<ジャズ回想 第17回>暑い日にYoさん宅に集まった(その3)
リッチー・カムカとMode盤のこと。
さて・・・Yoさん宅での音聴き会はまだまだ続く。この日、特に意図したわけではないのだが、ミニ特集みたいになった場面がいくつかある。クラシックのレコードをいくつか聴いた後、さて次は何を・・・となった時、Yoさんが「my one & only loveでは誰の演奏が好き?」と尋ねてきた。これは唐突な質問に聞こえたが、そういえばお昼過ぎだったかに、チコ・フリーマンのmy one & only love(Beyond The Rain/1977年)を聴いていたので、その真摯な好演奏の印象が残っていたのかもしれない。
Yoさんのその問いかけに「やっぱりコルトレーンかな・・・」とkonkenさん。あれはもちろん最高だが唄入りである。「インストもの」という条件であれば・・・と、僕がリッチー・カムカを挙げると、Yoさん、すっくとそのレコードを取り出してきた。このMode盤はYoさんの愛聴盤だ。僕もこのレコードで、リッチー・カムカという人を知り、そして好きになった。何が好いって・・・まずワンホーンでゆったりと吹くカムカのテナーの音色が心地よい。どのトラックもいいのだが、このmy one & only love~素晴らしいメロディのこの曲を、カムカはあまり崩すことなくキッチリと吹き進む。そのキッチリさ加減が端正で誠実そうなあの音色とあいまって、なんとも品格のあるmy one & only loveに仕上がってしまった。
《Richie Kamuca Quartet~ジャケットとラベルの写真はYoさん提供》
このモード盤/Richie Kamuca Quartetは、真の名盤だと思う。演奏が終わると、それまで、じい~っと聴いていたリキさんがこう言った。「おととしの白馬以来かな・・・久しぶりにこのレコードを聴いたけど、いいですねえ。好きだな・・・これ」 そういえば、このモード盤・・・2006年白馬にて、Yoさんがセレクトしていたな。あの時は、このカムカのwhat's newをもうひとつのMode盤~ペッパー・アダムスのmy one & only loveと聴き比べをしたのだった。
じゃあ次のmy one & only loveを・・・ということで、Yoさんは、ロリンズのRCA Victor盤のmy one & only loveへ続けたわけである。(拙ブログ~前回の「その2」参照)
さきほどの端正なカムカに比べると、ロリンズときたら・・・メロディは崩すわ、リズム(メロディの入るタイミング)は崩すわ・・・カムカに比べるといささか品格には欠けるかもしれない(笑)でも・・・それがロリンズの個性なのだから!
ここから俄かにMode特集気配が漂う。
「じゃあ・・・」とrecooyajiさんが取り出した1枚~おおっ、ドン・ファーガキストのMode盤/Eight By Eight(Don Fagerquist Octet)だ!これも好きな1枚だ。編成は多いのだが、マーティ・ペイチのアレンジに嫌みがなくて、厭きない仕上がりになっている。特に「イージー・リヴィング」と「煙が目に沁みる」というスローバラードでは、ファーガキストの艶やかな音色と、しなやかな歌心がじっくりと楽しめる。僕はだいぶ前に、VSOP復刻盤を聴いて、このトランペッターの良さを知ったのだが、それにしても・・・recooyajiさん、こういう渋いところも、ちゃんとオリジナル盤で抑えているところが憎い。
《左写真は、残念ながら、僕のVSOP盤》
A面1曲目~aren't you glad you're you を聴く。
Yoさんの装置はいつも安定感があるが、この日は、特にMode盤、Contemporary盤が、実にいい音で鳴ったようだ。
さきほどのカムカもそうだったが、管楽器の明るくて張りのある音色が、なにかこう、パリッと抜けた感じで、理屈抜きに気持ちいいのである。いい状態のオリジナルMode盤は・・・やはり素晴らしい音だな・・・と改めて思い知らされた僕である。
ところで、僕はModeレーベルの作品のほとんどをVSOP復刻で聴いているのだが、復刻の音質の方は、タイトルによってだいぶ違うようだ。例えばこのファーガキストのEight By EightのVSOP盤(ステレオ)は、なかなか鮮度感の高いメリハリある音質だと思えるのだが、リッチー・カムカの「カルテット」の復刻盤の方は、だいぶ鮮度感に乏しくちょっとこもったような感じもある。前述のmy one & only loveでは、メロディの最初のところでなにやら「針音ノイズ」らしき音も聞こえるので、ディスク・ダビングかもしれない。
ちなみに、Mode盤はピカピカのオリジナル盤であっても、盤の材質からか始終「サ~ッ」という小さいノイズが入るものも多いらしいが・・・番号の早いタイトルの方なら、その危険率が低いらしい。
もうひとつMode盤を・・・ということで、Yoさんが、ウォーン・マーシュを見せる。う~ん・・・これも好きな1枚なのだ(笑)
一聴、「ヘタウマ」なマーシュを大好きだという方はあまり多くないかもしれない。「個性」という点では、あのロリンズも真っ青・・・かもしれない。それくらい独特なテナー吹きである。なにが独特か・・・唄い口が普通ではないのである。まず、フレーズが普通のバップ語法ではない。フレーズをやけに伸ばしたり、変なところで切ったり・・・それはもう面白い唄い方なのだ。さらに、たびたび、テナーの音がひっくり返ったりするが、マーシュは一向に気にしない様子でもある(笑)
《上のジャケットと右ラベルの写真~Yoさん提供。この漫画風イラスト・・・Modeでは一般に「肖像画」の方が人気が高いようだが、僕はこの「イラスト」も嫌いではない》
僕は・・・実はこのウォーン・マーシュという人こそ「ウエイン・ショーターの先生」だと考えている。この2人の関連を書いた記述を読んだことはないが、「音色の変化を巧く使ってのヘタウマ風唄い口」という類似性から見て・・・ショーターは、マーシュを相当に聴き込んだ時期があるのでは・・・と睨んでいる。
そのマーシュのモード盤からは、you are too beatifulを聴く。これも好きな曲だ。マーシュもいいがレッド・ミッチェルのベースソロがこれまた素晴らしい。ミッチェルのベースソロというのは・・・派手さはないが、これもその「唄い口」が、実に自然というか・・・メカニックではない(コード分解した音だけ選んで弾いているのではない)感じが、素晴らしいのだ。何かで読んだ話しでは、ミッチェルは、うんと早い時期から「管楽器の(唄い口の)ようなソロ」を弾きたい・・・と意識していたそうだ。実際、1955年のハンプトン・ホウズのcontemporary盤でも、ソロの場面では、そういう弾き方(管楽器の唄い口のような)をしている。
これはある意味、凄いことだと思う。ベースという楽器で、管楽器のように、「しなやかにメロディを唄う」というのは、本当に難しいことなのだ。この頃は、レッド・ミチェルこそ、真のベースの名手なんだろう・・・と思うようになってきている。
そういえば、カムカがあまりにも良かったので、その流れで聴いたレコードがもう1枚あった。Hi-FiレーベルのJazz Eroticaである。ちょっと色っぽいイラストのヌードのジャケットである。Yoさん手持ちの盤は、「ステレオ」を強調した銀色のシールが貼ってあるステレオ盤だった。
《写真~Yoさん提供。なぜ、座布団が3つなのか?》
このレコードと中身は同じで別ジャケットのもの~West Caost Jazz in Hi FIというタイトル~をHi-Fi盤(モノラル)で持っているのだが、そちらは「海岸の波打ち際にトロンボーンやらサックスが刺さっているやつ」で、こりゃあジャケットの魅力ではどうにも「ヌードのイラスト」の方が上である(笑)
しかしながら、このJazz Erotica・・・音質の方は今ひとつだった。ベースの音にエコーがかかったような感じで焦点が定まらないような感じもあり、そして・・・サックスが右側、トランペットが左側に大きく振り分けられており、他のブラス群も全体に左側に片寄ったようなちょっと不自然な感じの定位感だった。「ステレオ録音」を強調せんがための無理やり定位のマスタリングだったのかもしれない。
今回、手持ちのステレオ盤~Phil De Lancieという人がリマスターしたで再発されたWest Coast Jazz(OJC:limited;1990年)~も聴いてみたが、やはり録音自体があまりよくなかったようで、カムカのしっとり感みたいなものが今ひとつ味わえなかった。
《モノラル盤~West Coast Jazz。センスが良いのか悪いのかよく判らないジャケットだ。それにしても、塩水に浸かった楽器はダメになってしまったのだろうな・・・》
実はこの日の翌日、recooyajiさん宅で僕の手持ちのHi-Fi盤/West Coast Jazzを聴いてみた。モノラル盤なので当然のことながら、カムカのテナー、コンテ・カンドリのトランペットも中央にきて、どの楽器の音色も厚めに聞こえる。エコー感の強かったベースの音色もぐんと落ち着き、全体に音楽がしっとりと聴きやすくなったようでもあった。
たいていの場合、ステレオ盤が好きな僕も、このJazz Eroticaについては・・・モノラル盤(West Caost Jazz in Hi Fi)を好ましく感じるのであった。ところで・・・「ヌードのイラスト」のJazz Eroticaの方に、モノラル盤はあるのだろうか? あのジャケットでモノラル盤というのが、どうにも魅力のある組み合わせになるのだが。ああ、ジャズレコードへの探求は・・・まったくキリがない(笑)
《写真~Hi-Fi盤の内袋は、どうやらこのビニール製がオリジナルらしい》
<オマケの追加記事>~この夢レコ・・・いつもみなさんからたくさんのコメントを頂いております。そのコメント欄では、ジャズを愛している方たちといろんなやりとりができまして、それは僕にとっても嬉しいことです。じゃんじゃんいきましょう!(笑)
今回、ウイントン・ケリーの「ケリー・アット・ミッドナイト」(Vee Jay)のドラムスの音量バランス(録音、演奏含めての)やピアノの音質のことが小話題になりましたので、とりあえず僕の手持ち盤「ミッドナイト」の写真を載せておきます。
みなさんのご意見、やりとり内容については・・・ぜひ「コメント欄」を追ってみて下さい。いつもうんと長いコメントですみません(笑)。
なお「ミッドナイト」については、まだまだ謎も多く、興味は尽きません。みなさんの感想・情報をぜひお寄せください。
《この米再発Vee Jay盤~30年ほど前だったか、地元のレコード店の移転オープン時のバーゲンコーナーで入手しました。価格は・・・驚異の200円でした(笑)ランオフの刻印は拡大して見ると・・・どうやらAudio Matrixとなっているようだ》
《コメント欄で小話題になったBell Sound刻印》
グーグルで検索したところ、このブログ~swingin' godzillaの該当記事http://sgodzi.exblog.jp/6959208/ に素晴らしく明快な写真があったので、引用させて頂きます。special thanks to Mr. god-zi-lla さん!
