの魅力がある。
picture sleeve(ジャケット)である。このジャケットに素晴らしいものが多い。あの小さい7インチだと・・・どうにもキュートなのである。
日本のように33回転のコンパクト盤という仕様は、アメリカにはないようで、EP盤=7インチ=ほぼ45回転のようだ。
(EP盤については、また別の機会に少しづつ・・・)

さて、今回の聞き比べは・・・1947年という古い音源についての~あくまでこの4種のサンプル(盤質などの個体差も相当あるだろうし)に関しての~全く個人的な感想というレベルの話しです。だからもちろん、全ての国内盤の音質が悪い、ということではないのです。
ひとことで国内盤と言っても、元の録音の良し悪し/製作時期/使用したマスターテープ/レコード会社などによっても、いろいろな質の違いもあるだろうし。個人的には、1973年からCBSソニーが出したColumbiaの再発は、案外に悪くないと感じている。ひとつ言えるのは、どこの国の再発であっても「擬似ステレオ」だけは絶対によくない、ということだ。ステレオ機器が普及したため、単純にモノラルよりステレオの方が価値があるということで、古いモノラル音源を強引に「ステレオ」として再発した時期があるのだ。高音と低音を、左右のチャンネルに電気的に振り分けたような類(たぐい)の擬似ステが多かった。1965年くらいから1975年くらいの再発ものの外盤ジャケットには、たいてい electronically rechanneled for stereo とか表記してあるのでそれと判った。しかし、日本盤には無表記(というより「ステレオ」だけ表記)のものが多く、聴いてみてがっかりということもあった。現在の再発ものには、あんな質の悪い擬似ステレオなんて皆無だろう。しかし再発されるたびに、マスターテープの鮮度落ちをカバーするためであったとしても、巧妙にデジタル処理(昔のイコライジングなどというレベルより、はるかに聞きやすくなっていることは認めるが)など、「いじられる」可能性は高いだろう。そうした比較的高価な「巧妙再現音盤」に、僕はそれほど魅力を感じない。
古いジャズを好きになった者としては・・・とにかく「生々しい音」が閉じ込められていて(全てがいい音質とは限らないが:笑)、しかも、その時代の空気を感じ取ることができるジャケットの魅力も含めて「オリジナル盤」というものに魅かれることの方が、うんと自然なことだよ、と自己弁護のように考える僕である。

| | コメント (14) | トラックバック (1)

2005年6月29日 (水)

<やったあレコ 第1回> ドン・エリオット/メロウ・サウンド(Decca)

あるビル・エヴァンス・マニアの告白~「デッカの犬ジャケ」レポート。

~このブログ<夢見るレコード>を始めて、ちょうと一ヶ月だ。<旅レコ>で書いたように、初めていったホンコンでは、あの暑さにうだりながら、レコード探しをしてきました。それ自体は、おもしろかったのですが、いかんせん、何が出てくるかワクワクしながら探すような「中古盤屋」は見つからなかった。ましてや「オリジナル盤」なども皆無。(もちろん、ホンコンほどの都会なら、どこかにそういうお店もあったのだろうが、それらを探し出すのは、3泊4日のツアーでは、とても無理だった) そんなホンコン編ゆえ、やむなくCDの紹介が続いてしまった。不本意である。(笑) 僕は、もうどうしても、ジャズのLP盤が好きなのだ。できればオリジナル盤が欲しいのだ。(あたりまえですね:笑) そんな訳で、vinyl ジャンキーの一歩手前の僕としては、やはり、「LP盤」も紹介していきたい。 ようやく<やったあレコ>の出番だ。

さて・・・前回の<ジャズ雑感 第2回>で書いたように、例えば、ビル・エヴァンスの参加盤で、長い間、国内発売されなかった盤~Guys and Dolls Like Vibes(coral)やら Jazz In the Space Age(decca)も、近年、ビクターから「MCA幻のLP選集」として復刻されたりした。まさに「マテバ・カイロノ・ヒヨリアリ」だ。長年のエヴァンスのファンなら、もう買うしかなかっただろう。推定、全国で2000人くらいは、即、購入したのではないだろうか? ファンとしては、やはり、とにかく、「聴いてみたい」のだ。

