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2008年4月17日 (木)

<ジャズ回想 第13回>半年ぶりにYoさん宅に集まった。その2

う~ん・・・と唸ってしまったパーカーの10インチ盤~

さて「Yoさん宅に集まった」の続きである。まず、前回に書けなかった2つの「聴き比べ」を簡単に紹介したい。その後にパーカーの10インチ盤(Dial)のことを少し書いてみる。

クリフォード・ブラウンのエマーシー盤はどれも人気が高い。その中では、With Stringsは人気が低い~などと僕は勘違いしていた。
というのは、30年ほど前のジャズ好きの間では、strings作品は「ヒモ付き」などと呼ばれて「ジャズっぽくない」軟派な作品という理由で、人気がなかったからだ。でもそれはあくまで1枚のLPとしての人気についてのことであり、オリジナル盤の世界での人気とは関係がなかったらしい。あるいは、日本のジャズ好きも、stringsものを充分に楽しめるようになって、その結果、人気が上がったということかもしれない。いずれにしても、僕もこのクリフォード・ブラウンの「ストリングス」・・・ある時期から大好きになった。もう長い間、安い国内盤で我慢しているのだが、ちょっと前に、このWith StringsのEP盤を2枚入手した。 Ep2_3
このところ、僕はEP盤というフォーム自体にも充分に魅力を感じているのだが、同じタイトルでもEP盤の方が音がいい場合もある~ということを過大に期待している部分もあったりする(笑)それから一 般的には、EP(7インチ)の方が、LP(12インチ)より価格が低いことも、うれしい。もちろんEP盤の方が収録曲数が少ないわけだが、このWith Stringsの場合、2枚のEP盤にそれぞれ4曲収録だから、2枚で8曲は聴けるわけだ。12インチ盤には12曲収録だから、EP盤がもう1枚は出ているはずなのだが、それがなかなか見つからない。  Ep_2
オリジナル12インチ盤を持っていない僕は、このEP盤を聴いてなかなかいい音だと感じていた(そう思いたかっただけかもしれない:笑)
ある時、Yoさんが12インチ盤をお持ちなのを知って、今回の集まりで、聴き比べをさせてもらうことにしていたのだ。

このクリフォード・ブラウン・・・どの曲もとてもいいのだが、特に好きな曲~portrait of Jennieを聴くことにした。使ったカートリッジまでは覚えていないのだが、最初に僕のEP盤。次にスノッブS田さんの紙ジャケCD。最後に12インチ盤と聴いてみた。
結果は・・・EP盤の惨敗であった(笑)
《12インチ盤の写真~Yoさん提供》
With_strings
EP盤で聴いたクリフォードのトランペットには、それなりの鮮度感があって悪くないと思ったのだが、他の楽器、ストリングスなど全体に中低音が薄い。要はスカスカした感じなのだ。
2番目にかけた紙ジャケCD~一聴して先ほどよりストリングス全体の音が柔らかめだ。そこへ適度にマイルドなクリフォードのトランペットが入ってくる。とても聴きやすい見事なバランスであった。こりゃあ(EPより)CDの方がいいね、という声。このCDと比べると、先ほどのEP盤のトランペットは、だいぶ痩せた感じの音だったことが判った。鮮度はいいのだが、バランスが・・・と悔しがる僕(笑)
そして12インチ盤~う~ん・・・やっぱりいいな。全体的に楽器の音に厚みがあって、トランペットの音にもっとも鮮度感があるようだ。そして、柔らかな鳴り具合。う~ん・・・やっぱり違うなあ。いいものはいいのだ! そして・・・ちと高い(笑)


次にゲッツである。ある時期、「ゲッツのat storyville」をCD(東芝:1990年)で聴いて、ゲッツのシルクの手触りのようなあの音色と、それからどんなに急速調の曲でも全く淀みなく溢れ出てくる「本当のアドリブ」に、僕はもうすっかり参ってしまった。
Gets_roost_12inchこの4~5年、少しづつオリジナル盤に興味が湧いてきて、ようやくのこと、ゲッツのroost盤、12インチ2枚~The Sound(LP-2207) と、At Storyville vol.1(LP-2209) を手に入れた。しかし、このroost盤・・・あまり音がよくなかったのである。オリジナル盤というものを入手する場合、多少の盤質の悪さは我慢して、音の(楽器の)鮮度感を期待するわけだが、これらroostのオリジナル12インチ盤は・・・何か楽器の音が遠いような感じで、The Soundの方など、ヘタしたら日本コロムビア盤の方がいいくらいだったのだ(笑)
The Soundを先に聴いてダメ、ならばライブのStoryvilleならどうだ?・・・で、またダメ。さらにいくつかのroost:EP盤でも同じような音だった。共通して感じたのは「カッティングレベルの低さ」全体的にノイズっぽい。これはもう・・・roostというレーベルの性根(しょうね)だろうと推測する僕である(笑)