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コメント
ワガママおやじさん、
三式さん、
「ベルサウンド刻印」関わりのコメント、ありがとうございます。
>地元の中古レコード店(ロック系)ではベルサウンド刻印有りとして少し高め値付けしてます~(ワガママおやじさん)
>ロック系LPなどではBell Soundの刻印がちょっとしたステイタス・シンボルになってるようです~(三式さん)
これら、お2人のコメントを読むと、やはりロックとジャズではBell Sound刻印への価値観が違うようで・・・この辺も面白い現象ではありますね。ただYoさんも仰ってるように、もちろん全てのBell Sound盤が良くないわけではなく、ジャズ好きの間に「Bell Sound盤は良くない説」が広まったのは・・・おそらくひとえに「コルトレーンのバラードでのエルヴィンのシンバル歪む気味」という情報からでしょうね。この話し、たしかモアさんのHPにもあったし、三式さんのコメントでも同じことを仰ってるので<シンバル音があまり良くない>というのは、間違いない情報だと思います。ただ僕は実際に聴いたことがないので、チャンスがあったらぜひ確認してみたいです。
ワガママおやじさんVee Jay刻印情報を見て、僕も数少ないVee Jayのオリジナル盤(虹ラベル・ステレオ)のランオフを再度、チェックしてみました。
「ヤング・ライオンズ」~Bell Sound刻印。
「ヒアズ・リーモーガン」~Audio Matrix刻印。
でした。「ヒアズ~」がAudio Matrixだったので、実はちょっとがっかりしたのですが(笑)この2枚の音質は同じ質感で、悪くなかったです。
Audio Matrixについての僕の印象は・・・本記事一番下に追加で書いたように「再発ステレオ黒ラベル(西海岸住所)」での雑なプレス(これはマスタリングかもしれない)というイメージが強くて、だから「Audio Matix~良くない」というものだったのです。Bell Soundも含めて、どうやら・・・そうでもないのかな?いつも思うのですが、こういうことってのは、「あくまでタイトルごとで事情は違う」ということかもしれませんね。一つや二つのサンプルで、そのレーベル全体(あるいはスタンパー刻印全体)を特定的印象でイメージしてしまうのは危険かもしれませんね・・・と、反省(笑)
三式さん~ARPとAudio Matrixの情報、ありがとうございます。僕もちょっと調べたら、唯一、ロック系のブログでAudio Matrix刻印の記事がありました。そこでもAudio Matrixを高評価として扱っているようでした。まあでも、三式さんが仰るように、ラベルの違いなどは瑣末なことですし、まずは中身の「音楽ありき」というスタンスは絶対に忘れたくないですね。ただしかし・・・1st、2nd,3rdで、明らかに「良くない」方の版から聴いてしまって、そのために「中身も良くない」と印象付けられてしまう場合もあるかもしれない・・・ということだけは知っておいてもいいですよね。そうした場合、モアさんがHPで続けてこられた具体的な「音質の良い2nd盤」みたいな情報は有効だと思います。
Yoさんが9月6日のコメントで、「思い込み2」とした上で、簡単にまとめてくれた
《(思い込み2)メタルマザーの管理が良く、セカンドプレスでも音質の劣化が少ない3大レーベルはブルーノート、コンテンポラリー、インパルス》も、Yoさんの実体験(笑)からくる素晴らしい情報だと思います。
要は・・・いい音楽をなるべく少ない出費で味わいたい~ということなんです(笑)(少なくとも僕は・・・です。せこいかな?:笑)
投稿: bassclef | 2008年9月11日 (木) 11:26
三式です。Audio Matrix, Bell Sound, 次いでワガママおやじ様からARP・・色々でてきましたね(笑)。どうもこういう事らしいです。
まずBell SoundとはBell Sound社でマスターリング。Audio MatrixはAudio Matrix社製のスタンパーを使用。ARPというのはミシガンのAmerican Record Pressing社の略で同社でのプレス。
それからロック系LPなどではBell Soundの刻印がちょっとしたステイタス・シンボルになってるようです。これの有る無しでLPの真贋の判別をしているみたいです。・・まあ音楽を聴く上でこれがどれほど重要なのかは知りませんが!
投稿: 三式 | 2008年9月11日 (木) 02:14
ケリー・アット・ミッドナイトうちのmonoレインボー溝有り
ベルサウンドではなくARPて刻印みたいです。
でもって手持ち調べたら
ヤングライオンズ・ヒアーズリーモーガン・エックスブービデントにARP刻印が有って
エックスブービデントには更にベルサウンド刻印も押されてました。
ARPがなんなのかは判りません?
Audio Matrixも三枚には刻印有りました。コレ又意味不明
肝心のミッドナイトの音は揺れてると言えば揺れれる??
私偏芯してても反りでもあんまり気にならないんでコメント難しいです。
地元の中古レコード店(ロック系)ではベルサウンド刻印有りとして少し高め値付けしてます。
投稿: ワガママおやじ | 2008年9月10日 (水) 18:31
三式さん、
Yoさん、
コメントをThanksです!ベル・サウンド刻印盤についての、体験的実用的情報コメントは、とてもありがたいです(笑)
~Yoさん、「バラードの(Bell Soundではない)赤黒2ndの音はオリジナルと変わらず」~実にありがたい情報ですね(笑)
もっともBell Sound刻印があるかないかは、中を開けてランオフまで注視しない限り確認できませんから・・・ネットなどで入手する場合は、三式さんが言われるように「運だめし」になりますね(笑)
実を言うと・・・僕の方、Bell Sound刻印ということの意味が今ひとつ判っておりませんで、モアさんだったかのHPで「コルトレーンの「バラード」のベル・サウンド盤は、エルヴィンのシンバルば歪む~」という記述を読んだことはありましたが、実際に聴いたことがないのです。
どんな刻印かもはっきりとは認識していなかったので、ちょっと検索したら、たまたまよく訪れているswingin' godzilla !というブログにその明確な画像を見つけました。僕と同じようにBell Sound刻印~よく判ってない方への参考にもなるかと思いますので、本記事の一番下に、その画像を付けておきますね。
god-zi-lla さん、Bell Soundの画像お借りします。Thanksです!
三式さん、Yoさんのコメントを読むと・・・大体のところが掴めてきました。
その「ベル・サウンド」ど素人の僕が、今回ちょっと調べたら・・・ジャズではその「バラードのベルサウンドが良くない」というのが一般的らしいですが、ロック(の世界ではどうやら・・・「ベル・サウンド刻印盤は音がいい」という説もあるような感じですね。例えばビートルズのヘイ・ジュードとかでの記述がいくつか見つかりました。
こうなると・・・素朴な疑問としても、「ベルサウンド盤というのは、ジャズではダメ、ロックではいい」というような受け止め方をしているのかな・・・と迷ってしまいますね(笑)まあ・・・同じタイトルのレコードでの1st,2nd,3rdなどでも、もちろん音質の違いがありますが、それは必ずしも常に1stが絶対的にいい・・・決まっているわけでもなく、あくまでタイトルごとでその「差のレベルに違い」もあるかと思います。ベル・サウンド盤でも、そんな状況なんでしょうかね。
投稿: bassclef | 2008年9月 7日 (日) 10:44
bassclefさん、優しい言葉有難うございます。そして良く見るとBell~ではなく、Audio~と書いてあるように見えますね。字体は同じなのですが、枯葉と比べると違うような・・・。またまた思い込みか!?(笑)
三式さん、馬鹿な男の思い込みにお付き合い頂いて恐縮です(笑)このBalladsは国内盤、再発盤2枚、そしてベルサウンド盤と買い、最後にバンゲルダー・オリジナルを買ってやっと満足した苦い経験があるので、その思い込みと共に赤黒RVG盤に狂喜いたしました(笑)そしてその赤黒RVG盤を買ってしまい(お笑いください)、今日聴き比べいたしました。結果報告の前にまたまた私の(馬鹿な)思い込み2題を披露させて下さい。
(思い込み1)
バンゲルダー録音はバンゲルダーがカッティングまでやって初めて良い音になる。オリジナル・マスターテープにあの音の秘密があるのではなく、バンゲルダースタジオの機器を通して、その調整で最後までカッティングする事であの音になる。
(思い込み2)
メタルマザーの管理が良く、セカンドプレスでも音質の劣化が少ない3大レーベルはブルーノート、コンテンポラリー、インパルスだ。
この思い込みからいくと赤黒RVG盤は「良いに決まっている!」という事なのですが、結果は・・・「良い!!:オリジナルRVGと遜色がない」・・・でした。トレーンのテナーの艶、マッコイのタッチ、エルビンの歯切れ、ギャリソンのベースのちょっと甘めの録音も殆ど同じです。オレンジラベルを持つ喜びを別にすれば、赤黒RVGは価格的にもお勧めです。・・・今まで何枚も買ったことが馬鹿馬鹿しくなりました。
投稿: Yo | 2008年9月 6日 (土) 20:15
どうもbassclef様、この場をお借りして恐縮です。Yo様、はじめまして三式と申します。コルトレーンの「バラード」につきまして・・・
Yo様仰るとおりヴァン・ゲルダー盤とベルサウンド盤、確かに平行して売られてました。そしてヴァン・ゲルダーの赤/黒盤も存在します。
只、オレンジ・ラベルのヴァン・ゲルダー盤とベルサウンド盤では音が相当違います。
詳しく言いますとベルサウンド盤のエルヴィンのシンバルの音は<ひしゃげたよう>な酷い音でとても聴けたものではありませんでした。
これを他のベルサウンド盤所有の方に訊いたところ、やはり同じことを仰ってました。
因みにヴァン・ゲルダー盤はオレンジ、赤/黒、どちらも正常な音で録られてました。
この現象は多分「バラード」盤に限ってのことだろうとは思いますが・・・。
しかし僕がインパルス盤をよく買ってた頃は殆どシュリンクされてましたので買って封を切ってみないと分かりませんでした。
ちょっとした運だめしですね(笑)。
投稿: 三式 | 2008年9月 4日 (木) 23:49
Yoさん、さっそくのモノラル盤「ケリー・アット・ミッドナイト」の音の方も知らせていただいて、ありがとうございます。
どうやらモノラル盤でもピアノの音が「不安定」みたいですね。あれが調律不良のためか、あるいは何らかのメカニックな理由による音揺れかはよく判りませんが、いずれにしても、ちょっと気持ち悪い感じありますよね(笑)