そんな中でも、どうしても出なかった盤がある。そんな一枚がこれだ。 
Deccaの≪Don Elliott/The Mellosound≫ 1958年2月録音。

  CIMG0008















<Jazz Hero’s Data Bank>とういう本。前回は、「曲名」の威力をコメントしましたが、「写真」の威力も、 相当に大きい。写真の記憶というのは、理屈じゃない。絵柄とか全体の感じ・・・そんなようなイメージが、何かの拍子に「ぱっ!」と思い出されるものだ。たぶん、意識してなくても、記憶の底に残っているのだろう。                                   めったにあることではないが、廃盤店のエサ箱でも、床置きのバーゲン箱でも、あるいはネットでも、「おっ、これは・・・」と自然に手が止まったりする。(笑) とにかく、ある特定のジャケットを発見すると・・・もちろんそのジャケットを見ただけで、全てのデータが浮かんでくるわけではない(笑)が・・・脳髄のどこかに残っている「レコ買いフィルター」に引っかかるようです。(笑)
それも、この本でいろんな探求盤の、そのジャケット写真を何度も見ているからこそだろう。

この盤は、ネットで見つけたのだが、この犬の顔を見た時、ドキッとした。  ただの気持ち悪い犬の顔なのに(笑)・・・しかし、これが「レコ買いフィルター」に引っかかったのだ。Don Elliott なる名前からピンとくるのは・・・もう Bill Evans くらいのものだ。さっそく、<Jazz Hero’s Data Bank>でチェックする・・・うん、やっぱり evnas 参加アルバムだ、間違いない!

・・・そうして、ようやく、この盤~Deccaのオリジナル盤を手にいれた。初めて聴ける、この一枚!データによれば、録音は1958年2月。58年なら、 悪いはずがない。・・・さあ聴くぞ!気合入りまくりの僕・・・。        

残念ながら・・・エヴァンスのソロは、それほど多くはない。ほんの数箇所、それも短いソロスペースしか与えられてない。
・・・いやしかし、僕は誇り高き、エヴァンスの enthusiastsである(笑) いいのだ。 その何十秒があれば、いいのだ!わずか8小節でも16小節でも、エヴァンスのソロさえあれば・・・あの、揺るぎのないタッチから生み出される硬質なフレーズさえ聴ければ・・・。やや苦しい僕ではある(笑)
そんなわけですが・・・せっかくなので、熱狂的なビル・エヴァンスのファンの方に、少しこの「メロウ・サウンド」の中身をお知らせしたい。DSCN0763
とりあえず、A面の6曲を・・・。

A面1曲目:A Million Dreams Ago
~いきなりハープの音がシロロン~シロロンと・・・女性コーラスも朗々と・・・(笑)  よく見れば表ジャケッとのDon Elliottの 下に小さく ~and Choir(聖歌隊とか合唱団の意味だろうなあ)と書いてあるじゃないか・・・。
しかし、たる~い女性コーラスが、ふわ~っと流れた後、「ドンッ」とブレイク。ここからいきなり、エヴァンスの鋭く切れ込む 1小節のフレーズが! おおっ。これぞまさしくエヴァンスだ!  素晴らしい!このままミディアム・スロウのテンポでエヴァンスのソロが9小節続く。

2曲目:It’s Only A Paper Moon
~16小節のソロ。この間、バックはベースのみ。ただこのベース奏者は、もちろん、フツウに淡々と4ビートを刻むのみ。それでもエヴァンスのソロは、 ノッているようだ。最後の4小節では、エヴァンスお得意のブロックコード風ユニゾンフレーズが出てきて、思わずうれしくなる。

3曲目:Dinah ~ソロなし。

4曲目:Blue Waltz
~ 3拍子の曲で、ほとんど女性コーラスだが、中間部で、再びエヴァンス登場!16小節を、これまた全てブロックコードで。おそらく、Deccaレコードのプロデューサーからは「ムード・ミュージック路線で」という指示があったに違いない。しかし、我らがエヴァンスは、一見、コードだけで「甘~く」弾いているが、その内実は・・・相当に、新しいサウンド(ハーモニー)を鳴らしてます。

5曲目:Poinciana ~ソロなし。

6曲目:Play Fiddle Play
この曲は、わりと有名だ。マイナーの曲調が、ちょっとモードっぽくもあり、そのため、~8小節のイントロがエヴァンスのリードで聴かれる。かっこいい! 中間部・・・ここで、エヴァンスのソロだ。出だしからちょっと強めのタッチで、気合の入った16小節のソロ。う~ん、ノッてきたなあ・・・と思ってると、次のギターソロに移ってしまう・・・。ちょっとがっくりする僕・・・しかし、最後のテーマの間のつなぎ部分で、4小節だけ、エヴァンスのソロが出る。これも、さっきのソロの続きのような感じだぞ・・・多分、さっき、もう少し弾きたかったはずのフレーズをここにぶち込んだに違いない(笑) と熱狂的エヴァンス・ファンの僕は、そう思い込むのであった(笑)