《下の10インチ盤写真:At StoryvilleはPaPaさん提供》
そこで・・・10インチ盤なのである。10_3 予想どおり、PaPaさんはこの辺りもしっかりと押えてあった(笑)
ゲッツのroost10インチ盤~2枚揃えて持ってきてくださった。同じタイトルの場合、普通、10インチの方が12インチより発売時期が早いと思う。ゲッツStan Getz Plays の場合~clef10インチが1953年、norgran12インチが1955年で、2年ほどの差があった。
今回のroost盤・・・12インチのAt Storyvilleは1956年、10インチのAt Storyville vol.1は、1952年のようである。この3年の差が、ひょっとして大きいのではないだろうか?
どのテイクも傑作なのだが、僕が選んだのはスピード感溢れるバップ曲~parker51である。
12インチからいってみる・・・さすがに「古い音」である。全体に楽器が遠いような感じで、シンバルも古い録音に特有なうんと篭 (こも)った音だ(笑) でもそれは仕方ない。なんと言っても1951年のライブ録音なのだから。

さあ・・・この「遠いような感じ」が、果たして10インチオリジナル盤ではどうだろうか? 同じ曲、parker51をかけてもらう・・・どうだろう?・・・「う~ん・・・同じかな」という皆さんの声。僕も同様の印象だった。ライブ録音ということで元々の録音が、やや荒っぽい感じでもあり、そのためにあまり差が出なかったのかもしれない。だから、あくまでこのAt Storyvilleというタイトルに限っては、1952年の10インチ盤と1956年の12インチ盤にそれほどの差はないと言えるかもしれない。
ゲッツの「ストーリヴィル」~音はあまりよくないが、演奏はもう最上級である。ゲッツが嫌いな方でも、好きになるかもしれない(笑) それくらい気持ちのいいアドリブである。バンド全体も乗りに乗っている。本当に素晴らしいライブ演奏である。まだ聴いたことがない方は、ぜひ!


チャーリー・パーカー・・・パーカーのことをどんな風に書こうか。いや、パーカーについて書きたい何か・・・それが僕の中に本当にあるのだろうか? パーカーというと・・・いつもそんな「迷い」が僕にはある。その「迷い」を、もうちょっと突き詰めると・・・パーカーは「語れない」、パーカーは「聴くしかない」という乱暴な気持ちもあるようだ(笑)
パーカーのことを、もちろん嫌いではない。1980年頃だったか・・・ある時期、パーカーの演奏に嵌(はま)り、その頃、入手できるレコードはほとんど買って聴きまくった。パーカーの演奏は凄い。どの曲でも聴いてみれば、たちまちパーカーのアルトの突き抜けた凄さに気づくだろう。パーカーの「凄さ」とは何か・・・僕にとってはそれは、あのフレーズのスピード感であり、あの音色の重さである。強引に倍テン~普通のアドリブは8分音符中心だが、パーカーは16分音符の割りでノッてしまった~にしたりする時のあのスリル。それもただ「速く」吹くだけではない。それをうんとタメの効いたリズム感と大きくて重い音色で吹き込んでいくのだ。そんなパーカーが捻(ひね)り出すサウンドそのものが・・・僕には快感でもある。だから、強いて言えば・・・情緒の人ではなく、メカニズムの人と言えるかもしれない(笑) しかし、ジャズ聴きには、ある意味、器楽的な快感という要素もあるはずだし、「パーカーの音」をそういう聴き方で捉えれば、これはもう・・・堪らないのだ(笑)

<夢レコ>前々回の「ドルフィ」の時に、僕はドルフィのアルトをこんな風に表現した。
《まるで、砲丸投げのあの重い鉄球をブンブン振り回しているようじゃないか》

実は、僕の中では、パーカーのサウンド(音色・リズム感など全て)に、質的に一番近いのが・・・ドルフィなのである。
だから今、僕がパーカーのあの吹き方を表現しようとすると・・・やはりこの「砲丸投げ」になってしまう。強いて言えば・・・パーカーの砲丸の方が、もう少しだけ重いかもしれない(笑)その「重さ」はこれはもう理屈ではないのだ。聴いて「それ」を感じてもらうしかない。
そんな風に、ある意味「器楽的鳴りの再現」が重要になってくるパーカーのはずなのに、残念ながらどのレコードもあまりいい音ではなかった。実際、「パーカーが判らない」という声をよく聞くが、その理由の90%は「レコードの音が悪かった」ことにあると、僕は思う。
やはり「レコードの音」というものも重要なのだ。

