<ジャズ回想 第24回>また、いいレコードをたくさん聴いた。
久々にYoさん宅・・・あっという間の7時間。
毎年、初夏の頃になるとYoさん宅に集まるのだが、今回はホストのYoさん、PaPaさん、denpouさん、recooyajiさん、konkenさん、bassclefの6人が、青い顔したウーレイ(スピーカー)の前に陣取った。皆、声こそ出さないが「ぐへへへ」という顔をしている(笑) さあ・・・お楽しみの始まりだ。
この日、若干の逡巡(しゅんじゅん)の後、Yoさんが選んだのは、ドルフィーのLive In Europe vol.1だった。ドルフィーから・・・というのはこうした音聴き回ではちょっと異例かもしれない。演奏会でもレコード聴きでも、たいてい最初の曲は、ちょい軽めというかリラックスした感じの曲・演奏から始めることが多いように思う。だから・・・初っ端(しょっぱな)からドルフィというのは、なんというか・・・若干、ハードかもしれない(笑) だけどこれには訳がある。
実は少し前に「この頃はドルフィーを聴いている」というYoさんからのメールがあって、じゃあ次回の音聴きで会は、「ぜひドルフィのバスクラ(バスクラリネット)のソロ~God Bless the Childを」とお願いしていたのだ。
E.Dolphy/Live in Europe vol.1(prestige) 2nd紺ラベル
god bless the child
この演奏・・・ドルフィのまったくの独り吹きである。このバスクラ独奏でのGod Bless the Child・・・僕は高校の時、FM放送から録音したカセットを聴きまくって、そうして大好きになったのだ。
僕はジャズという音楽を中学3年の頃から好きになり、そのうち聴くだけでは飽き足らなくなり、大学のジャズ研でウッドベースを触るようになった。ベースという楽器を選んだのはたぶん偶然だが、僕は「音」に対する感性の根っこがわりと単純らしく、音楽を聴く際、概(おおむ)ね、高い方の音より低い方の音を好むようだ。そんな単純脳の僕が苦手なのは・・・まず、ハードロックのエレキギターの音。あれがダメである。そしてロックのヴォーカルはたいてい甲高い声で叫ぶわけだから・・・これもけっこう辛(つら)い。
ジャズヴォーカルでも高めの声を張り上げるタイプ(例えば~ジュディガーランド)よりも、低めで落ち着いた声質(例えば~アン・バートン)を好む。
ジャズ聴きにおいての「管楽器の音色」についての好みで言えば・・・まずサックスが好きだ。そしてアルトよりテナーだ。
低い方がいいのなら、バリトンサックスが最も好きなはずなのだが、そうでもない(笑) バリサクの音も嫌いではないが、たまに聴くといいなあというくらいで、ハードでゴリゴリなタイプ(例えばペッパー・アダムス)よりも、ライトな音色タイプ(例えばジェリー・マリガン)の方が好みである。
金管のトランペットも、もちろん嫌いではないが、トランペットにおいても、強いアタックで高音域のフレーズを吹きまくるタイプより、ゆったりした音色で中音域のフレーズを吹く方が好みだ。
そうだ・・・トロンボーンも実にいい音色だ。時にはトランペット的なアタックも効くし、何よりもスタンダード曲をゆったりと歌う感じにはピッタリの音色じゃないか。ジャズ聴きも長いがこの15年ほどか・・・ボントロをますます好きになってきている。
クラリネットも・・・いい。実はクラリネットなんて・・・と長いこと思っていたのだが、アート・ペッパーの「家路」を聴いて、あの独特な表現力を醸し出すこの楽器の魅力に目覚めたのだ。あまり音源がないようだが、レスターヤングのクラリネットにも同じような魅力を覚える。ただクラリネットは、奏者によってかなり音色のクセが違い~これはクラリネットに限らないが~わりと甲高い感じの音でパラパラと吹くベニー・グッドマンはほとんど聴かない。好んで聴くのは、ゆったり音色のバディ・デフランコくらいか。ソニー・クラーク入りのバディ・デフランコの音色は、しっとりと暖かく、実にいい。うん、クラリネットまできたな。
そこで・・・・・バス・クラリネットなのである。
これが・・・いい! バスクラというのは、立ち姿が長くてその形だけでも絵になる楽器なのだが、もちろん「音」の方もチャーミングなのだ。くごもったように暗くて、しかし仄(ほの)かに暖かくもあるような、あの不思議な音色。そしてサックスに負けないくらいの音量と音圧感。実は最近、このバスクラという楽器に触る機会があって、ちょっと吹かせてもらったのだが・・・低い方を鳴らした時、体に伝わってくる楽器の胴鳴り振動に僕は痺れた。
そしてバスクラと言えば・・・これはもう、ドルフィーなのだ!
ドルフィーは、この曲の原曲メロディを、おそらくは、わざと出してこない。始めのうち・・・ドルフィーは、なにやら音をまさぐるように、バスクラの低音域を使ったアルペジオっぽい音階をしつこく続けてくる。そうしてある時~たぶん曲のサビの部分か・・・ここでいよいよ、高い音を吹く。これが・・・とても印象的で、それまでの低い音域でのファットな音圧感豊かな音色とは違う質感の、ちょっと歪んだような、ノドをキュ~ッと絞ったような、そんな悲痛な音色なのだ。でも・・・それが効く。バスクラ独奏においての静と動。抽象と具象という感じがしないでもない。まあそんな解釈はどうでもいい。とにかく・・・このバスクラ独奏は、純粋に「ドルフィーという人間の音の世界」なのだ。僕らはその「音」に、ただ浸(ひた)ればいい。
Yoさんのシステムはバランスがいい。だから7時間、聴いていても音に疲れはしない。音の説明はまったく難しいことだが、あえてシンプルに言えば~
まず低音のエネルギー感が凄い。そのエネルギー感とは・・・量感だけでなくその演奏においての奏者が意図して発したであろう強弱の表現が~ピアニシモ(弱く)とフォルティシモ(強く)の楽器の鳴り具合。とりわけ「ここぞっ!」と強く吹いた・弾いた時に、ぐぐ~っとそこに現れるエネルギー・音圧感・存在感の体現~凄いのだ。これを「音楽的なリアリティ」と表現してもいいかもしれない。
以前から、このウーレイで聴かせてもらうロックのバスドラの音の強弱のニュアンスとそのリアリティ(存在感)に驚いてはいた。ウッドベースも同様である。そして・・・バスクラのような、なんというか低音域に溜めたような音圧感が発生する楽器にも、このウーレイは素晴らしい鳴り方・・・いや、表現をしてくれた。ドルフィー好きが聴いたら・・・これはもう「う~ん・・・」と唸るしかないだろう(笑)
「低音」の話しになったので、ここで、低音全般に拘るYoさんの低音観みたいなものを紹介してみたい。メールやりとりの中で、オーディオに疎い僕のために、Yoさんが判りやすく説明してくれたものだ。
*Yoさんの了承を得てここに転載します。
≪私は「音楽のファンダメンタルは中音だけど、音のファンダメンタルは低音だ」と考えています。私の言う中音とは音楽帯域の意味で楽譜で表される音の範囲のつもりです。SPのようなレンジの狭い(中音だけの音)でも音楽の感動を味わえますから音楽にとって大事なのは中音だという事は当然です。
しかしオーディオで再生音の音作りをするとき最も大事なのは低音と考えています。特に私のように等身大のエネルギー感を出そうとする場合に低音という音のの土台がしっかりしていないと楽器の実在感や本当の臨場感は得られません。
低音が大事な理由のもう一つは最も調整が難しいのが低音で、それが中音以上に影響する事です。
部屋の影響を最も受けやすいのも低音ですし、低音が原因する共振、共鳴の倍音成分が中音以上にかぶったり音全体に悪影響が出てしまったりもします。中、高音のうるさいところなどが結局低音が原因していたという経験は何度かあります≫
さて・・・会の最初のうちは、皆さん、柄にもなく(笑)けっこう遠慮しているので、手持ちのレコードをなかなか出さない。だから、ホストのYoさんがいくつかレコードを選んでいく。
Zoot Sims/Zoot Sims In Paris(UA サックス吹きラベル)
UAレーベルへの興味からモノラルとステレオの聴き比べもしてみた~
ステレオではやや左からズート。わずかにエコーがかかったようなふっくらしたテナーの音色か。でもこのエコーは、明らかにこのライブ会場のの自然な響きエコーだから気にならない。 むしろ、いかにも「ライブ」という感じがよく出ていて、そんな音色がリラックスしたズートの芸風ともピタリと合致して、これはもう実にいい雰囲気なのだ。Yoさんも「ズートで一番好きかもしれない」とのこと。この「サックス吹きラベル」は、ステレオとモノラルで質感に大きな違いがなく、どちらもいい音だった。「UAはステレオがいい」と思ってはいるがもちろん全てのタイトルにそれが当てはまるわけではないようだ。
Frank Strozier, B.Little, Geroge Coleman~/Down Home Reuion(UA)
ステレオ盤(青ラベル)
うん、これはいいっ!最初の音が出た瞬間に僕はうれしくなってしまう。ソロの先陣を切るのはストロジャーのアルト。これが実に太っい音色なのだ。ストロジャーというと、vee jayレーベルのfantasticでよく知られているアルト吹きだと思う。
僕はこの人を、ジャズ聴きの初期からマッコイ・タイナーのtoday & tommorrow(impulse というレコードで耳にしていて、その後は、MJT+3というグループや jazzlandの作品を聴いてきたが・・・このUA盤を耳にすると・・・ストロジャーのアルトって、こんなに艶やかでしかも逞(たくま)しい音色だったのか!と驚くほど太い音色と、そしてもちろん気合の入ったいいソロじゃないか。素晴らしい!