そんなわけで、こんな「変な犬のジャケット」盤を入手できたのも・・・前回に紹介したJazz Hero’s Date Bankのおかげなのです。まだまだお世話になりそうな僕の強い味方のようです。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

A&M ABC paramount Alex de Paola Argo Bel Canto Bethlehem Candid Clef Columbia Concert Jazz Band Contemporary Coral Decca Discovery division of Liberty Dootone Dragon Emarcy Epic ESP Fantasy Hal Valentine Hi-Fi I'll never be the same Impulse Intro Jack Higgins JAZZ HERO'S DATE BANK Joday Keytone Liberty bluenote Mode my fevorite things Nocturne Norgran Pacific Prestige Ray Fowler RCA victor Riverside Roost Roulette Rumsey Lewis Savoy Specialty Tampa United Artists Verve アイリーン・クラール アル・コーン アン・バートン アート・ファーマー アート・ブレイキー アート・ペッパー アーニー・ヘンリー アービー・グリーン アーマド・ジャマル ウイルバー・ウエア ウイントン・ケリー ウエス・モンゴメリー エセル・エニス エディ・コスタ エリオット・ローレンス エリック・ドルフィー エルヴィン・ジョーンズ オスカー・ピータースン オスカー・ムーア オムニバス オリジナル盤 オーネット・コールマン カーティス・カウンス カーティス・フラー キャノンボール・アダレイ ギル・エヴァンス クインシー・ジョーンズ クリス・コナー クリフォード・ブラウン ケニー・クラーク コルトレーン コートにすみれを サウンド・オブ・ミュージック サックス吹きラベル サラ・ヴォーン シナトラ ショーティー・ロジャーズ シリアルナンバー ジェリー・マリガン ジミーロウルズ ジミー・ウッズ ジミー・ギャリソン ジミー・クリーヴランド ジミー・ロウルズ ジャズ ジュリー・アンドリュース ジョアン・ジルベルト ジョニー・ホッジス ジョージ・オールド ジョージ・ラッセル ジョー・ゴードン ジョー・バートン ジョー・プーマ スコット・ラファロ スタン・ケントン スタン・ゲッツ ステレオ1100番シリーズ セルジオ・メンデス セロニアス・モンク セント・ジェームズ病院 ソウル ソニーボーイ ソニー・クラーク ソニー・ロリンズ タッド・ダメロン チェット・ベイカー チック・コリア チャーリー・パーカー チャーリー・マリアーノ チャーリー・ミンガス チャーリー・ラウズ テンダリー ディスク36 ディック・ツアージック ディック・ナッシュ デクスター・ゴードン トケビ市場 トニー・スコット トニー・ベネット トミー・フラナガン トロンボーン ドン・エリオット ナベサダ ネムジャズイン ハル・マクージック ハロルド・ランド ハワード・マギー ハンプトン・ホウズ バスクラリネット バディ・コレット バド・シャンク バラード バリー・ガルブレイス バート・バカラック ビル・エヴァンス ビル・パーキンス ピチカット フィル・ウッズ フランク・ロソリーノ フリップ・フィリップス ブッカー・アーヴィン ブッカー・リトル ヘンリー・グライムス ヘンリー・マンシーニ ベン・ウエブスター ペッパー ペッパー・アダムス ペテュラ・クラーク ペデルセン ペレス・プラード ボサノヴァ ボビー・スコット マイルス・デイヴィス マッコイ・タイナー マット・デニス マトリクス マーク・マーフィー ミシェル・ルグラン ミュージカル映画 ミルト・ジャクソン ミルト・ヒントン メイナード・ファーガスン モンクス・ミュージック ライオネル・ハンプトン ラビット・フット・レコード ラムゼイ・ルイス ランディ・ウエストン リッチー・カミューカ リッチー・カムカ リーフラベル リー・コニッツ レイ・ブラウン レコード レコードリスト レコード収納 レコード吊り棚 レコード床置き レス・スパン レッド・ガーランド レッド・ミッチェル ロイ・へインズ ロリンズ ローリンド・アルメイダ ワリー・ハイダー録音Wally Heider ヴァージル・ゴンザルヴェス ヴィニー・バーク ヴィブラフォン ヴィブラート 名曲堂 小林 旭 日記・コラム・つぶやき 東大門 秋吉敏子 立花実 艶ありラベル 艶なしラベル 赤ラベル 長方形ロゴ 限定盤 音符ラベル 香港  10インチ盤 25センチ盤 7インチ <やったあレコ> <ジャズ回想> <ジャズ雑感> <思いレコ> <旅レコ> <発掘レコ> UKcolumbia