僕はいつも「レコード」を軸に話しを進めたい。好きなミュージシャンがたくさんいて、好きなレコードがたくさんある~これが僕の基本図式なのだ。例えば、モンクなら「ソロ・オン・ヴォーグ」、コルトレーンなら「ソウル・トレーン」、ロリンズなら「ニュークス・タイム」というように、それぞれに必ず大好きな作品(レコード)がある。
そこで、よくよく考えてみると・・・(僕の場合)パーカーには、特に「好きなレコード」(12インチ盤)というものがないのだ。もちろん、パーカーの時代のレコードが、SP盤,10インチ盤主流だったことで、日本で発売されたパーカー音源が、それらの古い音源をレーベルごとにまとめたBoxもの中心だったためかもしれない。パーカー音源で、12インチ盤がオリジナルだったのは、どうだろう・・・now's the time とかswedish schunapps など、ようやくVERVEの後期辺りからになるだろう。 
Parker_004_2 そんなわけで、1972年頃までは、パーカーの国内盤LP1枚ものは、VERVE音源以外は、ほとんど出ていなかったように思う。だから・・・その頃からジャズを聴き始めた身にとっては、まず「パーカーの音」に触れるチャンス自体があまりなかった。
特にダイアル音源は、権利関係があいまいだったのか・・・よく判らないようなレーベルから、いろんな音源がバラバラに復刻されていたようだ。だから、主にスイング・ジャーナルの輸入盤の広告ページなどから情報を得ていた僕達には、「パーカー=海賊盤=音がムチャクチャ悪い」というイメージが、徹底的に焼き付いてしまったのだ(笑)そして、値段が高いのに音が悪い海賊盤なんか、とても買えやしない(笑)
ちなみに、当時、ダイアル音源が聴けるという唯一の国内盤が、Charlie Parkerレーベルからの「バード・シンボルズ」(邦題/チャーリー・パーカーの真髄)だったように記憶している。「~の真髄」は、ダイアル音源からセレクションで、確かにいい曲が集められていたが、これも充分に音が悪かった(笑) charlie parkerというレーベルは、おそらくオリジナルの音源や盤質の拙(まず)さのせいもあってか、どれも怖ろしく音が悪かった。
そして、僕が最初に買ったパーカーが、長尺のライブ録音~scrapple from the appleが入ったThe Happy Bird(charlie parker)の輸入盤だったのだ(笑)それでも、あのレコード・・・ライブでのパーカーのソロが凄いので、酷い音質を我慢して、何度も聴いたものだ(笑)Parker_003

そんな時、ひときわ格調高いパーカーの写真~パーカーがアルトを吹く顔のアップ~がスイング・ジャーナルに載った。イギリスのspotliteというレーベルが発売したCharlie Parker on Dial というシリーズの広告だった。全6巻だったか8巻だったか・・・本格的なダイアル音源の復刻は、このspotliteが最初だった。あの頃のイギリスもの輸入盤は、高かった。国内盤の倍くらいしていたかもしれない。後に東芝が発売したいくつかの「オン・ダイアル」もの(LPでもCDでも)は、このspotlite経由だと思う。
《上の写真は東芝盤。発売後、だいぶ経ってから、vol.1~vol.3だけ入手した》
このspotlite音源のLPが、やはりそれほどいい音質とは言えなかった。録音が同時期のはずのsavoyの方は、割としっかりした音で復刻されていたので、ダイアルものは、録音段階からあまりよくなかったこともあるかもしれない。それにしても「オン・ダイアル」・・・いくつかのLPと東芝のCD4枚組を聴いたが、パーカーのアルトに今ひとつの切れ・太さが出てないようだし、全体的に薄っぺらい音質という感は拭えなかった。
1973年頃だったか~CBSソニーが「Parker on Savoy」(鳥のシルエットを基調にしたジャケット)を発売し始めた。だけど、パーカー音源はどれも「オン・ダイアル」「オン・サヴォイ」などレーベル単位/セッション単位にまとめられたもので、それもシリーズ全5枚~8枚とかになると、なかなか買えやしない(笑)
そんな訳で、パーカーを聴く時に「ひとつの作品としての好きな12インチLP」というものがあまりないことに変わりはなかった。Verve後期のLP作品をもうひとつ好きになれない僕には、今でも同じ状況かもしれない。
10_4