黒ラベルのVee Jay(VJロゴ)~Yoさんのステレオ盤も同じCalifornia産Vee Jayでしたか(笑)同じ黒ラベルでも、もちろん「艶あり・溝あり」の方が先でしょう(笑)
こちらの手持ちステレオ盤は、全体にかなり安っぽい造りで「黒ラベル・艶なし・筋あり(笑)」です。ランオフをよく見たら、両面に何か筆記体の刻印(盛り上がった字体)がありましたが・・・Bell Soundという字ではないようです。Audio~と書いてあるようにも見えますが、いかんせん小さすぎてよく判りません。
*ついでですので、この「黒ラベルVee Jayロゴ」再発盤の写真を本記事の一番下に追加アップしておきました。
なぜ僕がこの「ピアノ音揺れ」に拘ったかというと・・・その「安っぽい再発盤」(あるいはこの個体の)のプレスの問題かな?と
長い間、思っていたからです。でもどうやら、オリジナルも含めて、モノラル、ステレオで同じような「不安定」さがあるようですし・・・そうなるとマスターテープ段階か、スタンパーの前のマザーの段階かで不具合があったということになるのかもしれませんね。
これは、全く素人の妄想かもしれませんが、そのマザーを造る段階で・・・プレス技術の劣悪さによって「音溝」の刻まれ方が、例えば・・・ピアノの音信号が強い時(強いタッチで弾いた場面)に、その入力信号がオーバー気味のために、その辺りの音溝そのものが歪(ゆが)んでしまう~そうして、針による再生時には、その時の元凶であるピアノの音だけ(その周波数での刻まれ部分だけが)「揺れてしまう」というような・・・ことはないでしょうかね?(笑)
ちょっと気になって、手持ちのVee Jayオリジナル盤(Here's Lee Morgan)でのケリーを聴いたみましたが、左手(低音)の部分は、やはりもう少しはファットな音で、もちろん「音揺れ」はありませんでした。
コルトレーンの「バラード」~ベル・サウンドeditionの疑問~氷解したようですね。
このコメント欄~みなさん・・・いろんな疑問提示、あるいは問題提起(笑)に、どしどしと使ってください。
投稿: bassclef | 2008年9月 4日 (木) 00:01
すみません。コルトレーンのバラッドはバンゲルダー刻印物とベルサウンド刻印物は並列で作っていたそうです。勝手な思い込みだったようです。
投稿: Yo | 2008年9月 3日 (水) 16:46
bassclefさん、私の黒艶あり(DGもあります)ラベルのジャケ裏アドレスはbassclefさんのと同じです。艶ありと艶なしがどちらが先か分かりませんが、虹DG有り→虹DG無し→黒と進んだと思います。
調律不良(ホンキートンク)か音揺れか?の件ですが、モノ、ステレオ両方聴いて感じました。私も最初ギターのチョーキングっぽい音のズレを感じて「テープの伸びか、テレコもしくはカッティングマシンの回転ムラか?」と思ったんです。しかし全曲聴いておかしいし、ベース、ドラムスにそれは感じないし、フィリーの奔放なドラミングでピアノのマイクが揺れてワウが出たか?(笑)とも思いましたが、ピアノソロのところでもおかしいし・・・ということで私としてはホンキートンクかと思ったんです。
もうひとつの疑問はモノオリジにはベルサウンドの刻印が無いのですが、再発ステレオには刻印があります。ベルサウンドは音が良くないとか言われますが、私としては録音からカッティングまでベルサウンドが担当したレコードは音が良いと思っています。同じケリーの枯葉は音が良いですからね。たぶんこのミッドナイトは録音だけ別の人がやって、ステレオ盤をベルサウンドがやったのかな?と思っています。recooyajiさんのステレオオリジはどうですか?一度見て欲しいです。
ベルサウンドつながりで今ひとつの疑問が出てきました。それはコルトレーンバラッドの赤黒ラベルでバンゲルダー刻印のあるやつがあるというのです。大阪のレコード店のメルマガにあって問い合わせ中です。この盤はオレンジラベルの途中でベルサウンド・カッティングに切り替わりましたね。私としては「バンゲルダーカッティングのメタルマザーを壊してしまって、再カッティングをバンゲルダーが断ったのでベルサウンドに依頼した」と勝手な推測をしていたのですが、赤黒ラベルでバンゲルダー刻印物があるとなるとこの推測は壊れますし、「では何故ベルサウンド物があるか?」という事になります。そういえばこのバラッドの赤黒は見たことが無いような?もしお持ちの方がいたら刻印見てもらいたいです。そしてこの事をご存知の方がいたらこの場を借りて(bassclefさんごめんなさい)教えてください。
投稿: Yo | 2008年9月 3日 (水) 11:51
おお、Yoさん、またまたのコメントをThanksです。それにしても「ミッドナイト」のステレオ盤もお持ちだったんですね(笑)
>ステレオ盤は中低域が薄く、中~高域が強めのバランスになっていますね。結果ピアノのフレーム鳴りや量感が出てなく、ベースも量感不足、ドラム、シンバルの高域の強いアタック音だけが目立つのです。・・・これはステレオ盤のカッティングの問題~
こういう帯域バランスには敏感なYoさんの凄耳(すごみみ~そんな言葉はあったかいな?)で得たこの「ミッドナイト」の質感が、僕の得た印象と、だいたいのところは似た線だったようで、ちょっと安心しましたよ(笑)
<ピアノの調律が狂ってるように感じました>~これ・・・僕が感じているのは「ピアノの音が揺れることです。たぶん・・・そのことと同じ部分のことかな?A面1曲目のtemperanceやB面1曲目のon stage の最初の方で特に目立つような気がします。これは僕の手持ち~1970年頃(推定)の再発盤(これ、西海岸のどこかのレーベルからの再発らしく裏ジャケット左下に、LOS ANGELES, CALIFORNIA 90069と表記されてる。ラベルは黒で左右の線に囲まれたVの字とJの字のロゴ。艶なし:笑)では特に酷いと思いますが、実は、オリジナルのステレオ盤(センターラベルの外周が虹のように色とりどりのやつ~これを「虹ラベル」と呼んだのですが・・・一般的ではなかったかな?)でも、わずかにその「ピアノの音揺れ」を感じました。
ところで、Yoさんの場合、モノラル盤では、その「ピアノの調律狂い~あるいは~不安定な音揺れ」は感じなかったのでしょうか?
投稿: bassclef | 2008年9月 2日 (火) 22:25
ケリー・アット・ミッドナイトについてしつこいレポートです。と言うのは昔新品で買った黒艶ラベルが出てきまして聴いてみるとステレオでした。(Stereoの表記はありません。)bassclefさんの仰るとおり右にフィリー、中央にケリー、左にチェンバースの配置です。モノ盤を聴いていた時はbassclefさんの表現の「ピアノがやせて・・・」というのが良く分りませんでしたが、ステレオ盤を聴いてよく分りました。聴き比べてそれぞれの録音(カッティング)レベルは変わらないのですが、ステレオ盤は中低域が薄く、中~高域が強めのバランスになっていますね。結果ピアノのフレーム鳴りや量感が出てなく、ベースも量感不足、ドラム、シンバルの高域の強いアタック音だけが目立つのです。・・・これはステレオ盤のカッティングの問題だと思いました。モノ盤を聴いている限りフィリーのドラムはレベルの高い所がありますが、強いてうるさいとは思わないのですが、ステレオ盤では明らかにうるさく感じました。
それともうひとつ、何度も聴いていて思ったのですがピアノの調律が狂っているように感じました。これもピアノが前に出てこない理由かとも思いました。・・・皆さん如何でしょうか?
投稿: Yo | 2008年9月 2日 (火) 06:44
ああ、recooyajiさん、さっそくのコメントをどうもです!
今日は、突然に決めた3時間ほどの音聴き会をやったわけですが、特に何と言うことのテーマもなしにいろいろハードバップのいいとこを聴かせてもらいました。
All Day Long、All Night LongのNYラベル・・・いい音でしたねえ・・・ダグ・ワトキンスのベースはあれはもう誰にも真似のできない重い音色。そしてこの2枚の録音も相当にいい!ワトキンスのベース、フランク・フォスターのテナー、そしてケニー・バレルの鋭い(堅めの)ピッキング~あれは・・・弦の張りが強いのか、ピックが重いのか・・・バレルのキレの良さみたいなものを感じましたね。
そうして何気なくこの拙ブログの「ミッドナイト」話題になったら・・・recooyajiさん、ちょうどいいタイミングで、Vee Jayのステレオ・オリジナル盤をお持ちでした(笑)さっそく聴いてみました。
3人の楽器の定位感は~僕の再発盤では<フィリー右より、チェンバースが左寄り、ケリーが中央やや右寄りか?>と聞こえた定位は、ほぼ同じでしたがケリーのピアノはピタッと中央に来てました。
各楽器の音量バランス~これはほとんど再発と同じくらいに聞こえました。
それとピアノとベースの録音の質感は~
<ケリーのピアノの音も中高音が細め・堅めで、左手の和音がやや痩せた感じ>~基本的には同じような質感でしたが、やはりステレオオリジナル盤では、ピアノの音色がもっとしっかりとして艶がある音色になってました。
<チェンバースのベース音も、低い方の音圧感がやや足りない感じ>これも質感は同じでしたが、芯がしっかりとしてきた感じがあり、やはり(当たり前だが)1970年頃の再発盤と1960年頃のオリジナル盤では、全体から醸し出される「鮮度感」に大いなる違いがあるようでしたね。
recooyajiさんの~《ステレオ・レインボー・レーベルで、ドラムの音量が大きすぎるに一票》
ううっ・・・謹んでお受けいたします(笑)
僕としては「そう聞こえる」のは・・・上記の<~>で書いたように、「録音ミキシングとしてのドラムス以外の楽器のエネルギー感不足」によるため・・・と主張はしましたが・・・そうであっても、そういう相対バランスでは通常の「ピアノトリオ」での3者の音量バランスからみれば・・・やはり「フィリー・ジョーでかすぎ!」(フィリー・ジョーの叩きが強烈なためもあり)と感じる場面も多々ある・・・と感じました。そしてそれをどこまで許容できるかは、各人の「ドラム聴きたいバランスの好み」という心理的要因も大きいのだろうな・・・と思ってます。
Yoさん手持ちのモノラル盤への興味も津々と湧いてきました(笑)Yoさんのコメントから僕が勝手に想像すると~
左にベース、右にドラムスと分かれた音場から聞こえるドラムスのキレのよさ(ハイハットやスネアの生々しさについては好録音だと思う)スネアの打音の強烈さ~そんなもの全体が、モノラルになって、おそらくは・・・(聴感上)ちょっと大人しくなるのではないかな・・・と思ってます。
それにしても、こうしてブログで小話題にしてみて、聴いてみたいなあ・・・と思うと、「ミッドナイト」のモノラル盤、ステレオ盤が身近にちゃんとある・・・ってことは素晴らしいですね(笑)持つべきものは・・・ジャズ友です!