それにしても、中央からアルトが押し出してくる、このリアルな音圧感はどうだ。こういう、いい録音の、もちろんいい演奏のレコードを掛けると・・・Yoさんのウーレイ(スピーカー)も、実に気持ちよさそうに鳴っている。
続くソロは、ブッカー・リトル。中央からやや左から鳴る。独特なちょっとクールな響きで、しかし、これも独特な内に秘めたような情熱・情感を感じさせるトランペットだ。リトルはさっきもドルフィのFive Spot vol.2で聴いたが、私見では、フレーズがどうのこうの言う前にあの「深く鳴る音色」を味わうべきタイプのペット吹きだと思う。音色そのものに説得力があるという感じだ。
そして、ベースがジョージ・ジョイナー・・・これもミンガス張りの強いアタックで弦を引っ張り倒したような、ザクザクしたようなベースの音色が魅力的だ。やっぱり・・・United Artistsの青ラベル(ステレオ盤)はいいのだ(笑)
ちなみに僕の手持ち盤は、日本キングから発売された1500円盤(ステレオ盤)だけど、各楽器の音圧感・鮮度感も案外、悪くないので・・・この日本盤でガマンしようではないか(笑)
Four Altos(prestige) NYCラベル
「盤質は悪けど・・・」と前置きして、Yoさんが、PrestigeのNYCラベル盤を出してきた。音はさすがの鮮度感だが、それよりも、Yoさん、こんな風にみんなで聴くときに「楽しめる」レコードも好きなのだ。
このアルト4人・・・誰か、判る?ということで、さあ、皆、聴き始める(笑)
「これ、誰?」「う~ん・・・判らん」「聴いたことないアルトだね」
誰も~だと断言できない(笑) 誰もが、フィル・ウッズだけは判るが、残りの3人がなあ・・・だから・・・ソロが2人目、3人目と進むと、「あっ、これは、フィル・ウッズ?ウッズだね」という具合なのだ。だけどウッズとクイルもよく似ているぞ(笑)
僕の認識では・・・ウッズと似ているけど、もうちょっとだけ荒っぽいかな・・?というのが、たぶんジーン・クイルなのだ。
となると・・・残りの2人が、サヒブ・シハブとハル・スタインということになる。サヒブ・シハブというと、たいていはバリトンサックス吹きとしての認識だろうか。そのシハブのアルト? それにほとんど録音のないハル・スタインのアルトを「おっ、ハルだ!」とすぐに判るようなジャズ好きなんているのだろうか・・・いや、日本に5人くらいは居るんだろうな。スタインに興味ある方は、はとりあえず、あのprogressive盤(もちろん日本盤でも)を聴くしかないだろう。それにしても、この「4アルト」・・・ソロの繋ぎ部分で4人が間髪を入れずに次ぎの奏者が吹き始めるので、うっかりすると「あれ?今、替わった?いや、まだか?」てな具合で、下手したら、ソロ奏者が替わっても気が付かないこともあるかもしれない。こういう時、モノラル録音はちょっと辛い(笑)
てなわけで・・・アイラ・ギトラー氏の裏解説に頼りましょう!というのが皆の結論だった(笑) ボブ・ワインストック氏も・・・まったく罪作りなレコードをこさえてくれたものだ。
さて、ここで、denpouさんが取り出してきたのは・・・
Rita Rice/Cool Voice of ~ vol.1(オランダphillips)
このレコード・・・CDを持ってはいたが、やはりLPが欲しくなったその頃、ヴォーカル好きのkonkenさんが同じタイトルの米columbia盤を2枚持っていたので、その内の1枚を交換してもらったのである。
そのジャケ違いの米columbia盤もなかなか人気があったようだが、リタ・ライスがオランダ出身でA面6曲がオランダ録音だから、やはりこの蘭Phillipsがオリジナルだろう。
konkenさんからのリクエストで、 I cried for you を聴く。このオランダ盤・・・音が良かった。
欧州盤独特のちょっとツンと澄ましたような感じの音質で、アメリカの黒人ハードバップのバンドがもう少し洗練された巧い白人バンドのようにも聞こえてくる。もちろん歌伴(ヴォーカルの伴奏)だから・・・ブレイキーもいつもより静かめに叩いたんだろうが、ブレイキーのシンバルがいつもより抑え目に聞こえる(笑)
同じシステムで聴き比べたわけではないので、あまり意味はないかもしれないが、米columbia盤(僕の手持ちは白プロモラベル)とはだいぶ音の質感が違うようでもある。このレコードA面6曲はブレイキーのジャズ・メッセンジャーズのB面6曲については、Recorded in the Unitied Statesと表記されているので、B面については、米Columbia盤もオリジナル・・・と言えなくもない。この米Columbia盤のThe Cool Voice を聴いてみると・・・Phillips盤に比べ、ベースの音が太めに大きく、そしてドラムスの音がザラついたような感じに聞こえて・・・やっぱりアメリカの黒人ジャズの音がするのである。いや、そういう気がする(笑)
その辺りの音の印象のことをヴォーカル好きのkonkenさんに尋ねてみると、彼はこんなコメントをくれた。
≪先入観があるのかもしれませんが、基本的にはアメリカ人は米盤、ヨーロッパ人は本国盤がいいと思います。リタ・ライスも全部聴いていませんが、バックがメッセンジャーズなんで米盤の方が好みかな?というカンジですが、歌はオランダ盤の方がいいかな? だから反対の地元バックのA面はオランダ盤の方がいいかもしれません。
聴き慣れてるせいかもしれませんがジャズには米盤の方が親近感があります。1980年代前後にECMが一時ブームになったことありましたが、ちょっと醒めたような質感はジャズ自体が醒めたような感じがして自分のジャズを聴こうという気持ちまで醒めさせたような印象をいまだにに引きずってるようです。ジャズは音程がズレていようと録音にクセがあろうと熱いモノが伝わった方に軍配を挙げたいです≫
もともとこのレコードのプロデュース意図は・・・たぶん、ヨーロッパの女性歌手がバリバリのハードバップバンドに挑戦する~みたいなことだったようにも推測できる。そういう気持ちもあって聴くと、ライスは意図的にねっとりとした歌いまわしをしているような感じもする。これまであまり意識して聴いたことのないリタ・ライスが、やはりとても巧い歌い手だということがよく判る1枚であった。もう1曲・・・と聴いたバラードの my one & only love は、ホレス・シルヴァー名義のstyling of Silver収録のmy one & only loveと同じアレンジだった。
denpouさんはEP盤もお好きなようだ。
metronomeのEP盤~S.Getzのストックホルム録音の内、4曲入り(school boy 、I have only eyes for youなど)録音自体がかなり古いけど、さすがに録音したその国のEP盤・・・独特の生々しさのある音だが、素晴らしい録音とは言えない。これらゲッツの音源はroostの10インチ盤、12インチ盤も聴いたが、どれも音質はイマイチなようだ。
PaPaさん、満を持してこの1枚を~
Charlie Parker/~(clef)MGC-157 10inch盤 「鍵穴のパーカー」だ!