投稿: bassclef | 2008年8月31日 (日) 20:40
Yoさん、再びのコメントをありがとうです!
>演奏と録音の好みに音の好みが加わったら全く同じ意見が揃う事のほうがおかしいかと・・・(笑)~
いやあ・・・Yoさん、まったく同じ気持ちです!
「人にはそれぞれの好みがある」という大前提を(まずはアタマで)理解した上で、ああして皆で集まって、ああだこうだ・・・とやる。そんなやりとりの中から、お互いに自分の好みのミュージシャン(録音の音、レーベルの音、あるいは、あそこのシンバルの音とか:笑)の美点を主張などする。それが受け入れられるか却下されるかは・・・その主張にどこまで説得力があるかどうか・・・あるいは~その時の音の鳴り方次第か(笑)
「ああ、こういうジャズもいいな」「ああ、そんな聴き方もあるのか」てな具合に自分にとっては新たな発見があったり、「いや、彼はああ言うが・・・やっぱりこの音楽(音)は、オレには・・・無理だ」とか(笑)
それでいいんですよね。今はこんな風に冷静に語っている僕なども・・・実はそういった「寛容なる受け入れマインド」に乏しいので・・・ちょっと苦手なサウンドが続くと・・・けっこう耐えられなかったりします(笑)僕の場合は・・・ハードロック系~というより<ディストーションを効かせたエレキギターの音>が苦手というべきか。それでもこの頃、Yoさン宅やkonkenさん宅でたまに聴かせてもらうキング・クリムゾンなどは、きっちりと巧いドラムやベースなどの造り出すある種のグルーヴ感みたいなものを興味深く聴けるようになって、ロックにもだいぶガマンできるようになってきました(笑)
実際、自分の中で確定している~と思った「好み」でも、時間が経ってみるとその好みも変わってたりしますから。(僕の場合は~デイブ・ブルーベックのピアノ。ベニー・ゴルソンのテナー。チャーリー・ラウズのテナーなどは、若い時は生理的にダメだった(と思ってた)のが、少なくともイヤではなくなってきた)
音楽ってのは、ホントに面白いものですね。
ウイントン・ケリーの「ミッドナイト」~Yoさんの手持ちは
モノラル盤でしたか。ちょうど今日、recooyajiさん宅でステレオ盤(虹ラベル)を聴くことができました。その辺の印象は、recooyajiさんへのコメント返事にて。
投稿: bassclef | 2008年8月31日 (日) 19:49
このブログにコメントを入れるよりも、bassclefさんとは直接会っていることの多いrecooyajiです。今日もまた(?)お疲れ様でした。
今日一緒に聴いた「Kelly at midnight」ですが、僕のはステレオ・レインボー・レーベルで、ドラムの音量が大きすぎるに一票入れておいてください。(ピアノが相対的に線が細いという意見も出ましたが)
Yoさんもワガママおやじさんもコメントを書いてくれているという話が出た時には冷や汗ものでした。
投稿: recooyaji | 2008年8月31日 (日) 18:32
bassclefさん、長文のご丁寧なお返事有難うございます。私がしつこく書いてしまったからかと恐縮しております。三式さんのフィリーの演奏に関しても「お嫌い」と決め付けてしまったような書き方をしてしまって失礼しました。bassclefさんが書いて頂いているように演奏に関しても録音に関しても「好み」というもので判断が変わります。それが「良い悪い」の話ではなく「好き嫌い」の話としてこうやって自由に書き込ませて頂けるこの夢レコは本当に嬉しいブログだと思っております。
bassclefさんにこうやって拙宅でのレコード聴き会のことをアップしていただく事は嬉しい事でもあり、とても気恥ずかしい事でもあります。私はジャズに興味を持つよりもっと早い時期(小学生)からオーディオが好きでした。レコードから素晴らしい音楽が再生できるこのカラクリがとても好きで、自室で実在感溢れる音楽を鳴らすことが出来たらどんなに素晴らしいだろうと夢見てきました。そして同じレコードがシステムの違いや調整の違いで全く感動できなかったものが素晴らしく聴こえることに驚き、いろんな音楽やレコードが感動できる音で聴ける事を目的に一所懸命になっているのですが、その趣味の中でいろんな人の音を聴き、いろんな人に自分の音を聴いてもらって分った事は「音の好みも本当に人それぞれ」ということなのです。上述の演奏と録音の好みに音の好みが加わったら全く同じ意見が揃う事のほうがおかしいかと・・・(笑)
ケリー・アットミッドナイトの件ですが、私が聴いたのはモノ・オリジですからbassclefさんの聴かれたステレオとはちょっと印象が違うかもしれませんね。ヘビー・サウンドも楽器の質感などの録音は素晴らしいのでマスタリング・エンジニアの感性でひょっとしたらレコードによって変わるかもしれません。この頃のレコードは再発でも音の鮮度が変わらず良い物が多いですからね。実はあの時konkenさんがお持ちになったチコ・フリーマンのBeyond The Rainのオリジを買ったのですが、それはそれで端正な音で良いのですが、あのMy One~の図太いテナーは聴かせて頂いた日本盤のほうが感動的で良かったです。
またいろんな頓珍漢な意見を書き込むこともあろうかと思いますが、その時はよろしくお願いします。(笑)
投稿: Yo | 2008年8月31日 (日) 12:41
Yoさん、ケリーのミッドナイト再聴&録音バランスのコメントをどうもです!
ちょっと前にYoさんからのコメントで、(ドラムやベースがリーダーの場合)とかくドラムやベースが前に出すぎる・・・という問題提起(と言うとちょっと大げさかな?)があった時、実を言うと・・・ちょっとだけ無視しようかなと思いました(笑)
いや・・・無視というよりは、それが~例えば「ヘビー・サウンズ」ではドラムやベースが前に出すぎるという感覚~自分の意識にはない観点だったので、Yoさんが仰ってくれているように、ちょっと返事に窮した・・・という感じだったようです。
そのことや三式さんからの(おそらく)「敢えてのフィリー・ジョーの特性」コメントも含めて、僕は今、しみじみと思うわけです・・・こういうブログをやっていてよかったなと(笑)このコメント欄での皆さんとのいろんなやりとりを通じて、この頃、僕がそれこそ肯定的に感じているのは~1枚のレコード(演奏者の個性、その演奏の質感、録音の質感、エンジニアの意図、そしてそれらの要素が混ざり合って上での全体のバランス)から飛び出てくる音楽の受け取り方には、本当に様々な様相があるのだなあ・・・いや、あっていいのだな・・・ということです。
ちょっと前の夢レコで「ラフマニノフ3番」について、Yoさんとコメントやりとりした際にも、そんなことを感じたました。それはアシュケナージのピアノの音色~ちょっとオフ・マイク気味のピアノの音について「ピアノ協奏曲としては、オーケストラとのエネルギーのバランス上、あれが絶妙な録音だと思う」というYoさんの認識の仕方に・・・なるほど、そんな見方もあるのか・・・と。一口にクラシックと言ってもそのフォーマットによって「聴きたいバランス」という感覚がある~ということに驚いたわけです。そしてYoさんは、そういう感覚を、ジャズの場合においても持っているのだろうな・・・と思ったわけです。つまり・・・管楽器入りの場合のメイン(管)とバック(リズム陣)のあるべきバランス、ピアノ・トリオの場合のあるべきバランス・・・というしっかりした概念(基準とする鳴り方)を持っているのだ思います。「聴く方それぞれの基準」という意味では「あるべき」というより「好みの」という表現でもいいのかもしれません。
もちろん僕にも好みのバランスがあります。ベースはこのくらいの音量・音圧、ドラムス(の例えばシンバル)はこれくらいの鳴りで・・・という楽器間のバランスという意味での「好み」です。ただその「バランス」にはかなりの幅があって、そこに「演奏者の個性」という要素が入ってきますので、例えばエルヴィンなら「グワン・グワン」と多少大きめの音量で鳴ったとしても、そのバランス上はさほど気にならない・・・と自覚しています。そこで次に「録音の質感、エンジニアの意図」という要素も混ざってくるわけです。例えば、エンジニアが「エルヴィンのやつ、音がでかすぎるぞ」と思った場合・・・おそらくミキシング時に「ちょい下げ」するかもしれません(笑) 実際・・・Columbiaレーベルでのエルヴィン(JJ.ジョンソンのバンド)を聴くと・・・エルヴィンの鳴り方がかなり遠い感じに聞こえて、僕はいつも不満を感じます。
それと逆に、例えば、コニーケイのいかにも硬直した叩き方に聞こえるシンバルレガートがちょっと大きめに聞こえると・・・(僕としては)かなりのストレスを感じます(ポール・デスモンドとのRCA盤などを聴くとそう感じる。コニー・ケイの好きな方・・・すみませんです。これも単に個々の好みですので)
そんな具合に(僕の場合は)どこまでいっても・・・個々の演奏者の個性によって、そういう聞こえ方としてのバランスの許容範囲が広がったり縮んだりしているようです。それが良いか悪いかは判りませんが。
さて「ミッドナイト」でのフィリー・ジョーの音量バランスについてですが、「ちょっとやかましく」聞こえるとしたら、それは、こういう2つの要素~演奏者自身の叩き方(個性)と、録音の質感・バランスの問題が絡み合っての結果・・・ということもあると思うのです。つまり・・・フィリー・ジョーというドラマーの叩き方は、肩や腕の力を抜いてスナップを効かせたような叩き方で、それは実に伸び伸びしてます。だからドカン・ドカンと鳴るし、どう聴いても「大人しいほうではない」ですよね(笑)そんなフィリー・ジョーの個性と、あの「ミッドナイト」の録音の質感が~どちらかと言うとハイ上がりの堅めな音だと思う~加わって、フィリー・ジョーの元々持っている「キツサ」が必要以上に強調されてしまった・・・ような気がしてます。
「ミッドナイト」については、Yoさんも<ドラムの音量3段回>と表現されましたが、それに加えて、ケリーのピアノの音も中高音が細め・堅めで、左手の和音がやや痩せた感じに聞こえました。さらにチェンバースのベース音も、低い方の音圧感がやや足りない感じもして、そうなると・・・その楽器同士のバランスからみても「ドラムがうるさく聞こえる」という傾向になり勝ちかなと思ったわけです。「ミッドナイト」では、フィリー右より、チェンバースが左寄り、ケリーが中央やや右寄りか?という定位に聞こえましたが、僕の手持ちは1970年くらいの米再発ステレオ盤なので、音質や楽器間のバランスについては、実はちょっと自信がないのです(笑) フィリージョーがハイハットを「はっし」と叩く時の「切れ」だけは良い感じですが、ピアノとベースは正直、あまりいい音とは言えません。オリジナル盤で聴いている方・・・またその定位感、ピアノ、ベースの質感も教えてください。
そんなわけで「アット・ミッドナイト」については、<あれはフィリー・ジョーのせいではない。録音時のミキシングのせいだ・・・というYoさんのご意見には、大きく頷いております。そして<エンジニアがフィリーを好きだったのかも?(笑)>と、ユーモラスに書いてくれましたが・・・案外、そんなところじゃないか・・・とも推測してます。そして「Columbia録音のエルヴィン」は、その逆のケースなのかなとも(笑)
投稿: bassclef | 2008年8月28日 (木) 16:55
三式さん、再びのコメントをthanksです!
Yoさん、「アット・ミッドナイト」コメントをどうもです!
>どうやらフィリー・ジョーのこと、僕がすごく嫌っているかのような印象を~
いやいや・・三式さん、そんなことはないんですよ(笑)
<彼が叩き出すハイ・ヴォリュームのビートは共演する他のプレイヤーを十分に鼓舞し予想もしないスリルを生む>~こんなフレーズを生み出す三式さんですから「実は・・・ハードバップ命」というのもよく判ります(笑)
そのことを踏まえた上で「ピアノトリオ」というフォーマットでのドラムスの役割(鳴り方・バランス)みたいな部分での感じ方の違い~そういう違いがある・・・ということが僕自身にも面白い観点だったので、ちょっと拘って返事コメントとしました。
ですので(ピアノトリオでの)フィリー・ジョーを、どうやって擁護しようかな・・・という気持ちも、ちょっとありましたけど(笑)
>パーカー・ウィズ・ストリングス3000回~
よく覚えております(笑)その時もちょっと話題にしたかもしれませんが、パーカーの「ストリングス」には、ライブセッションとスタジオセッションがあって、いわゆる「With Strings」はそれらを混ぜて1枚にしてあるようです。ちょうど先日、ジャズ友人3人で、パーカーで盛り上がりまして、Verveの2枚組(黒トランペッター)Midnight At Carnegie Hallのパーカーの面(ウイズ・ストリングスのライブ5曲)を聴いたのですよ。このVerve盤・・・パーカーのアルトも太く大きくて、また時にはマイクから離れたり、近づいたりする様子や、聴衆の拍手も含めて、とにかくライブ会場の雰囲気がやけにリアルな録音なんです。そんなパーカーのアルトが鳴り始めてたら・・・仲間のアルト吹きのShigeさんが「ううぅ~」と呻いて、すっと自分の腕を差し出すので、見たら、ボツボツの鳥肌が立ってました(笑)いやあ・・・そこまで感じ入って聴いてくれなくても(笑)と思いましたが、嬉しかったですね。
ウイズ・ストリングス~一般的にはつまらないアレンジでスイングしない・・・と思ってましたが、この「ライブ盤ウイズ・ストリングス」では、(多分)初演だったのだろうか・・・ストリングス部隊がやけに張り切っていて・・・というよりクラシックの人たちにしては珍しく力んでいるような気配もあり、パーカーの気合とストリングスの気合が、ある種のスイング感を生み出しているように、僕は感じております。実に味わいのある「ウイズ・ストリングス」ですよね。それにしても3000回とは(笑)・・・三式さんも本当にお好きなんですね。
三式さん、またいろいろとコメントよろしくどうぞ~。
投稿: bassclef | 2008年8月28日 (木) 11:12
Vic Fontaineさん、またまたコメントをどうもです!
ホウキンスとウエブスターの「ちょいワルおやじ」は最高ですね(笑)ウエブスターやアルトのホッジスときたら、もうあの「ズズゥ~」と引きずるような粘る吹き方を聴いただけで「これはスケベだな」と思わざるを得ませんから(笑)
自分でも意外に感じたのは、ホウキンスのmy one & only loveを再聴した時、「ちょっと感動した」のですが、それはどうやら・・・この吹き込みの時、すでに54才だったホウキンスが、若い頃の純な自分の想い(それがmy one & only~ということかも)を、淡々と唄っている・・・そんな風情を感じてしまったからかもしれません。
リッキー・リー・ジョーンズという人~シュミットさんもお勧めのこの女性シンガー、残念ながら1枚も持ってません。しかし、先日、konkenさん宅に音楽仲間と集まった折に、たしかスノッブS田くんがそのりッキー・リーのCDを掛けてくれたはずです。あれが・・・my one & only loveだったような・・・。あのちょっと甘えたようなすねたような唄いクチが気にはなっております(笑)
投稿: bassclef | 2008年8月28日 (木) 10:20
どうも、三式です。Vic Fontaineさん!はじめまして。bassclefさま、ありがとうございます。
どうやらフィリー・ジョーのこと、僕がすごく嫌っているかのような印象を持たれたようですね?
決してそういう訳ではないのですよ!
以前のパーカー・ウィズ・ストリングス3000回が効いてるのかもしれませんね(笑)。実を言うと僕はハード・バップ=命というほどハード・バップ好きの人間でして・・・。そんな関係からかピアノ・トリオはあまり聴きませんがフィリー・ジョーには日ごろから大変お世話になっております。ハード・バッパーとしては嫌いなドラマーではありません。多分アート・ブレイキーに次ぐくらいの位置にいます。
投稿: 三式 | 2008年8月28日 (木) 01:24
三式さん、「フィリージョー・コメント」をありがとうございます。
>フィリー・ジョーっていうドラマーはピアノ・トリオ向きのプレイヤーではないのではないか~
>彼が叩き出すハイ・ヴォリュームのビートは共演する他のプレイヤーを十分に鼓舞し予想もしないスリルを生むのは間違いないことでしょう~
>(でもこれはブラス/ホーンセクションを伴ったフォーマットに限った場合)~
ジャズを相当聴き込んでらっしゃるに違いない三式さんのフィリー・ジョーという人のドラム演奏の特質についてのご指摘は、全く当たってると思います。
仰るように、そういえば、いわゆる「ピアノトリオ」でのフィリー・ジョー参加作品は案外に少ないようですね。吹き込み作品の多いレギュラーのピアノトリオの場合・・・ガーランドはアート・テイラーを、そしてケリーはジミー・コブを使っていることが多いようです。それはやはり・・・ピアニストとしては、「自分のピアノトリオ」では、フィリー・ジョーを積極的には選ばなかった・・・ということの証かもしれません。
そしてたぶんピアノトリオでは「例外的に」フィリー・ジョーを使ったのが、ケリーの「ミッドナイト」とエヴァンスの「エブリバディ・ディグス」。だからこそ・・・三式さんも、その2枚から聞こえてくるフィリー・ジョーのサウンドに「ピアノトリオとしては」若干の違和感を感じているのかな・・・と推測しております。
実際・・・「エブリバディ・ディグス」でのビル・エヴァンスは、まだそのスタイルがハード・バップ的だったこともありますが、エヴァンスとしては、右手の相当に強力なタッチでもって長いフレーズを力強く弾いているように思います。
三式さんが<ドラムの音がエヴァンスのピアノをかき消してしまって>と感じたのは、A面だとMinorityとWoodyn' Youだと思います。再聴してみましたが・・・僕の再発米2LP(モノラル)では、確かにフィリーのシンバルがけっこう大きめに入ってますが、その分、エヴァンスのピアノもいつになく太めのシングルトーンで負けてません。ついでに言うとサム・ジョーンズのベースも太めな音で、僕の好みかもしれませんが、いいバランスに聞こえました。
(推測ですが、三式さんの聴いた「エブリバディ・ディグス」はステレオ盤かもしれません。一度聴いたステレオ盤では、たしか・・・ベースとドラムスが左右に分かれていて、ちょっとハイ上がり気味のドラムサウンドだったような気もしますので、それがやかましく聞こえているかも)
いずれにしても、ここから先は、好みの範疇だと思うのですが、その「異質」なピアノトリオのサウンドが、僕にはけっこう刺激的で、どちらかというと肯定的に聴いているのですよ(笑)
まあだから「ピアノトリオでのフィリー」について、三式さんと僕の感じ方で、ちょっとだけ違うかな、と思うのが(~)の部分です。つまり僕の場合は「管入り」でも「ピアノトリオ」でも、(あるべき)ビート感に変わりはない・・・という受け止めかたをしているのかもしれません。
そうは言っても、その「ビート感の効果」まで考え合わせると・・・やはりフィリージョーは「管楽器入り」とよく合う(ピアノトリオより)ということは、もう間違いないと思います(笑)
まあ・・・フィリージョーのようなタイプは~
>フォーマットに合わせる融通性を持ち合わせてなかった~
としても、それが彼の個性なのだから仕方がない(笑)ということですかね。
ケリーの「アット・ミッドナイト」の音量バランス(耳に聞こえる)のことについては、まだまだ皆さんの感想・ご意見も出てきそうですし・・・改めて聴いてみた僕の感想を、三式さん、Yoさんへの返事として、またコメントします。
投稿: bassclef | 2008年8月27日 (水) 23:32
bassclefさん、皆さんのMy One~のお好みの曲出てきましたね。という事で私Tatum=WebsterとHawkinsを聴いてみました。どちらも渋いですね。確かに大人のMy One~と言う感じです。Websterは私の愛聴盤で結構聴くのですが改めて聴いてみると一曲目のAll The Sings You Areが好みでこれに集中して聞くと、2曲目のMy One~はその余韻で聴いていたようです。そしてテーマ出だしの3音を4部音符の所を8部音符でちょっと突っかかる感じで始まる所が私のこの曲に求める「しみじみ感」が薄く感じてしまって聴き流していたようです。
ベース、ドラムスをクローズアップし過ぎの件、bassclefさんから返事が無かったので「無視されたか?」と思ったのですが、ワガママおやじさんへの返事で「好きなものにケチを付けられても返事のしようがない」・・・なんだろうなと思いました(笑)・・・と言う事でご質問のケリー・アット・ミッドナイトを聴きました。私としてはフィリー・ジョーが好きなのでフィリーの所為にするつもりは全く有りません(笑)・・・これは録音(編集の無い時代だと思うので録音時のミキシング)の所為だと・・・ピアノトリオですからフロント、バックという意識は無いですし、三位一体のバランスが良いと思いますが、全曲聴くとドラムスのレベルは3段階位あるように感じました。トリオとしてのバランスが悪くないところ、若干ドラムスのレベルが高いかな?と思うところ、そしてソロの場面で高すぎだと思うところです。確かに音楽全体をまとめる録音としては失敗かなと思いました。エンジニアがフィリーを好きだったのかも?(笑)
投稿: Yo | 2008年8月27日 (水) 10:28
シュミットさん、いつもコメントをありがとうございます!