垂涎(すいえん)盤が出た。クレフの10インチ盤・・・このcover artはもちろんストーン・マーチンだ。マーチンのイラストは・・・細部を見ても面白いがそれよりパッと見た全体の構図・色合い~その印象度が圧倒的に凄い。ビビッとくる。わりと多めに赤色系を使うマーチンだが、この10インチ盤のcoverは、全体に黒っぽい色合いの中に、くくっと効く明るい色を持ってくる・・・そんな色使いが絶妙だ。、それにしても、なぜ主役のアルト吹きを狭い鍵穴から覗かなくてはならないのか(笑)
confirmation~1953年録音だから、パーカーとしては後期の録音ではあるが、ドラムにマックス・ローチ、ピアノにアル・ヘイグという当時の新鋭をバックにしたワンホーンで、I remeber you、now's the time など、どの曲も、ぐぐっ と気合の入ったセッションだ。
この10インチ盤・・・アルトの音色がものすごく艶やかで、生々しい音圧感もあり、そしてやっぱり・・・パーカーのアルトは「重さ」を感じられる素晴らしい音質だった。録音そのものがしっかりしているようで、古い録音を聴き込んで出来上がってしまっているかもしれない「パーカーの音」のイメージが覆されるような、パーカーの音だった。これが50年も前のレコード盤の音とは・・・まったくレコードというものは凄いものである(笑)
そういえばいつものPaPaさんは、ちょいマイナーなサックス吹きやヨーロッパの管奏者をセレクトしてくるのだが、今回はあえて「ジャズ大物盤」を選んできてくれたようだ。パーカーの後は~
A.Pepper/Meets the Rhythm Section(contemporary)モノ
M.Davis/kind Of Blue モノラル と Yoさん~Kind Of Blue ステレオ(プロモ白ラベル)
という流れになった。
どれも真に名盤で、音も演奏も素晴らしくて、「いやあ・・・やっぱりジャズはいいなあ」という幸せな気持ちになってしまった(笑)
kind Of Blueは、同じCS六つ目ラベルでもステレオ盤の人気が異常に高いようだが、このモノラル盤も相当によかった。CBSレーベルは品質が安定していて、モノラルでもステレオでも音の質感がそれほど大きく変ってしまう・・・というようなことも案外少ないと思う。
そしてこのKind Of Blueのモノラル盤は~
特に3人の管楽器の音量・音圧感が大きく聞こえて迫力がある。だからコルトレーン、キャノンボール、マイルスを強烈にたっぷり味わいたい方はモノラル盤の方が好みになるのかな、という気がする。この後、Yoさん手持ちのステレオ盤(プロモ:白ラベル)も掛けてみると・・・定位としては、コルトレーンとエヴァンスが左側に、キャノンボールがちょ右に、と変ったり、全体的に管楽器がちょっとおとなし目に聞こえたり、ベースが少し薄みになったりもしたが・・・僕はやはり(笑)Kind Of Blue については、ステレオ盤のややライトな(軽い)感じのサウンドの方が好みのようだ。
konkenさんは渋い1枚を出してきた~
Al Grey/The Last Of The Big Plungers(argo) ステレオ盤
特にargoレーベルの音がいい、という認識はなかったのだが、このステレオ盤、 やけに音がいい。録音エンジニアはMalcolm Chisholmと記されている。 konkenさんはだいぶ前からトロンボーン好きのようで、こういうボントロの渋い盤までディグしているのだ。アル・グレイはベイシー楽団のボントロ吹きで「プランジャー」というのは、ゴムでできたお椀みたいなもので(ちょうどトイレが詰まった時の掃除道具みたいな)それをトロンボーンの音の出る開口部に当てたり外したりして、ボントロの音色を「ぅわわわ~・ムワワワ~」と変化させるのである。1920年代~1940年代のビッグバンド時代には、この「プランジャー奏法」がはやったらしく、だからこのLPのタイトルは、そういうプランジャー使いの最後の名手・・・というような意味合いだと思う。
bluish greyという曲・・・出だしからCherles Fowlkesのバリサクが効いている。そして太っいベース音の主はエディ・ジョーンズだ。このベース弾きはとにかく音がでかそう。ビッグバンドのスイング感を下からどっしりと支える感じのベース弾きだ。こういう地味だが太い音色と大音量でバンド全体を支えるタイプのベース弾きもやっぱりいいもんだなあ・・・という気持ちになる。というのも、Yoさんのシステムでこういう録音のいいレコードを聴くと、ウッドベースの存在感が本当に凄いので、いろんなベース弾きのベースラインはもちろん、音量・音圧感、そして音色の微妙な違い様までしっかりと感じられるので、そういうジャズにおける「低音サウンド」を浴びることは、ベース好きとしては、これはもう極楽なのである。
それにしても・・・いい演奏の詰まったいい録音のレコードをいい音で聴く・・・というのは、なんと気持ちのいいことだろうか。
ジャズはいよいよ・・・止められない(笑)
*ジャケット写真提供~
E.Dolphy/Live in Europe vol.1(prestige) 紺ラベル
Zoot Sims/Zoot Sims In Paris(UA) サックス吹きラベル
Frank Strozier, B.Little, G.Coleman~/Down Home Reuion(UA)青ラベル
P.Woods、G.Quil、S.Shihab~/Foru Altos(prestige)NYCラベル
はYoさん提供。
Rita Rice/Cool Voice of ~ vol.1(オランダphillips)
Stan Getz/metronomeのEP盤
はdenpouさん提供。
Charlie Parker/~(clef)MGC-157 10inch盤
A.Pepper/Meets the Rhythm Section(contemporary)
M.Davis/kind Of Blue モノラル盤
はPaPaさん提供。
Al Grey/The Last Of The Big Plungers(argo) ステレオ盤
はkonkenさん提供。
皆さん、ありがとうございました。bassclef
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コメント
洗濯船Mさん、こちらこそご無沙汰しております。コメントをthanksです。
Mさんはジャズだけでなくクラシックも歌謡曲も、あるいは「恐山読経もの」まで幅広く耳にするわけですが、あの地下JBLルームで、ドルフィーのバスクラ独奏を聴き込んでいるMさんの姿を想像すると・・・何やら鬼気迫るものがありますね。ドルフィーのバスクラから発される音の気配ひとつひとつに、ニヤッとしたり、あるいは眉をしかめたりして(笑)
またのチャンスには白馬を訪れたいものです。
投稿: bassclef | 2011年8月 2日 (火) 15:23
D35さん、こちらもご無沙汰しております。皆さんからのコメントやりとりまで読んでいただいたようで感謝です。今回のコメント欄は、どうやら「ブッカー・リトル」がポイントになったようで、あの独特なブッカーリトルのサウンドへの関心が集まったようです。中でも熱心なコメントを寄せてくれたsige君というのは~覚えておられるかどうか・・・以前に一度、D35さん宅に一緒におじゃました僕らの仲間の一人です。
>最近アンプの整流管を交換したのとで、ウッドベースは実に気持ちよくなっています~
それはよかったですね。僕もまったくの素人なんですが「真空管アンプ」を使っているわけですが、やっぱりいろんなノウハウがあるんですね。以前に「パワー部」の管(7591)2本を替えた時にはそれほど音質変化はなかったように思ったのですが、「プリ部」の12AX7の2本ををtelefunkenに替えた時には、音質にかなりの変化を実感しました。音の芯がしっかりして輪郭がくっきりとしてきたような感じでした。音に特に不満もないのでそれ以後、何もいじってませんが「整流管」については気になってます。そういえば、recooyajiさんも以前に「整流管」交換で効果があった・・・と仰ってました。
今回、D35さんが替えたという「整流管」・・・相当な効果(いい方への)があったんだろうな、と推測します。「整流」が良くなると・・・音にはどんな効果があるのかな?「電流の流れ」が良くなると・・・音がすっきりしてくるような気がしますね。
また音を聴かせてくださいね。
それにしても「真空管アンプ」というのはいろんな種類の真空管が合わさっての「真空管アンプ」なんですね(笑)
投稿: bassclef | 2011年7月30日 (土) 10:36
私も相当のご無沙汰しています。このドルフィーの同じレコードでバスクラ独奏を私もよく一人で聴きます。大好きな演奏なのでカートリッジ選びも慎重です(大笑)。最近はGEバリレラ(MMモノ専用)に自作リード線で聴いています。ドルフィーの息遣いが生々しく感じます。
投稿: 洗濯船M | 2011年7月26日 (火) 10:46
ご無沙汰してます、今やっとコメント全部読み終わりました、何日かにかけて(笑)。
読んでいる内に「何か一枚でも聴いてからコメントしなくては」という気が失せて、とにかく皆さん凄いな!ありがとう?と言いたくて今書いてます、すみません。
このところ昔の仲間とのバンド遊びに精一杯で、ろくにJAZZを聴いてませんでした、早速今晩ドルフィー辺りから聴いてみようと思います。
Yoさん、「同軸15インチは低音が不足する」と言うのはなんとなく私も感じてはいました。
けれど20年近く聴き続けて耳が慣れてしまったのと、最近アンプの整流管を交換したのとで、ウッドベースは実に気持ちよくなっています、もちろん歌も他の楽器も。
レコード聴いてからまた書きますね、よろしく。
投稿: D35 | 2011年7月23日 (土) 20:35
マントさん、2ndコメントもthanksです。
そうかあ・・・クラシックでもバス・クラリネットは、それほど人気がないようですね。まあ・・・クラシックでもジャズでも、およそ音楽のサウンドとして、やっぱり「低い方」は、ハーモニーの支えですから・・・その「支え役」があまり前面に出てきては・・・まずいのかな? でもたまにそういう「あまり耳にしない音」が、ぐう~ンとメロディなど歌うと・・・いいんですね、これが(笑)そういえば拙ブログの過去記事でも2度ばかり「バスクラリネット」のことに触れたことがあります。
ビル・パーキンスのQuiet There(riverside)
http://bassclef.air-nifty.com/monk/2006/03/bill_perkins_34a1.html
と
ハービー・マン(オムニバス作品)のBlues For Tomorrow(riverside)
http://bassclef.air-nifty.com/monk/2007/05/post_d8bc.html
です。
その2度とも、なんというか、出てきたサウンドそのものに驚き、その味わいに魅かれました。やっぱり・・・僕はバスクラの音が好きなようです(笑)
バスーン~これ、楽器の歴史的には、クラリネットより古そうですね。唄口のところが細くて繊細な感じ・・・なんだか息が苦しそう(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月27日 (月) 19:20
Bassさんレコード聴いてますよ。^^
休日しか聞けませんが・・・
バスクラ・・・クラシックでもクラリネット主役のレコードは数か少ないですよ?なぜって・・・人気ないからですw
バスクラ=バス-ンでしょうか?
フィリップス盤でバスーン協奏曲1枚持ってますが・・・CDです。(笑)クラリネット協奏曲も数枚かな~(LP)
投稿: マント | 2011年6月25日 (土) 16:06
マントさん、ご無沙汰しております。レコード・・・聴いてますでしょうか? 今年は毎年春の恒例の白馬集まりが順延になりましたので、ワイワイとやれませんでしたね。秋頃の次の機会には・・・またクルマ旅であれこれ聴きながら音楽話しなどしたいものです。
クラシックでもバスクラリネットが主役の何かあれば・・・また教えてください。
投稿: bassclef | 2011年6月25日 (土) 09:59
北のdukeさん、うんと更新に間の空いてしまった拙ブログへのコメント、ありがとうです!