こういう風にいろんな方からジャズレコードに関するコメントを頂くと、シュミットさんが仰るように「ああ・・・そういえばあれもあったな」という再認識が僕にもよくあります。
ホーキンスの「ハイ&マイティ・ホーク」~久しぶりに聴いてみました。Felstedのオリジナル盤・・・(1958年の初期ステレオ録音としては)音質良好、しかし(僕の手持ちは)盤質最低で、その激しいチリ・パチ連続攻撃に耐えられず・・・キング国内盤(1976年)で再聴、ホーキンスの枯れた音色にちょっと感動しました。ハンク・ジョーンズの艶やかな音色のするタッチもいいですね。
そして、テイタム/ウエブスターのmy one & only love~>tatum/websterを聴き直してみると、圧倒的に素晴らしいですね~
う~ん・・・やっぱりいい演奏のようですね。
この名盤・・・僕はなぜか持ってないのです。これは大チョンボですね(笑)だいぶ以前はベン・ウエブスターのヴィブラートがちょい苦手でしたが、今はそんなこともないのでVerve盤、いや再発のPablo盤でもいいので探してみます。
投稿: bassclef | 2008年8月26日 (火) 23:01
67camperさん、コメントどうもです!馴染みの方からのコメント・・・これもやっぱり嬉しいものです(笑)
>自分のJAZZ EROTICAもbsさんと同じモノラル、シルバーモノトーンラベル~
おおっ、camperさんもお持ちですか!いいなあ(笑)それにしても、Yoさん、bsさん、camperさんと・・・この辺の「ちょっと気になる盤」をちゃんと抑えているところが素晴らしいですね。JAZZ EROTICAのモノラル盤と別ジャケ同内容の盤(記事中の写真のWest Coast Jazz in HiFi)との音質の具合も確かめてみたくなりました(笑)
>オリジナルは裏カバーのロゴが確かブルー~
そういえば、Mercuryの場合だと盛んに「ブルー・バック」という表現が知られてますが、Modeレーベルではあまり「ブルー・バック」とは呼ばれてないようですね。まあModeはブルーでもブラックでも、どちらも高いから関係ないかもしれませんね(笑)
僕の場合は、Modeのオリジナルは1枚だけ~ハービー・マンの「フルート~」というやつだけ持ってます。その盤もやはり・・・終始「シュ~、ジ~」という小さいノイズが入ります。だからModeレーベルは、VSOPやトイズ・ファクトリーの復刻盤で楽しんでます。インストだけでなくヴォーカルにも趣味のいいものが揃ってますね。やっぱりディレクターが優秀だったんでしょう。
投稿: bassclef | 2008年8月26日 (火) 21:45
bassclefさん、レスありがとうございます。
テナーのスタイルを「女性の口説き方」になぞらえておられましたがめっちゃ分かりやすい喩えですね... さしずめベンとホークの二人はちょいワルおやじといったところでしょうか(笑)
シュミットさん、
リッキー・リー・ジョーンスとは凄い変化球ですね。改めて聴いてみましたが、原曲をストレートに歌い上げる歌手が多い中で彼女はその強烈な個性で見事に自分流に料理しているように思えます。あの声と唄い方はまさにワン&オンリーですよね。
三式さん、
「アット・ミッドナイト」のフィリー・ジョー、私は大好きです。まぁ「それはヤリすぎやろ!」と思える部分がいくらかありますが、ケリーのような精の強いピアノにはあぁゆうのもアリかな、って思っちゃいます。以前ガーランドの回でも話題になってましたが、フィリ・ジョーと演れるピアニストっておのずと限られてくるんでしょうね。確かに協調性に欠け少々ウルサイ演奏もあるかもしれませんが、あの唯一無比のスイング感は何物にも換えがたいです。
投稿: Vic Fontaine | 2008年8月26日 (火) 21:06
どうも三式です。またおジャマいたします。
一昨日でしたか?、b.clef様が仰ってたました「ケリー・アット・ミッドナイト」の録音バランスについて・・・、チョットピントはずれのコメントになるかもしれませんがご勘弁願います。
僕も以前からフィリー・ジョーの音量がいささかバランスを欠いているのではないかと考えておりました。これは僕の偏見かもしれませんが、フィリー・ジョーっていうドラマーはピアノ・トリオ向きのプレイヤーではないのではないか!確かに彼が叩き出すハイ・ヴォリュームのビートは共演する他のプレイヤーを十分に鼓舞し予想もしないスリルを生むのは間違いないことでしょう。でもこれはブラス/ホーンセクションを伴ったフォーマットに限った場合で、ブルーノートの「ブルー・トレイン」などがそうです。しかしピアノ・トリオとなるとちょっと違ってくるような気がするのです。くだんの「アット・ミッドナイト」はそれほどでもないですが、例えばビル・エヴァンスのアルバム「エヴリバディ・ディグズ」を聴いてみると、ここでのフィリー・ジョーはハード・バップ・セッションのやり方をそのままトリオに持ち込んでいるような印象を与えます。結果ドラムの音がエヴァンスのピアノをかき消してしまってこのアルバムを異質のエヴァンス盤にしているように思うのです。もうひとつエヴァンス盤「グリーン・ドルフィン・ストリート」ここではブラッシュを多用しているのでそれほど気になりません。これもエヴァンス盤「インタープレイ」にも言えます。実を言うとこのアルバム、僕の大好きな盤なのですがフィリー・ジョーに関しては???です。とにかく音が無神経なほどデカ過ぎるのです。あのヤンチャで鳴らしたなドラマー、ビリー・ビギンズでさえピアノ・トリオのバックを務めるときは実に繊細且つ見事な融通性を発揮して永い期間シダー・ウオルトン・トリオのバッキングを見事にこなしました。。
そこで僕の提言・・フィリー・ジョーはフォーマットに合わせる融通性を持ち合わせてなかった、、あるいは敢えて合わそうとしなかった。皆さんどう思われますか?
投稿: 三式 | 2008年8月26日 (火) 02:20
今晩は、シュミットです。
「my one & only love」。 Vic Fontaineさんのコメントを読んでて、ああ、やってたなと思って、tatum/websterを聴き直してみると、圧倒的に素晴らしいですね、これが。大人のバラッドといってしまうといかにもイージーな言い方になってしまいますが、kamucaがやけに若々しく感じられるほどです。それとホーキンスのも聴いてみましたが、ハンク・ジョーンズのピアノがいいですね。great jazz trioのハンクってのは私にはもうひとつなんですけど、こういうハンクは絶妙です。聴いてるつもりでもこういうコメントを読ませてもらって聴き直してみると、まだまだ聴きどころはたくさんあるんだなって思います。
それと私が好きなこの曲のバージョンはちょっと変化球ですが「pop pop」のリッキー・リー・ジョーンスのボーカルです。こんなのいかがでしょうか?
投稿: シュミット | 2008年8月26日 (火) 00:34
bassclefさん、コメントが遅くなりました。初めてではないです。すみません(笑)。
自分のJAZZ EROTICAもbsさんと同じモノラル、シルバーモノトーンラベルですよ!よく知らないですが、むしろステレオが珍しかったりして・・・。
MODEはいいですね。自分もEVA DIANAの肖像ジャケが好きですが、線がきイラストものもいいですね。オリジナルは裏カバーのロゴが確かブルーだったような・・・。こんな凝った作りもすばらしいです。
ファーガキストのmode盤、なかなかGET出来ず未だにライブラリにありませんが、昨年仙台カウントでかかっていて初めて聴きました。是非欲しい一枚ですね。
My One And Only Loveに関しては自分もコルトレーンが一番好きですがplease requestのOPもいいですね。
投稿: 67camper | 2008年8月26日 (火) 00:31
Vic Fontaineさん、コメントをありがとうございます。初めての方からのコメントというのは・・・これはまた嬉しいものなのです(笑)
>好きなスタンダード・ソングを色々な人の演奏で聴き比べて愉しむ~
いやあ・・・これはいい楽しみ方です!僕もそうですから(笑)my one & only loveは本当にいい曲で僕も大好きです。Vicさんのコメントで、テイタム/ウエブスターのやつとホウキンスのやつ・・・それぞれの音を思い出しました。録音年も少し古い、なんというかラプソディックな雰囲気のmy one & only loveだったでしょうか。ホウキンスのHigh & Mightyは持っていましたのでまた聴いてみます。
カムカのmy one & only love~「めっちゃエエですね!」ということで、こちらもとても嬉しくなってしまいます(笑)
試みに、この唄を「女性に愛を告白している場面」だとすると・・・先の2人の「中年の口説き名人」の雰囲気(笑)に比べると、カムカの方は・・・そうですね、もう少し若い生真面目そうな青年が、やや武骨に真摯に愛を伝えようとしている・・・そんな感じがしますね(笑)どれもいいテナーです。
>手持ち盤の再発見~
これは僕もしょっちゅうです(笑)入手した頃に聴いた印象というのは・・・年を経るとそんな「印象」も変わってくることもあるようですので。それはたぶん・・・楽器の好み、音色の好み、唄いクチへの好み、曲の好み・・・といろんな要素から、好きなミュージシャンさえも変わってくることもありますよね。
そんなことも含めて・・・いずれにしても、ジャズ聴きに終わりはありません!(笑)
Vicさん、またいつでもコメントどうぞ~。
投稿: bassclef | 2008年8月25日 (月) 23:35
yositakaさん、さっそく(初めての)コメントをありがとう!いやあ・・・楽しかったですね。いろいろ話をして、いろいろと聴きましたね。
それとyositakaさんのブログ「児童文学と音楽の散歩道」も拝見しました。川崎のミューザというクラシックのホールの紹介記事~すり鉢状の底にあるステージから、いかにもいい音が立ち上がってきそうな・・・そんな雰囲気が伝わる写真もよかったです。そして今、見たら、さっそく昨日の拙宅での様子もアップしてくれたようで感謝です。いやあ・・・アンプ(fisherのレシーバー)とかもちょい恥ずかしいような僕のオーディオ機械のセッティングですが(笑)かっこ悪いセッティングですが「音楽を楽しむ」ことに変わりはありませんから、まあ・・・いいでしょう(笑)
yositakaさん、shigeさんとは・・・考えてみたら1975年からの付き合いで、しかしなかなか3人で会うこともできずに30年も経ってしまいましたね(笑)クラシック一辺倒だったはずのyositakaさんが、徐々にジャズも聴くようになってきたことが、1年に一度の年賀状で伝わってきました。ある年の年賀状で、レッド・ミッチェルの名が出てきた時は驚きました。こんなに渋い、しかし味わい深いベース弾きまでチェックしているとは!