dukeさんの「デューク・アドリブ帖」は本当に毎週日曜の更新を続けてらっしゃいましてそれはもう驚きです。たまにこちらが更新すると、貴ブログのdukeさんコメント内で「夢レコ」紹介していただき恐縮しております。今後はなんとか月1回くらいは更新したい・・・というのがbassclefの「三つの願い」(の内のひとつ)です(笑)
バスクラリネット・・・実にいいですねえ(笑)くねくねとした吹き口の辺り、充分に太くて丸みのなる管の開口部の辺り、そして「グモモモ~ン」と鳴る幽玄の響き。私見ではクラリネットよりもうんとジャズ向き!と思うのですが、クラ同様、現代ジャズではあまり使われてないようで残念です。見た目は大きくてサックスみたいですが、やはりクラリネットの仲間なので、指運もクラリネットと同じようで(サックスの「ソ」が「ド」みたいな指運)ちょっと難しい(と思う)それと価格も50万くらいからのようでその辺もちょっと馴染みにくい要因かもしれません。
残念だあ!(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月25日 (土) 09:55
bassさんお久しぶりです。
皆さん、相変わらずお元気でそして熱いですね~
コメントなどからも、皆さんの楽しんでいる姿が見えてきます。
出てくるレコードは相変わらず・・・なかなか聴けないものばかり(笑)
投稿: マント・ケヌーマー | 2011年6月24日 (金) 12:17
bassclef さん、こんばんは。
久しぶりにジャズサミットを開かれたようですね。同好の士が集い、さぞ賑やかなことだったでしょう。それにしても7時間とは凄いですね。
試しにドルフィーからズート、メンフィス、4アルト、リタ・ライスと立て続けに聴きました。ジャズ喫茶でかかるような趣きのレコード選びですが、さすがに大音量で聴く限界はリタ・ライスまででした。(笑)
若い頃は東京都内で一番でかい音の店でサラを回しておりましたので一日中でも平気、というより寧ろそれが快感でしたが、今では苦痛に変わりました。(笑)
バスクラといえば以前、竹内直さんのソロを聴きましたが、楽器の大きさに驚いたものです。間近で聴く音は、何とも魅力的な低音でして、ドルフィーがこの楽器を選んだ理由がわかるような気がします。
あっ、そうそう、プランジャーをお椀の形から想像してブラジャーだと勘違いして覚えておりました。(笑)
投稿: duke | 2011年6月23日 (木) 19:56
yositakaくん、sigeくん、いろいろと反応コメントをどうも!
miles davisのKind Of Blue・・・あれは、マイルスの理知によるコントロールの下に幾人かの天才たちの感性と技が、まったく絶妙に絡み合って初めて出来上がった音世界なんだなあ・・・と改めて感じ入っております。それはyositakaくんが書いてくれたとおり、「モード」だから・・・という手法のレベルの話しではなく、やっぱり音楽(もちろんジャズでもクラシックでも)というのは、最後は「人」「個人」が何かを表現するものであって、それは理屈ではなく、その人の、なんというか・・・已(や)むに已(や)まれず・・・的な自己表現なんでしょう。そうでなければ・・・面白くない(笑)そうして僕らは、そうしたミュージシャンたちの「已むに已まれぬ」感じが、自分の好みに合うかどうか・・・というチョイスをしながらレコード音楽を楽しむ・・・まったく残酷な聴き手ですね(笑)
タイム盤の「ブッカー・リトル」はよく聴きました。こちらもまずは「ラファロ」で聴いて、しかしそのうちに、リトルの艶やかに、しかしなぜか哀しみをもかんじさせるあの音色に惹かれていきました。このタイム盤は僕も素直に楽しめるのですよ。(ラファロのベースは変らず凄いのだけど、ベースの録音としてはちょっと篭ったような感じであまり良くないように感じる)
僕は前回コメントで、後期リトルの2枚(Out Frontと&Friends)については ≪「不協和音っぽい」「変則のモードっぽい」「テンポ/リズムをたびたび変更」そんな暗いムード≫ だから、あまり魅力を感じない・・・と書きました。ところが・・・タイム盤のオリジナル曲には、そうした(僕が感じる)違和感はないのですよ。それより、もうちょっと溌剌(はつらつ)とした情熱みたいなものを感じるし、メロディそのものが具体的でいい感じに思えます。
The Grand Valse(3拍子に乗ったチャーミングなメロディ)
Bee Tee's Minor Plea(3連符を理知的に使ったメロディがかっこいい!)
などいい曲だと思います。
余談ですが、今、そのタイム盤A面~リトルのソロを聴いていると、パラパラパラパラ~と8分音符ばかりで長いフレーズを同じような音圧・音価で吹き流す感じ・・・それは安定してキレイなトーンを出そうとする、やはりクラシック的なスタンスでもあり、そしてその軽いノリは、sigeさんが言うところの確かに8ビートっぽい・・・という印象を受けました。それでもやはりリトルの輝くような鳴りはとても斬新で充分に魅力的です。このLPでは、なによりも音楽全体が生き生きした感じになっている・・・と思えるのです。それはまずベースがラファロだったこと、そしてドラムがマックス・ローチでなかったことも良かったかもしれません(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月18日 (土) 15:20
Bassclefさん、今晩は~。また、ブログへのコメントを寄せていらっしゃる皆さん今晩は。Bassclefさんとは35年~36年、本当にジャズのことばかり語り、今日まで至りました。どうぞよろしくお願いします。さて、リトルのメロディラインにおける「自覚、選択された音群と独自の音色によって創られる美しいメカニズム」、それこそが「リトルの歌」という趣旨のご返事、とてもよく理解できましたし、疑問が氷解するところもありました。胸がスーッとする思いで読ませていただきました。これからも(いえ、今までも楽しませていただきましたが)楽しみにして、読ませていただきます。リトルのメロディラインについてこれほど書かれた文章は、おそらくないと思います。
余談ですが、ロリンズもコルトレーンもゲッツも大好きですが、自分はショーターも大好きです。(笑)
投稿: sige | 2011年6月16日 (木) 23:32
こんばんは
basseclef君の「カインド・オブ・ブルー」をめぐるモードへの見解は、
まさにbasseclef君自身の音楽観の根幹を聞くようです。
スタンダード中心でいい。
>個性的な、いい解釈・いい演奏ができるかどうか・・・だけ
>「ジャズは進化などしていない」「誰もパーカーは超えられない」
傾聴すべき意見です。
進化(進歩)という概念は、人間にとってひとつの悪夢、あるいは破滅を導く罠かもしれない。
「カインド・オブ・ブルー」が素晴らしいのは、決して「モード」という手法が素晴らしいのでも、進化した音楽だから素晴らしいのでもなく、ただただ、心を揺さぶる音楽だから。
心を揺さぶるといえば、
YOさんには失礼な言い方になってしまうかもしれませんが
『火の鳥』には『カインド・オブ・ブルー』の深みはなく、喩としては役不足かな、と個人的には感じます。
やはりあれは、若きストラヴィンスキーによる舞踏のための音楽で、音楽そのものは、いかにも冗長。
あの全曲50分間は、一瞬の隙もない『カインド・オブ・ブルー』の何倍も長い、と感じてしまうのです。
常に「新しいスタイル」をめざして作風を変え続けたストラヴィンスキーは、そういう意味ではマイルスの歩みに似たところがありますが、でも
マイルスの音楽の持つ底知れない深み、「行間の深遠」にははるかに届いていない。『春の祭典』も『プルチネルラ』も『ミューズのアポロ』も、確かに愉しく良くできた曲ではあるのですが…
sige君
君がブッカー・リトルへの所感を通じて言いたいのも、もしかしたら
そこではないかという気がします。
今、タイム盤のLPを聴き直していますが
「なるほどなあ!」と思いました。
>意図的に新しい音楽を創出しようとしていた、リトルの理知
>個人の中に民族の持つ固有のメロディが花開いて、彼のアドリブとなっている稀有なプレーヤー
その「意図」(個人)と「民族性」(血)が混然一体となって、呼吸するかのように自在かつ自然に歌いだされたとき、おそらくリトルは真のジャズ・ジャイアントになれたのでしょう。
ここで共演している
若くして既にジャイアントだったスコット・ラファロ。
このアルバムを彼のペースを中心に聴いてしまう私などは、きっと残酷な聴き手なのかもなあ…
投稿: yositaka | 2011年6月16日 (木) 22:19
おお、sigeさん、コメントをthanksです! さて、sigeさん、yositakaさん、konkenさんとは、もう35~36年の付き合いになるわけですが、こうして文章によるコメントを頂くと、普段、会ってワイワイとジャズ話しをしているのと、またちょいと違ったニュアンスになりますね(笑)考えてみれば、僕が2005年からこのブログを始めた頃から、sigeさんの方はそんな微妙な違和感を覚えていた・・・ということかもしれませんね。まあ、話しでも言葉語りでも、同じ人間が同じアタマで考えていることなので、ブログだとちょっと硬い感じがするかもしれませんが、根っこのところは同じでしょう。てなわけで、気楽にいきましょうね(笑)
さて・・・ブッカー・リトル~sigeさん、リトルのメロディラインの特殊性に注目されたようで、またその特殊雰囲気がどうにも好きになれない・・・ということを率直に語ってくれたようです。僕が、ブッカー・リトルをブログ記事に登場させたのは、たぶん昨年のこれ
http://bassclef.air-nifty.com/monk/2010/07/04/index.html
UAレーベル興味の発端として紹介した Booker Little +4 というレコード。それから Booker Little & Friends(bethlehem)で、
その2作品の中に1曲づつ収録のスローバラードについて、特にその音色について絶賛したように思います。それから今回記事のコメントやりとりにおいても「ブッカー・リトルはなぜもっとスローバラードを吹き込まなかったんだろう?」というようなことを、思わず洩らしてました(笑) 僕はまず、リトルのバラードが好きなんです。それからリトルについて自覚しているのは、yoistakaくんへのコメント返事にも書きましたが、ブッカーリトルの自作曲は、なぜかあまり面白くない(僕には)・・・ということ。じゃあ、リトルのスローバラード以外は全部ダメかというと、そんなこともなく、例えば・・・ドルフィと一緒のFive Spotのライブ録音でのリトルは、もう充分に好きなんです。