昨日は、フランク・ロソリーノのstardustでのルロイ・ヴィネガーや、ロリンズやマシュー・ジー(tb)とのウイルバー・ウエア、ピーターソンとのレイ・ブラウン、それからアンドレ・プレヴィンとのレッド・ミッチェル(Pal Joey)など、僕の好みの盤を聴いてもらいましたが、たぶんベース音がちょっと厚めにくどく鳴っていたにも拘(かか)わらず、2人とも喜んで聴いてくれたようで、まずは感謝です。
古いモノラル録音盤から出てくる生々しい(と自分では思ってる)パーカーのアルトサックスの音や、クリス・コナーの「声」にも、2人とも、嬉しそうな顔をして聴いてくれたので、僕も嬉しかったです。またyositakaさんは、いろんなレコードやミュージシャンのエピソードもどんどん飛び出てくるし、こりゃあ・・・相当に深くジャズにはまり込んでるなあ・・・と思いましたよ(笑)レッド・ミッチェルが、正確なピッチ(音程)で弾く柔らかいラインと、いかにもウッドベースらしい自然な鳴り(これはロイ・デュナンの功績が大)~これはホントに魅力ありますね。
yositakaさん、shigeさん、またジャンジャン、音楽聴き会をやりましょう!
投稿: bassclef | 2008年8月25日 (月) 21:17
bassclefさん、初めてコメント書かせていただきます。Vic Fontaineと申します。
私は好きなスタンダード・ソングを色々な人の演奏で聴き比べて愉しむことが多いので、今回の「My One And Only Loveでは誰の演奏が好き?」はとても興味深いテーマでした。真っ先に頭に浮かんだのはTatum/Webster Quartetのベン・ウエブスターとHigh And Mighty Hawkのコールマン・ホーキンスでした。この甘口のバラッドにはテナーのワンホーンがぴったりハマるイメージを持ってます。しかしModeのリッチー・カミューカは思いつきませんでした。早速聴いてみましたが、めっちゃエエですね!bassclefさんのおかげで分かった気になってた手持ち盤の再発見ができました。レコード棚にこんなお宝がまだまだ埋もれてるんでしょうね。ウォーン・マーシュも最近ご無沙汰してるんで、明日じっくり聴いてみます。
それではこれからもどうぞ宜しくお願い致します。
投稿: Vic Fontaine | 2008年8月25日 (月) 03:20
初めてコメントします。
いや、今日はbassclefさんと至福の時間を過ごさせてもらいました。これは病み付きになりそうですな。
ベースという楽器で、管楽器のように、「しなやかにメロディを唄う」というのは、本当に難しいことなのだ。この頃は、レッド・ミチェルこそ、真のベースの名手なんだろう・・・と思うようになってきている。
まことに同感です。
ハンプトン・ホーズの盤で出会って以来、すっかりお気に入りで、どっしりとした安定感と清廉な歌心はいつ聴いても見せられますね。
カミューカはビル・パーキンスの「ジャスト・フレンズ」、ウォーン・マーシュはアトランティックの「ウォーン・マーシュ」のCDで比較的最近知った人で、とくに後者は名盤と思います。
残念ながらモードの二枚は未聴。ぜひ聴いてみたいと思います。
これからもぜひよろしく!!
投稿: yositaka | 2008年8月24日 (日) 23:50
ああ、せんりくん!(お言葉に甘えまして今回から「せんりくん」でいきます:笑)
いつもコメントをどうもです!
>格好つけてウォーン・マーシュ~いやあ・・・よく判ります、その感覚(笑)実際・・・マーシュほど(表現として良いか悪いか判らんけど)「カブイタ」テナー吹きはいないでしょう。ピッチ、フレーズ、リズムの割り・ノリ~そんな一般的に「テクニック」と表現される概念そのものを無視したかのようなあの唄い(もちろん意図的に・・・だと思う)
ユニイクな個性ですよね。
ただ・・・ある意味、その個性も聴き続けると・・・ちょっと疲れますね(笑)僕も一頃、いろいろ聴きましたが、最後は・・・やっぱりロリンズに戻ります(笑)
Modeというレーベルについての、せんりくんのコメント、
>何気なく針を下ろした時に、不思議とすーっと耳に入ってくる~
なるほど・・・そんな感じありますね。記事にも書いた「カムカのワンホーン」~には、じっくりカムカの唄いを聴かせたい・・・というポリシーを感じます。Modeのディレクター(というか監修的な人)が、誰かよく知らないのですが、とてもセンスの良い人だったという確信はありますね。ちなみにMode盤の裏ジャケの解説によく名前の出ているジョージ・クインなる人物もいいこと書いてます。
投稿: bassclef | 2008年8月24日 (日) 10:41
ワガママおやじさん、またまたコメント、どうもです!
やっぱりマイルス・・・って感じありますよね。と言っても僕の場合は60年代半ばまでの限定マイルスですが(笑)(僕にとっての)マイルスというのは・・・最後は「あの音色」を聴く・・・ということかもしれません。「トーン」で何かを表現する(しようとする)凄さ・深さというものをマイルスには感じさせられます。
>さすがの私も緊張しておりまして~
いやあ・・・そんなワガママおやじさんは想像しにくいですなあ(笑)でも僕も最初にYoさん宅にオジャマした時には、けっこうシャチホコバッてました。でも次々に聴いていくうちに、音(音楽)を楽しめるようになりまして、長時間オジャマしてしまった状態です。その時の様子(2005年9月)がこの記事です。http://bassclef.air-nifty.com/monk/2005/09/post_8a9f.html
リズムセクションが目立ちすぎ~そうですねえ・・・僕もドラムやベースがリーダーで、彼らのソロが長すぎるのはあまり好きではないですね。たとえそれがエルヴィンやチェンバースであっても。ただ僕の場合は、Yoさんが気になるという~(録音として)ドラムスやベースが始終、フロントに出すぎる~局面については・・・それほど気になりません。だから「ヘビー・サウンズ」の録音バランスとしての「リズムセクションが目立ちすぎ」という感覚については、Yoさんのコメントを読むまで、考えたこともなかったようです(笑)だからどうやら・・・その演奏がいい感じでグルーヴしていれば・・・というより、その奏者を好きであれば「フロントのサックス(なりピアノ)とリズム陣の録音バランス」は、それほど気にならない~というのが、正直な僕の正直な感想です。だから一般によく言われている(と思う)ウイントン・ケリーの「アット・ミッドナイト」での「フィリー・ジョーのドラムスの音量バランス(というより録音バランスかな)が大きすぎ」ということについても、それほど気にはなりません。フィリー・ジョーならいいんです(笑)でもあれが・・・もしコニー・ケイだったら、個人的には、ちょっと厳しいかもしれません。
「アット・ミッドナイト」のドラムスの音量バランスについては、ワガママおやじさんやYoさん、そしてこのブログを読んでいてくださる皆さんのご意見もぜひ聞いてみたいと思います。なんでもコメントどうぞ~(笑)
投稿: bassclef | 2008年8月24日 (日) 10:27
おおっ、bsさん、コメントをthanksです!いやあ・・・このJazz Eroticaのモノラル盤~やっぱりあったんですね。bsさんがちゃんとそれをお持ちとは!
このレコード・・・記事に書いた集まりでは、リッチー・カムカ関わりで掛けました。僕がこのレコードを入手したのもやはりカムカ興味からでした。ところが・・・内容的には、カムカだけでなく、フランク・ロソリーノ、コンテ・カンドリのソロも多くて、その3人にビル・ホルマン(tsとおそらくアレンジも)を含むオールスター的バンドだったようです。そんなある意味、豪華絢爛ソロイストを曲ごとに均等に散りばめたような印象が強くて、カムカのワンホーンを聴いて(Mode盤)それを期待すると・・・ちょっと違ったなあ、という感じだったのです(笑)加えてステレオ盤ではちょっと片寄った定位感もあり・・・という感想を持ったわけです。
美女の座布団3枚~なるほど・・・3色で信号機かあっ!(笑)それで「赤」の上に座ってるんで・・・Stop!と。なるほど・・・案外、イラストレイターもそんな発想だったかもしれませんね。
投稿: bassclef | 2008年8月24日 (日) 09:49
あなたの好きなジャズ・ミュージシャンは?。なんて尋ねられれば、ウォン・マーシュかな・・・。”なんて格好つけて答えている時期がありました。でも植草甚一の影響を受け、フリー・ジャズの洗礼を浴びたぼくにとって、このような個性豊なミュージシャンにどうしても靡(なび)いてしまうところがあるようです。
MODEのwarne marshは、ある時、会社で臨時収入があった時に運良く遭遇、これは、レコ神の買えという声だと思いその場で即購入いたしました。
しかし、ふと我に返ればこれが一枚のレコードを買う金額かと思う自分もおり、帰途、妻の顔が脳裏を過り冷や汗が。とはいえ、喜びも又はかり知れぬ大きなものが・・・。恐らく、この時のぼくの姿形は間違いなくこのジャケットのオジサンのポーズそのままであったことと推測されます。
ところが、早速、針を下ろしてみれば、あまりにも期待が大きすぎたのか、刺激が少ない地味な内容にふ〜む、こんなものかという落胆も。
それで、すいぶん経ってこのアルバムを思い出したように、ふと期待もせずターンテーブルにのせるとクール時代とは別の、はっきりいって人が変わったような。人間臭い暖かみのあるマーシュのニューヨークの秋が見えてきたわけです。これが、たまらない・・・。デクスターのそれと聞きくらべることも又一興。
そうです。音をのばしたかったからのばした。そこで音を切りたいと思ったから切った。感情のおもむくままに・・・。(確かに、新主流派かフリー・ジャズに近い感覚かと。なるほど、ぼくがマーシュに向かったのも必然的事実だったんだ)
そして、考えるに、このMODEというレーベルなんというか、押しが弱いというか、世界制覇無縁というか、フラワー・アレンジメントのお誘いのような良かったらどうぞ的な品の良さに満ちあふれている。
つまり、こっちが、どや、どや、大枚はたいたで、ほなら、良い音聞かせてや、たのまんせ〜、というような迫り方した場合、相手はどんどん引いていく。逃げてゆく・・・。
だけど、年にほんの数日あるかないかのMODE日和、何気なく針を下ろした時に、不思議とすーっと耳に入ってくる。その時を待ってあらためてその良さを実感できるレーベル。ぼくにとってMODEはそんな贅沢なレーベルなんですね。
座ぶとん三枚の件、ぼくにもコメントさせて下さい。
あの座ぶとん、どう見てもあれは地雷です。つまり、男子たるものあの領域に踏み入れたら二度と戻れない!。
エロチカなのはおまえの方だろ、せんりくんの座ぶとん三枚とって!。
bassclefさん、せんりさん、ひとつ、せんりくんでお願いいたします〜。
投稿: せんりくん | 2008年8月23日 (土) 20:22
bassclefさん
良く考えたらいつも聞くのて「マイルス」でした。
取り出し確率一番は{いつか王子さまが}なんだもの
オリジだとその辺、
プレステジ、マラソンセッションはオリジで持ってないス
後良く聴くのは当然{コーンブレッドのB面}
普段聞くのはCDでホリーコール・スーザンウォンとか出番多いです。
エロチカのジャケみて当日YOさんが最近聴くというLPの山に有ったことを思い出しました。
コレクションの質に圧倒されて
「これもあれも有る」「monoとSTEREO両方!!」あのレア盤にもたまげた!
Yoさん
お訪ねした当日、さすがの私も緊張しておりましてイマイチ乘りが悪かったみたいで申し訳なかったと今更ながらに思い返しております。
考えたら大阪滞在時間で仕事關係で使ったのは二日で5時間程
Yoさんのお宅にお邪魔した時間と同じ自分的にはYoさんのお宅のステレオ盤で聴く目の前に広がるサウンドステージが今も忘れられません
EPICしかりコンテンポラリーしかりで!これだとステレオ盤ほしいなと感じます。
ベイリーほんと良いですよね 私も好きです。
もっともBASH!はCDだけど・・
確かにb・dsがリーダーだと変にソロ長くやったり出しゃばって五月蠅かったりしがちだけどホント良い塩梅ですよね
昨日は目一杯仕事させて頂きました。
10月に向けて下ならしです。(空き時間利用で書き込み)
なんかbassclefさんとこお借りして誠に申し訳ございません
投稿: ワガママおやじ | 2008年8月23日 (土) 17:28
こんばんは。jazz eroticaのモノラル盤を所有しています。レーベルはstereo盤と異なりシルバーのシンプルなものです(溝あり)。
音は、どうでしょう、暫く聴いていませんが、それほどイイとは思った記憶はありません。
三つのクッション(座布団)は信号機?の意味で赤に座っているのは「これ以上、来ちゃ、ダメよ。STOP」ではないでしょうか。eroジョークです。ギャ、ハァ、ハァ。
投稿: bs | 2008年8月23日 (土) 00:42
mono-monoさん、ファーガキスト応援コメントをありがとうございます!僕などもあのMode盤(のVSOP再発盤ですが:笑)で、ドン・ファーガキストに開眼したクチです。伸びやかで艶やかな、そして軽々としたトランペットの音色・・・いいんですよね、あれが。それと記事中にも書きましたが、ペイチのアレンジが実に・・・ちょうどいいバランスで。
>コンパクトなアレンジとアンサンブル~
mono-monoさんがこう表現されているとおりだと思います。
ファーガキストとの相性というのもあるんでしょうが、まったくいいレコードだと思います。
>私の盤もご多分に漏れずカゼヒキ盤ですが~
ああ・・・それはやはりどの個体も同じ状況のようですね。この時、このオリジナル盤を持ってきたrecooyajiさんも、「キズはないのに、始終、シャ~ッと小さいノイズが出る」と残念そうではありましたが・・・録音もいいし演奏もいいので、曲を聴いてると、それほど気にはなりませんでした。
投稿: bassclef | 2008年8月22日 (金) 23:30
ああ、Yoさん、さっそくのカミューカ・コメントをどうもです!カミューカのあのMode盤・・・ホントにテナーのワン・ホーンの逸品だと思います。選曲よし・録音よし、そしてもちろん演奏よし!ときてますから。
my one & only loveでのテナーのメロディの最初の辺りの「違和感の音」~オリジナル盤にもあるみたいですね。ちょっと驚きました。手持ちのVSOP盤を再度聴きましたが、う~ん・・・何やら「ゴトッ」と小さく聞こえるような気もします。ひょっとしてテナーがマイクのスタンドか何かに当たったのか?あるいは、マイクのコードを踏んづけてしまって、何らかのノイズが入ってしまったのか・・・よく判りませんね。
>アダムスのMy One~のイントロとカミューカのWhat's Newのイントロが同じフレーズだった~
そうでした!あれは・・・Yoさんの素晴らしい発見ですね!カール・パーキンスは好きなピアニストですが、そこまでは気がつきませんでしたよ。キーだけ変えて同じパターンで弾く~ピアノの人って、イントロ部分では、けっこうやるみたいですね。
あの2枚(Mode~ペッパー・アダムスのQuintetとリッチー・カミューカのQuartet)をお持ちの方、ぜひ聴いてみてください(笑)
投稿: bassclef | 2008年8月22日 (金) 23:16
おおっ、ワガママおやじさん、ちょいヒサです!コメントをありがとうございます。
おやじさんもYoさん宅でレコード三昧されたようで何よりです(笑)どのレコードも、もちろんいい音なんですが、特にEpic、Contemporaryは、本当に艶やかに鳴りますものね。
そのYoさん宅で秋の杜~うまくやりくりして、ワガママおやじさんとも、また秋の杜でお会いしたいものですね。
普段何を聴いているのか・・・と言われると、僕もちょっと困りますね(笑)そんな時は・・・「マイルス」と言えば、ウソではないし・・・実際、聴くレコードに迷いが生じて、イマイチ、ジャズ聴きに気乗りしない時、僕はマイルスを聴きます。それで、気分はほとんどOK!になってしまうのですから、まったく・・・マイルス特効薬ですよ(笑)
投稿: bassclef | 2008年8月22日 (金) 23:00
ドン・ファーガキスト!
ツヤがあって、スムースで大好きです。
コンパクトなアレンジとアンサンブルがウェストコーストらしくてホレボレします。
私の盤もご多分に漏れずカゼヒキ盤ですが、サーフェイスノイズがほとんど気にならないくらいヴィヴィッドな音をしています。
私はこのイラストが好きなんですよ。
とっても洒落ていて、「肖像画」シリーズより好きです。
投稿: mono-mono | 2008年8月22日 (金) 20:49
bassclefさん、あのときの模様が3回目になりましたね。カミューカのMODE盤は本当に好きです。ところでこの盤のこの曲の冒頭で「針音のような」と仰るのは、たぶんテナーの出だしの一瞬だけ音が胴間声のように音の鮮度が落ちる部分の事を言ってらっしゃるのだろうと思うのですが、これはオリジナルもあります。私も以前CDで聴いていてこの部分が気になったのですが、オリジナルでもあったので「何だろう?」と思っています。高音の成分が全部飛んだような感じですが、音のレベルが下がった訳ではないのでカミューカがマイクからそっぽを向いたのではないと思います。テープの一部に磁性体の塗布が不良だったのか?・・・などと想像しています。
以前白馬にペッパー・アダムスのMODE盤と一緒に持っていったのは、アダムスのMy One~のイントロとカミューカのWhat's Newのイントロが同じフレーズだったので聴いてもらおうと持って行きました。どちらもカール・パーキンスがピアノを担当してまして、お得意のフレーズだったのかと思います。・・・という事でMy One~のもうひとつのお気に入りはMODE盤のアダムスです。
ワガママおやじさん、20日は楽しかったですね。Epicのデイブ・ベイリーは良いですね。ベーリーのリーダー作はとにかく録音でもでしゃばってこないところが良いです。これはたぶんベイリーの指示もあるのではと思います。BASH!の裏ジャケにベイリーの言葉として「Listen to the music」と書いてあるのが彼の意思の表れだと思います。とかくベース、ドラムスのリーダー作は録音としてソロパートでも無いのにフロントに出てきてしまうのが好きになれません。(しつこいですが・・・:笑)
投稿: Yo | 2008年8月22日 (金) 13:57
こんばんは!
ワガママおやじ20日より関西に行っておりました。
先日杜に書き込ませて頂いた所
Yoさんよりお誘いを頂き昨夜(20日)お伺いさせていただきました。
「何聴かれてるですか?」との問いに
「はてな?」普段JAZZ聴いてないやと思い当たり「もごもご」とごまかしました。
色々お聞かせいただいたんですが、
STEREO盤が特に印象的に聞こえました。
中でもEPIC良かったです。
今回取り上げておられるウォーン・マーシュも聞かせていただきました。
そこでMode盤から目視による盤質判定方をご教授頂きました。
もっともネット中心の私の場合生かせるチャンスが来るかは???です。
久しぶりに自分のブログに当日の模様UPしたいなと思っていますが、
何時になるのかは気力次第というところです。
それでは失礼します。
投稿: ワガママおやじ | 2008年8月22日 (金) 00:30