さて、sigeさんがマーラー、ユダヤ民族、コーカサス民謡まで持ち出して表そうとした、リトルの独特さのこと・・・そしてその独特さとは「反りが合わない」ということ・・・音楽、音、全てそれぞれの好みですから、もちろんそれも判ります。
さて、どう返球したらいいのか・・・(笑)
以下、またまた極々、私見です~
「リトルのメロディ」については~確かに「変った」メロディのラインのように感じます。そしてそれは案外・・・「メカニック」かな・・・と(笑)メカニックというより、理論的、学理的・・・たぶん、音楽理論を学んだリトルが、アタマで考えた造られたフレーズ」っぽい感じが濃厚にします。それは、ロリンズやリー・モーガンやミルト・ジャクソンが、もう自然に湧き出てくるように「歌うフレーズ」ではないようです。だからそのことだけをマイナス要素として重視すれば・・・僕もリトルは好きなタイプのミュージシャンではないはずなんですが・・・この辺が、音楽、音、好みの不思議なところで、リトルの場合「あの音色」と相まってサウンドとして鳴ってくると・・・イヤじゃないんですね(笑)ところがリトル作曲の「不協和音っぽい」「変則のモードっぽい」「テンポ/リズムをたびたび変更」そんな暗いムードの自作曲にはあまり魅力を感じないのです。これは実はドルフィー後期作品のオリジナル曲(例えばout to lanch)にも同じよう気持ちです。
リトルのそのメロディ感覚~どこから来たのか・・・判るはずもないですし、もちろんsigeさんの推測が当たっている部分もあろうかと思いますが・・・僕の推測は、(リトルはシカゴの音楽学校に通って、理論、編曲などを学んだ」ということは事実なようなので)その勉強から、あの独自な「暗いムード」の曲調を得たのではないかな・・・と思うわけです。ここらかは全くの推測ですが、リトルのちょっと無調的にも聞こえる変なメロディ(感覚)は、ひょっとしたら・・・ホールトーン(全音音階 ~D♭ E♭ F G A B D♭というスケール、もうひとつは C D E F♯ G♯ A♯ Cというスケール)かな・・・と思ったりします。リトルのあまり調性を感じさせないフレーズは、この「ホールトーン」を使っているから・・・のような気もするし、それともモードでも「ロクリアン」というあまり使われない音階があって、これがC音ルート(白鍵だけ)だと、B C D E F G A Bというものらしく・・・そうすると、後半の4つ~F G A B が、ホールトーン的にもなり・・・。
(この辺、こちらも聴音・採譜したわけではないので、どなたかまた分析をよろしく)
いずれにしても、リトルのアドリブのメロディ~あの「人工的な感じ」は何らかのリトルの「自覚」「選択」の結果・・・発されきたものでしょう。そしてその自覚的でメカニックなフレーズは、普通ならば「歌ってない」アドリブになるはずなのに・・・しかしリトルはあの深い音色でもって「美しいメカニズム」にしてしまった・・・そうしてそれこそがリトルの歌なのだ・・・というようなことを、つらつらと考えておりました。
まあでもsigeさん、「反り」「相性」「好み」なんてそれぞれにあるに決まってるわけで、君が「リトル独特のアドリブメロディライン」ちょい苦手だとしても、それはそれでいいじゃないですか。ちなみに僕の方にも、生理的に苦手なテナー奏者がいます。それは、ウエイン・ショーターです(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月16日 (木) 22:11
Yoさん、3rdコメントをありがとうございます。
そのジャズ喫茶~Bunjin-Hallというのですね。ちょっとネットで検索したら、なにかしらいい雰囲気の漂っていそうなお店ですね。HP案内ではスピーカーにJBLとJENSENの名前もあり、僕などそれだけでちょいと覗いてみたい感じです(笑)
PaPaさんがいろいろとジャズ的論議を提起されてくるようでもあり、Yoさんの方からも、マイルスのKind Of Blueの位置づけみたいなコメントになったようですね。
僕のKind Of Blueについての印象は、PaPaさんへのコメント返事の中に書いたとおりですが、歴史的な位置付けとしては、Kind Of Blueは、Yoさん言うところの<古典からの脱皮>になった記念碑的作品だと理解してます。ただ・・・モード手法が、その後の主流になったかと言えばそんなことはなく(60年代は新主流派として、モード、モードとなりかけたように見えますが)その後は、やはり、コード曲はコード曲、モード曲はモード曲、(一部、フリーはフリー)という棲み分けになって、以後、そのまま・・・いや、どちらかというと、「ジャズはやっぱりスタンダード曲だ!」という流れの方が強い感じさえします。(いわゆるスタンダード曲は、もちろんコード進行がある)
僕は・・・スタンダード曲が大好きなので、それでまったくOKだと思ってます。いいスタンダード曲は本当にたくさんあるし、それらをちょっとづつ工夫していけば(リズム、テンポ、それこそ・・・コード進行、モード的解釈などをちょいと変えることなど)素晴らしい素材としてのスタンダード曲(ジャズメンの創ったいいオリジナル曲も含む)は、まだまだ無限に残されている・・・と思います(思いたい)
だから、現代に生きるジャズミュージシャンの方には、あまり面白くもないオリジナル曲ばかり演らなくていいので、どしどし、いいスタンダード曲を使って(有名なのものだけでなく、地味なのものでも)あとは、個性的な、いい解釈・いい演奏ができるかどうか・・・だけ、と考えています。
そういう意味では、僕は、PaPaさんの意見とはちょっと違って
「ジャズは進化などしていない」「誰もパーカーは超えられない」という立場です(笑)
こんな風に、ブログ(とそのコメント欄で)でいろんなやりとりをしていると・・・なにやら、皆さん、理屈っぽいなあ・・・と勘違いされてしまいそうですね。もちろんそんなことはなく、いいレコード・良い音楽を聴いている時に、いちいちその音楽を分析的に聴いているわけではありませんので(笑)
僕自身は、レコード音楽を本当に好きなので、それを聴いて楽しむことと、楽器を触ることは別のものだ~と考えています。だから・・・多少の自戒を込めて言うのですが、いろんなレコードを聴く時に、分析的(例えば技術的な観点だけで評価したり・・・)にならないように・・・という気持ちを持っております。矛盾するようですが、こうしてブログなんぞをやってますので、何かを書くときに(必要上)分析的に聴くことはありますが。
まあ・・・本当に音楽を楽しむことに集中したいのなら・・・ブログなんてやってる場合じゃないですね(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月15日 (水) 23:34
Musashi no papaさん、またまたコメントどうもです。
「モード奏法」というのは
~コードが次々と進行していく通常の楽曲に対して、ひとつ・あるいは二つ(3つもあるかも)のモード(通常のド~ドの長調音階とは微妙に違う音階)だけを使ってアドリブをする・・・という大雑把な理解でいいと思います。
Kind Of Blueについては、以下、まったく僕の私見ですが~
≪マイルスが1959年に創った「一枚のLP」としての作品の質があまりにも洗練されすぎてしまっているので・・・実はその後、本当の意味での「モード奏法の進化」は、まったく成されてない≫
というのが正直な気持ちです。
少々、補足すれば・・・
モード手法そのものは、ある意味、演奏上とても便利なので、いろいろな種類のあるその音階(モード)を、曲(演奏)の中で部分的に使ったり、また、モードの組み合わせを変えたりして、その後のジャズに定着して、フュージョン、現代のジャズに至るまで「モード」は使われていると思います。ただ・・・それらは全く「一手法」としてのモードであり、それからもちろん、そのモードに則ってアドリブを取るソロイストにあまり魅力がないこともあり(マイルスやコルトレーンのハイレベルなソロに比べて)だから・・・マイルスが創ったあのKind Of Blue 全編を通して流れるひとつの雰囲気(modeならぬmood)での音世界には、遠く及ばない・・・そんな風に思います。
時代を問わず、安易に使われたモード手法は(とそのサウンドは)すぐ飽きると・・・僕は感じております。
だから、Kind Of Blueという作品を継承した、あるいは発展させと言える作品は皆無(マイルス自身の作品にさえ)であろう・・・と思います。
考えてみれば・・・マイルス、コルトレーン、キャノンボール、ビル・エヴァンス~あまりに凄いミュージシャン達が、それぞれに閃(ひらめ)きに溢れたアドリブを繰り拡げたわけですから・・・どうしたってあの作品が唯一無二のものになる(なってしまった)のも当然と言えば当然なのかもしれませんね。
*以上はもちろん僕自身のジャズへの嗜好でありまして・・・だから僕は「モード手法」を多用するいわゆる「新主流派」の音はあまり好みでないのです(笑)
もちろん、その逆に、Kind Of Blueという作品に対して、イマイチ、ピンと来ないなあ・・・と感じる方も居られるでしょう。
僕がこれまた極・私的に思うのは・・・「モード」というのはひとつのmood(雰囲気)でもあるので、例えば、Kind Of Blue が苦手な方は、あのモードサウンド(so what ならD ドリアンという音階)自体があまり好みでないということかな・・・とも推測してます。
ちなみに、僕は モードの何種類かの中でも特に「ドリアン」の響きが好きなようです。ドリアンには「毅然としながらも、ちょっと哀しいようなマイナー」の感じがあって(笑)
*「モード」に関心の湧いた方、鍵盤楽器が手元にあれば・・・その白鍵だけ使って「レ」から始めて上の「レ」まで、レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・レ と弾いてみてください。それが(その響き・雰囲気が)Dドリアンです。黒鍵(♯も♭も)ないから簡単ですよ。「モード」のサウンドを感じてみてください!
投稿: bassclef | 2011年6月15日 (水) 13:58
azuminoさん、コメントをありがとうございます。貴ブログもいつも拝見しております。たしかazuminoさんは信州・安曇野辺りのジャズ&vocal好きの方でしたね。
ジャズの(不安定な)ヴィブラート・・・そうですね(笑)まったく、クラシックとジャズでは、同じ楽器でも(例えばアルトサックスでも)基本的に音の出し方が違いますものね(もちろんどちらが、いい・悪いではなく)ごくごく大雑把に言えば、どの楽器でも安定してきれいな音色を出す(出そうとする)のがクラシック、そしてジャズでは、そのプレイヤーごとの音色・・・distinctiveという言葉がよく出てきますが、個性的な(他の人と違う)音色を得ることの方が、ある意味、難しいし、尊重される・・・。その「個性」として、ジャズでも、ノン・ヴィブラートの奏者もけっこういますよね。後はその音色とフレーズの組み合わせで、各自の個性をどう表出するか・・・。
Dizzy Atmosphere~こちらはだいぶ前の国内盤(日本フォノグラム)で聴いてみました。day by day・・・うんとスローテンポで、うん、いいですね。アル・グレイが、ほのぼの音色でじっくりとテーマメロディを吹いてます。このspecialtyのオリジナル盤・・・欲しいなあ(笑)
アル・グレイはこの集まりの時、konkenさんが持って着ました。konkenさんもvocal本線+渋いジャズ好きの方で、彼によると~アル・グレイはargoに7枚の作品があるようです。argo後期にはピアノのハンコックが入ったものもあって、サウンドがちょっと新しくなっているようです。
azuminoさん、またいつでもどうぞ~。
投稿: bassclef | 2011年6月15日 (水) 00:18
yositakaくん、こちらも2ndコメントをありがとう。
ウーレイ・・・こちらも5年ほど前までは全く未知の名前で、Yoさん宅でその音を聴かせてもらって、あの青い顔が強く印象に残ったものです。その約2年後、このブログへのコメントで、すぐ近くにジャズ好きが居られることが判ってその方~recooyajiさん~宅にお邪魔すると、そこにもウーレイ・スピーカーが!機種が違い音の様子も違いましたが、けっこう珍しいかな・・・と思える「ウーレイ」が数少ないジャズ仲間の内にお2人も!ということにも、いささかの縁を感じます。
そういえば、つい最近、recooyajiさん宅でそのウーレイのネットワークの一部品(抵抗とかコンデンサー的な部分?)を交換したところ・・・ベースやピアノの低い方など低音が、これまでよりも量感と重みをもって鳴るようになってきた様子です。
やっぱり38cmというのは魅力的ですね。もちろん音というのはスピーカーだけで決定されるものではないでしょうけど・・・やっぱり最後に空気を震わせて「音にする」のはスピーカーですからね(笑) そりゃ・・・大事な機器であることはもう間違いないでしょう。
ブッカー・リトル~「アウト・フロント」(candid)ですか・・・うんと昔に買った米再発盤(barnaby)をちょっと聴いてみました。うんうん・・・マックス・ローチが途中からティンパニを。やっぱりダメだあ(笑)
ちなみに「ティンパニを嫌い」と言ったのはこの私です(笑)だいぶ前の夢レコ記事で、モンクの「ブリリアント・コーナーズ」収録のbemsha swingでのローチのティンパニを酷評したのですよ。なにかしら・・・あの強圧的なサウンドが・・・ダメなんですよ。
楽器への好みの違いというのも・・・実に面白い現象ですね。
「アウト・フロント」は、ほとんどリトルのオリジナル曲ばかりのようで、いわゆるスタンダード曲が入ってないので(リトルの音色に変らない良さがあっても)僕にはイマイチ楽しめない内容でした。
B面2曲目の man of wordsというのが、唯一スローバラード風で一番、良かったです。
リトルについては・・・今、sigeさんからのコメントも入りましたので、また後日、そちらへのコメント返しでも触れたいと思います。
投稿: bassclef | 2011年6月14日 (火) 23:31
Bassclefさん今晩は~。ブッカーリトルのことで私も書いてみます。学生時代から、その音色の清らかで思索的な響きのするリトルに惹かれるものの、どうしても好きになれない点があります。まず、ゥパパパ・パーパーパーパーと、音の入りをわざとやっているかのような、シンコペーションのなさ(Time盤など。この吹奏法が、時にクラッシック的といわれるのでしょうか。)、次に、パパパパ・パパパパと吹くとき、時にエイトビートで吹いているかのようなノリ。これらは明らかに、意図的に新しい音楽を創出しようとしていた、リトルの理知を感じます。しかし、自分との「ソリ」が合わないのが、リトルのメロディライン。独特のというか、聞いたことのないようなメロディーラインが次々と続きます。正直、こめかみが痛くなるときもある。で、なぜかなあと考えて今ふと思うのは、僕がグスタフ・マーラーのメロディとか、吹奏楽の大家、アルフレッド・リードのメロディを避ける感覚とよく似ていることに気がつきました。それは、マーラーのメロディに内包される「ユダヤ民族のもつメロディ」、リードが採譜したという、コーカサス地方の民謡のメロディと相通ずる、リトルの中に内在する「ある独特の民族的メロディ」と思われる音使い、これがリトルのアドリブの中に強烈に発散されて、一味違った、リトル独特のアドリブメロディラインになっているんじゃないかと考えたのです。これはあくまでも僕の感覚で、楽譜にして付き合わせたわけではありません。ですが、リトルがオンリーワンのプレイヤーといわれる背後には、この個人の中に民族の持つ固有のメロディが花開いて、彼のアドリブとなっている稀有なプレーヤーではないかと考えたのです。ただ…彼のメロディラインは…やはりもうひとつ好きになれないのですが。レコードのこと書かなくて、すみません。
投稿: sige | 2011年6月14日 (火) 22:38
bassclefさん、あのClef盤に関しては本当に仰るとおりこれまで聴いたParkerのアルトの鮮度感を越えてましたね。Mercuryの10インチのWth Stringsも音は良いですが、ここまでの鮮度感はなかったです。
大阪のモノラルに特化したジャズ喫茶「Bunjin-Hall」という所にDenpouさんと2度行ってきました。オーディオマニアが今年開店した店で、ビンテージのJBLのスピーカーを当時の機器で鳴らしています。2Wayですがとても滑らかに音が繋がって、艶やかな音作りと共に感心して聴いてきました。ビジネス的には難しいと思いますので聴いてみたい人は早めに行った方が良いかもです(店長さん失礼!:笑)。Papaさんご一緒しませんか?
Papaさん、素晴らしいコメント感心しています。先日の会の時もアルトの楽譜を持参されていたし、やはり楽器をこなされる方のコメントは一味違いますね。Papaさんの位置付けがコレクターだと思っていたことを謝らねばなりません。bassclefさん、konkenさんもベースをされるので音楽的なコメントに深見があるし楽器の音に対する感覚も人一倍ですね。ところでKind of Blueに関するお話ですが、音楽的なことは正直良く分かりませんので自分の勝手な歴史解釈で言わせて頂くと・・・「どのジャンルの音楽も先人がやりつくした感が出てくると理に走ります。そして行き着くところが前衛(ジャズだとフリー、クラシックだと現代曲)になってしまうように思います。このKind~もそういう意味で古典からの脱皮であると同時に前衛への助走路の入り口ではなかったか?と思います。その意味ではPapaさんの仰るバッハという古典の偉人というよりはストラビンスキーのような現代曲に通じる作曲家の方が近いような気がします。Kind~は激賞された「火の鳥」、そして賛否両論の激論を呼んだ「春の祭典」がさしずめBitches Brewでしょうか?」・・・Papaさんのご意向とは違うコメントになってしまったかも知れません。すみません。
yoshitakaさん、ウーレイのお話良く分かりました。確かに15インチ同軸スピーカーにサブウーハーを重ねる手法はウーレイが最初だったと思います。只、15インチ同軸のウーハーはその高域を担当する小さなホーン(カットオフ周波数が高い)の為に高域まで伸ばした設計のウーハーにしなければならず低域特性が良くないのです。ですからサブウーハー付きとする事は同軸ユニットの使い方としてある意味必然であって、その後アルテック、タンノイ共に作るようになりました。ウーレイはスピーカー生産はその後中止しましたが、プロ用機器類は未だ生産販売しています。
投稿: Yo | 2011年6月14日 (火) 13:13
Bassclefさん、リトルのフォロー有り難うございます。
ベースがお得意のBassさんならではのコメントに感謝しております。
ジャズではベースラインが最重要ですし、ジャズの骨格ともいえるものですから、コメントも骨太ですね(笑)。
Yoさん、パーカーのConfirmationの10インチ盤、気に入って戴いて良かったです。早速ゲットされたのですね。
パーカー大好き人間の私はとても嬉しいです。
今回、僕のリトルのコメントで皆さんからいろいろとスレッドがあり、自分にもとても勉強になっています。
ずーっとジャズだけしか聴いてこなかったジャズ馬鹿なので変なことを時々言うかも知れませんが(お許しを!)。
思えば基本的にジャズは革新の歴史とともにあるものです。
ルイアームストロングのシンコペーション、
パーカーなどのビバップスケール、
これらのオルタードテンション無しにはこれだけのジャズのさらなる高みは無かったと断言出来ます。
いつの日かパーカーやバドを越える変革のプレイヤーの出現を夢見ています。
今回かけて戴いたKind of Blueはモードを聴くためでしたが僕的にはコードが少ないのは良いとしても
(実際モードはジャズの新しい1面を作りあげたことは事実です、それは大いに評価しています)
新しいジャズの革新を作りあげたということに関しては、皆さんのご意見をお聞きしたいと思います。
Bachの現代版とも言えますから(またお叱りを受けそうです)。
では例えばMilestoneは皆さんはどのような評価をされるのでしょうか。
ジャズは進化し続けていますね。
例えばブランフォードマルサリスは1小節8分音符4つを分散して吹いたりして独特のグルーブ感を出しています。
いつもジャズは変革しています。
進化してSWING(新しいグルーブ感)するジャズ、僕は大好きです。
ついて行けていない自分が悲しいですが(笑)。
投稿: Musashi no papa | 2011年6月13日 (月) 22:53
Yoさん、2ndコメントをthanksです!
おおっ、もうあのClef 10inch盤を入手されたのですか!相変わらず・・・いいモノには素早いですね(笑)
まったくあの10インチ盤には驚きました。僕などあのパーカーのアルト音色があまりにクリアで艶やかに鳴るものだから・・・大げさに言えばそれまで知っているパーカーの音ではないような気さえして・・・ひょっとしてあの10インチ盤を掛ける際の、Yoさんの調整がいつもと何か違っていたのではないか・・・などという心配までしてしまいました(笑)Yoさん、さっそく同じ盤を某所(大阪のなにやらモノラルに拘るお店とのこと)で聴いてみて、やはりパーカーのアルトが、同じ鮮烈感・音圧感で鳴るのを確認された由・・・そうして、素早いゲットとは・・・まったく素早い(笑)
本当に実感として~もし「パーカーはちょっと苦手」という方がいてその理由に(自覚的でも無自覚的でも)「音質が悪い」という要素が大ならば・・・ぜひ一度、パーカーとしてはうんと後期のこの録音confirmation含むセッションは、LPだとNow's The Time だと思う)を聴いてみてほしいですね。10インチ盤でなくても、Verveの黒トランペッターラベルでも、もちろん普通のLPでも、元録音自体が1953年でしっかりと良いわけなので、それまでとは違う(聴き手が認識していない)「新しいパーカー」を感じ取れるかもしれません。
昔、ジャズ評論家の岩波洋三氏、ただ一人だけ、「Verveのパーカーを聴け」みたいなことを繰り返して書いてましたが、あれは「音質の悪さでパーカー否定する前に(そこそこの)いい音質のVerve時代から聴くのがベター」という主張だったんでしょうね。
その「良い音質」(当時としてはそれまでのパーカー録音よりもかなり良好という意味合い)のパーカーのアルト音色を味わった後に(認識してから)耳にする、初期・中期の(録音の悪い)パーカーからは、おそらくまた違った凄さを感じ取れるのではないか・・・という気がします。
それにしてもパーカーはやっぱり・・・凄い。当たり前か(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月13日 (月) 19:21
こんばんは
ジャズ、オーディオの同好の皆さんが集まっての鑑賞会はよいですね。オリジナル中心で、また、いい音で鳴っているのだろうなと思います。田舎ではちょっとなかなか困難です(笑)。
ブッカー・リトルが話題になっていますが、彼のトーンはヴィヴラートがないストレートな音ですね。実は、自分の娘がオーケストラでヴィオラを弾いていて、そこにゲストとしてエリック宮城(tp)さんが入り演奏したことがありました。そのあと言うことには、「ジャズの奏者は嫌いだ、どうしてあんな不安定なヴィブラートかけるんだ」と叫んでいました。ピアノもやって聴音もできるだけに我慢ができないようでした(笑)。パパはひとこと、それが面白いのだと。一時、父娘の対立(笑)がありましたが、昔昔のいい思い出です。
今回も涎の出るようなアルバムばかりですが、フランク・ストロジャー、ズート、リタもちろんドルフィー、マイルズといいですね。アル・グレイのアルバムは、初めて見ました。このごろ、彼の吹く「Day By Day」(モーガン=ケリーセプテット「Dizzy Atmosphere」に収録)を聴いて、関心を高めています。どこかに安く売っていないかしら・・・
投稿: azumino | 2011年6月12日 (日) 23:21
こんばんは。
YOさん
私は「ウーレイ」というメーカーは知らなかったので、サイトでちょっと検索してみました。
すると、ウーファーを二本搭載したり、ウーファーにサブウーファーを組み合わせたりしたスピーカーの画像が目に入り、
>ダブルウーファーで押し出す低域は他のスピーカーとは一線を我する迫力
などというH堂のコメントもあったりしたので、低音へのこだわりのあるメーカーなのかと思ったわけです。
しかし、どうやら現在では活動を停止した「歴史的メーカー」なのですね。
Basscief君
ブッカー・リトルは実際、まっすぐな音色を愛でるべき音楽家なのだと感じます。彼にあと1年の時間があれば、ジャズ史に残る名盤を残せたかもしれませんね。同じ夭折のトランぺッタ―でも、クリフォード・ブラウンにはあれだけのアルバムが残せたのに…
ちなみに私が良く聴くのは『アウト・フロント』です。一部でてくるマックス・ローチのティンパニが嫌がられてるみたいですが、私にはなかなかおもしろい。
投稿: yositaka | 2011年6月11日 (土) 21:17
Musashi no papaさん、先日の6人集まり・・・お疲れさまでした。いつものことながら、楽しかったですね。
PaPaさん、最近は聴くだけでなく、楽器の方にもだいぶ入れ込んでいるようで・・・僕もそうなんですけど、聴くのと演るのと・・・案外、そのバランスが難しいんですよね(笑)実際、自分の発する音でも他の人の音でも、楽器から出てくる「音」というのは凄いもんですから(もちろん技術は別にしても、その音の圧力というか空気感というか・・・当たり前ですよね、そこで「鳴っている」んですから:笑)その器楽の快感・・・みたいなものをわりと身近で味わってしまうと・・・時々、(ある期間)あまりレコードを聴かなくなったりします。もちろん、すぐにレコード聴き復活するのですが、アタマの中で、両者への興味の濃淡が波の周期のように上下するようでもあります(笑)
ブッカー・リトルは・・・そうですね、まったくヴィブラートを掛けない真っ直ぐなきれいに抜けるあの音色は・・・クラシックっぽいとも言えそうですね。(クラシック好きの方、見当違いならゴメンなさい)実際、リトルはクラシックの楽団で吹いていたとか・・・読んだような記憶がありますがこれも違ってたらごめんなさい。
リトルの場合は、その真っ直ぐな音色に・・・なぜか(ここが音楽の不思議なところなんですが)「哀愁」というか・・・青春の翳りみたいな・・・なんとなく気持ちが切迫したような・・・そういう感じが漂う・・・ような気がしてなりません。それが、Yoさんの言うところの「素朴な叙情感」だとも思います。
音楽って不思議ですよね。ただの「音」なのに(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月11日 (土) 10:51
ああ、yositakaくん、コメントをありがとう!ちょいヒサですね。
クラシックを長年聴いている(そしてジャズにも相当に入り込んでいる:笑)yositakくんは、ドシ~ッとした低音域がしっかりと録音されているレコード(音楽)をお好きでしょうから、こういう「低音こだわり」の記事に反応していただいて嬉しいです。いずれの機会にはぜひ。
たぶん・・・クラシックでも弦バスの重厚な鳴りが、ずぉお~ンと響いた方が気持ちいいでしょう。それにクラシックには、チェロという実に魅力的な楽器もあるし。それにしても、クラシックのオーケストラって贅沢ですよね・・・だってコントラバス奏者だけで4~5人も揃えて響かせるんだから(笑)
ジャズの場合はもう絶対に・・・ウッドベースです!残念ながらエレベではダメなんです(笑)ウッドベースのブゥウ~ンという若干、遅れ気味にうねってくるような低い方の響き、その音圧感みたいなものがスピーカーから発されれば・・・僕らはもう幸せ(笑)という感じです。もちろん下・中・上の程よいバランスがあってこその下/中の厚めという意味ですが。
こちらは最近、バスクラリネットにだいぶん興味が湧いてきました。あの「息の抜けの悪そうな」しかしだからこそ、しばし、空気(圧力)が溜まったようなその後から発っされてくるような・・・独特な音色に惹かれております。バスクラにもなにやら独式と仏式があるそうな・・・。またいろいろと教えてください。
投稿: bassclef | 2011年6月11日 (土) 10:21
Musashi no papaさん、失言なんてとんでもない。自分の中に無い感覚の言葉は新鮮で「なるほど!」と思ったのですよ。その後あのParkerのClef盤入手しました。本当に良いですね。Parkerは初めてじっくりと聴きましたが、あの超高速のフレーズに一音の無駄も無い様に感じます。次はドナ・リーの入った良いアルバム教えて下さい。
yoshitakaさん、「ウーレイが低音にこだわった機器を・・・」・・・初耳です。又出典あれば教えて下さい。ウーレイは本当ならユーレイ(United Recording Engineering Industryの略)というべきなのですが、日本ではやはりユーレイではね・・・(笑)。本来は回路設計が得意な会社で、スピーカーは寄せ集めのユニットを組み合わせて組んだものですが、ネットワークが素晴らしいと感じています。
パラゴンさん、ensayo盤はどちらを買われました?どちらも良いですが、Ten to two bluesはEnja盤の数段良い音だと思います。お気に召せば幸いです。
M54さん、フルートは嫌いではないです。只RVGの録音やマスタリングでのフルートはゴリッとし過ぎて好きになれません。ドルフィーのIn EuropeはマスタリングだけRVGですがVol2のオランダArtone盤のフルートは透明感があってとても良いのです。もうひとつEnja盤のStockholm Sessionsでのフルートも良いです。ただバスクラはPrestige盤の方が良いです(笑)。
投稿: Yo | 2011年6月11日 (土) 10:11
素晴らしいコメントに脱帽です。
とても興味深く読ませて戴きました。
有り難うございました。
レコードの説明に関してはbassclefさん、音に関してはYoさんには太刀打ちできませんのでお任せいたしますね。
いつも失言(フランクなので正直に言葉を出してしまうのかも知れません)してしまうのかも知れませんが前回私がリトルはSWINGしないと言ったのは、全くしていないという意味ではなくて、勿論素晴らしい超一流のプロミュジシャンですのでそんなことは絶対にあり得ません。していないという意味ではないのです。
ジャズを聴いていると、ああこの人はクラシックから来てジャズを演奏しているのだな、と思うことが良くあります。
投稿: Musashi no papa | 2011年6月 9日 (木) 18:13
久々の更新ですね。わくわくするようなリスニングルームの熱気が伝わってくるような。
やはり、「みんなで聴く」というのは愉しい。自分の好きなレコードはどうしてもほかの人に聞いてほしいものだから。
もちろん「耳を持った人」でないといけないし、そんな人がめったにいるわけでもないので、ことさら貴重な時間に思えます。
さて今回の記事を通低するテーマは「低音」ですね。オーディオはさっぱりだが「ウーレイ」というのは録音製作のプロ機器のメーカーで、ダブルウーファーなどことに低音へのこだわりのある機材を製作している社なのだそうですね。YOさんの装置もさぞかし。
ドルフィのバスクラリネット。
最初聞いたときは抵抗ありましたが、今ではかわいらしくさえ感じられるのが不思議です。
クラリネットの音の癖。
これは録音で聴いていてももっとも音色の差が大きい楽器ではと思います。クラシックでも、フランスとウィーンとアメリカでは別の楽器のようです。
スート・シムス。
強面の顔のジャケットが多いですが、彼の音色も低めで温かい。掲載の盤は未聴ですがモノラルのほうを聴いてみたいな。彼には合っているような。
ブッカー・リトルの「深く鳴る音色」
同感です。音楽家としての成熟を待たず夭折した彼ですが、音色は無二のもの。しかしこれ、珍しい盤ですね。
古い盤、モノラル盤は低音が鳴る…その時代の機材も、ということでしょうか。
これは話題にしたいですね。
投稿: yositaka | 2011年6月 9日 (木) 08:13
おお、パラゴンさん、お久しぶりです。5ヶ月も間が空いた拙ブログへ、さっそくのコメント、感謝です!
>リタ・ライス・・・ジャケも良いし、内容も良し~
リタ・ライス、2~3枚しか持ってないのですが、適度に黒っぽさもあって巧い歌い手ですね。パラゴンさんも蘭オリジナルをお持ちでしょうね。米columbia盤も、お持ちなら2枚の音印象などまたお知らせください。
>夫君のピム・ヤコブスの飛行機のジャケ~
ああ、あれ・・・こちらは日本盤紙ジャケCDでガマンです。「枯葉」やってましたかね?とにかくやけに録音がよかったような・・・ヨーロッパ的な澄み切った感じの音、切れ切れに鋭いシンバル音という感じの。
パラゴンさん、また次回の集まりチャンスにはぜひ!
投稿: bassclef | 2011年6月 8日 (水) 21:24
M54さん、さっそくのコメントをthanksです!54さんの始めたブログ~<傷だらけのあいつ:アナログレコードに魅せられてアナログ三昧>(右側の「素敵なジャズ&レコードのブログ (登録順)」コーナーにリンクしてあります)
渋くていかにも「ジャズ!」てな感じのレコードが出てくるので、僕にも刺激的なブログになってます(笑)
みなさん、好きなレコードが登場したら、ガンガン、コメント、行きましょう(笑)
「フルート」が好みでないのは、僕:bassclefです(ドルフィ記事の中でそんなようなことを書いたことがある)Yoさんは、たぶん・・・楽器に偏見はないでしょう。
投稿: bassclef | 2011年6月 8日 (水) 21:16
Yoさん、先日の集まり・・・お疲れ様&ありがとうございました。毎度のことながら本当にあっという間に時間が過ぎてしまい、何時間あっても足りませんね(笑)それくらい・・・気持ちよく聴ける音ということで、なんだか年2回ではちょっとだけ物足りないような気もしてきます(笑)
音の好みはジャズの好みと同じようにまったくに人それぞれだとは思いますが、少なくとも(オーディオ的な興味ではなくとも)ウッドベースやクラシックのチェロ、それからこの前のドルフィのバスクラ・・・楽器としての存在感が僕には気持ちがいいことは間違いないのです。そういう質感の低音を出すには(オーディオ的には)またその下の帯域・上の帯域まで含めた調整・・・という要素まで必要だということのようですが、そういうなんというか「音の実験」みたいなことをまったく感じさせない・・・というところが「あっという間に7時間」に繋がるのでしょうね。
ブッカー・リトル~僕も好きな方かな。あの場でも言ったかもしれませんが、PaPaさんが言うところの「スイングしない」というのは「えっ?」という感じもありまして、それはPapaさんの脳内を探ってみれば(たぶん)・・・リトルは「いわゆるバップ的、ハードバップ的なコード分解的な細かいフレーズをあまり使わない。そして、きれいに抜ける長く伸ばす音をストレートに(ヴィブラート掛けずに)吹き切ってメロディを歌う(歌おうとする)」タイプだから・・・PaPaさんとしてはそのスタイルがあまり好みでなく、そしてそれが(従来のノリからすれば)「スイングしない」という表現になったのかな・・・と理解してます。
だから・・・僕の解釈では「もちろんリトルもスイングしている。しかしそれはバップ的スイングではないだけだ」という感じかな。リトルは音色そのものに説得力がありますよね。あのきれいなロングトーンは、真に個性的です。僕はなぜリトルがもっとスローバラードを吹かなかったのかな?と残念に感じてます。
投稿: bassclef | 2011年6月 8日 (水) 21:06
67camperさん、いつ更新できるか判らない拙ブログへ、いつも素早いコメントをthanksです!
>有名盤のオリジナル~
まったく・・・「有名盤」になると(特にbluenote、
prestigeのNYC、riversideの白など)もうその価格はケタ違いになってしまっってとても手が出せません(笑)もちろんそれらは内容が抜群!なんで誰しも欲しがるから・・・仕方ないですね。
Kind Of Blue~六つ目のステレオ盤、お持ちですか。いいなあ・・・僕の認識では10年ほど前まではそれほど超人気盤ではなかったのですが(たぶん)TASの優秀ステレオ録音盤として発表されてから~TAS盤になると復刻高品質アナログ盤(Kind Of Blueの場合はたしか・・・45回転2枚組)が発売されるので~それで真のオリジナル盤にも人気が集まる・・・という構図でしょうか。でもまあ・・・これもいいものはいい、ということで皆さんにひろくその作品を聴いてもらいたい~ということで復刻するわけですから、いいことなんでしょう。
Kind Of Blueの六つ目ラベルモノラル盤は・・・CBSレーベル独特のソフトさ、マイルドさに適度に太い管楽器の音がしていい感じでした。楽器の左右定位位置とかが気になる方は、モノラル盤の力強さの方を好ましく感じるかもしれません。
でもまあKind Of Blueはとにもかくにも素晴らしい作品です。万一、持ってない方は、LP,CDなんでもいいので、まずは聴きましょう!ちなみに僕はCBSソニー盤と米再発(PC番号のもの)の2枚で、共にまったくの非貴重盤であります(笑)
投稿: bassclef | 2011年6月 7日 (火) 20:31
bassさん、皆さんお久しぶりです。皆さん、お元気そうで何よりです。
たまに皆で集まって聞くって、良いですよねえ。良いレコードに出会えるし情報交換にもなるしね。当日のみんなの笑い顔が眼に浮かびます。
リタ・ライス・・・ジャケも良いし、内容も良し。夫君のピム・ヤコブスのピアノがまたよしで言うこと無いです。ヤコブスの飛行機のジャケのレコードも大好きです。
Yoさん、紹介してもらったウッズのリズムマシーンとゴイコビッチのスペイン盤やっと入手しました。
暫くの間、ヘビーローテーションでした。
投稿: パラゴン | 2011年6月 7日 (火) 10:45
bassclefさん待ってました! 拙ブログへのリンク、恐縮です。
毎度、羨ましいですね、マラソン試聴会とでも言いましょうか、7時間聴き続ける熱意と根性に脱帽です(笑)
一発目のドルフィーのバスクラのソロ~これ、好きですねーよく聴く盤です。
これA面も良いですよねーウエストンのハイ・フライ、これチャック・イスラエルのベースでしたよね。Yoさんは確かあまりフルートがお好きでなかったように記憶していますのでA面は聴かないのかな?
投稿: M54 | 2011年6月 7日 (火) 09:13
bassclefさん、夢レコの久々のアップ楽しみにしていました。やはり定期的に皆で集ってレコードを聴いて騒ぐ事は大事ですね。普段聴かないレコードが聴けることもありますが、自分に無い意見が聞けることも新鮮です。
音のこと褒めて頂いて有難うございます。でも一番の褒め言葉は「7時間聴いても疲れない」です。過不足無く音楽が聴けることが一番ですし、それが目的ですから・・・。
ドルフィーは人それぞれ好みがあるのであれ以上聴けませんでしたが、In Europeでは私の好みはVol2なんです。それもPrestigeのスタンパーを使ったオランダArtone盤です。音の厚みはPrestige盤に譲りますがドルフィーの透明感、繊細さが素晴らしく生々しく迫ってきます。是非次回に・・・。
Papaさんが「ブッカーリトルはスイングしない」と仰っていた事、リトル好きの私ですが、「そういう意見もあるのか、そう言われるとそうだな」などと感心していました。私的にリトルは「素朴な叙情感がたまらなく好き」でしたから・・・。
UAのZootですが、仰るようにモノ盤、ステレオ盤共に音の質感に大きな違いは無くどちらも良いのですが、ステレオ感(臨場感)の録音が良く、私としてはステレオ盤が好きです。
それにしてもClef盤のParkerのConfirmation良かったですね。
投稿: Yo | 2011年6月 5日 (日) 10:27
相変わらず濃いミーティングですね。ほとんどのアルバムを聞いた事がありますが,オリジナル盤でって言うのは相当に難しいですよね。
コアな方々,良いアルバムをお持ちですね。羨ましいです。
ほとんどあがった盤の手持ちはOJCか国内廉価盤再発ですが,唯一カインドオブブルーが6eyeステレオでした。これに関しては,巷のステレオ優勢論を信じて購入しました。モノラルの方が明らかにデダマが多いと思います。自分は敢えてステレオ購入しましたが,この記事を見るとモノが気になって来ますよね。有名盤のオリジナルはやはり高価でなかなかてが出ないのも事実です(涙)。迫力のモノ盤,真剣に探してみようかな・・・。
投稿: 67camper | 2011年6月 4日 (土) 18:53