《左の写真~Dial-201。PaPaさん提供》
そこで・・・パーカーの10インチ盤なのである。ダイアルの本当のオリジナルはSP盤ということになるのかもしれないが、普通のレコード好きにとっては、録音直後に発売された(であろう)dial 201,202,203,207などの10インチ盤を「オリジナル」と呼んでも構わないだろう。PaPaさんは相当のパーカーマニアらしく、これらのDial10インチ盤をほとんど持っているとのこと。
僕は写真でしか見たことのない、あの「ベレー帽のパーカー」のジャケットをじっくりと見る。あの「ベレー帽」・・・デザイン的には何だか変な具合である。鳥の頭にもベレー帽が乗っかっており、これら2つのベレー帽と木の葉っぱの色が、同じ色に合わせてある。ちなみに、201がピンク色、202だと緑色である。そんなパーカーのダイアル10インチ盤が、目の前にいくつも並ぶ。どれを聴こうか・・・PaPaさんから「やはり201でしょう」の声。僕は「ピンク色のベレー帽」をYoさんに手渡す。

あのlover man からだ。ゆったりめのテンポでピアノのイントロが始まる。そのイントロの4小節が終わり、「さあ、ここから」と誰もが思うその瞬間・・・パーカーは吹かない・・・伴奏は続く・・・まだ吹かない・・・。「レー・ミレ・ソソー」と吹くはずのアタマの1小節目、パーカーは全くの無音なのだ。2小節目からようやくわざとメロディをはずしたような音を吹き始める~あのlover manだ。
初めて聴いたDialのオリジナル10インチ盤は・・・やはり「いい音」だった。これまで耳にしてきたどのダイアル音源よりも鮮度感があり、パーカーのアルトの音も太くくっきりと聞こえたように思う。10インチであろうと12インチであろうと、録音直後にカッティングされたオリジナル盤の持つ「鮮度感」みたいなものは、絶対にあると思う。ただこの10インチ盤に対する僕の感想は、あまり当てにはならないかもしれない。というのも、今回はこの10インチ盤と他のパーカー音源を聴き比べたわけでもなく、自分の記憶の中にある「ダイアル盤のパーカー」の音との相対的な印象レベルの話しなのだから。
それに・・・あれだけ魅力的な「10インチ盤」のジャケットを手に取って聴く音と、例えばCDのプラスティックケースを手に持って聴く音では、心理的な部分からも、「聞こえ方」に差が出てしまうだろう(笑)
ただ、そんなことも含めての10インチ盤の魔力があったとしても・・・そのことに否定的な気持ちなど全くない(笑)
そんな「相対」としてではなく、あの「10インチ盤というひとつの作品」から受けた印象は・・・やはり「ダイアルのパーカー」は凄い!ということになる。
この時のセッションでのパーカーは、麻薬か何かでフラフラだったとの証言もあり、もちろん好調なパーカーではなかったのだが、lover man で、パーカーのアルトが流れてきた瞬間に感じたのは、やはり「何かを表現しよう」とするパーカーの凄みみたいなものだし、続けて聴いたバラード調の gypsyでも、パーカーは、この哀愁漂うメロディを、ちょっとヨタヨタしたようなフレーズで吹き進める。それは決してスマートなバラードではないのだが・・・パーカーのアルトの音色には、怖ろしいほどの「重さ」と「切れ」がある。
だから・・・このlover man セッションは、パーカーという人の「凄み」を感じさせるような演奏になったのだと思う。
一番好きなパーカーの演奏は?と問われたチャーリー・ミンガスが、たしか、このlover man を挙げていたはずだ。

《これがadlib盤の黒猫マクリーンだ。写真はPaPaさん提供》Photo

PaPaさんのこの日の手持ち盤は、10インチだけではなかった。 「黒猫のマクリーン」Jackie Mclean Quintet(jubileeではなくて、adlibの方)も登場した!このマクリーンのレコード・・・もちろん聴いたことはある。もちろんオリジナルではなく、日本コロムビアから出たラベルがjubilee仕様の盤と、テイチクから出た盤だ。どちらもジャケットは「フクロウ猫」だ(笑)今、ちょっと確かめてみたら、テイチク盤はうんとこもった音で鮮度にも乏しい。それに比べれば、日本コロムビア盤の方はかなりいい感じだが、やはりどちらも詰まったような音だった。
僕は特にマクリーン信者ではないのだが、このadlib盤の持つ佇(たたず)まいには、もちろん圧倒された。そして驚いたのは、このadlib盤の音の良さだ。音がいいとい言っても、西海岸的な切れのいいすっきりした音ではなく、アルトやベースにぐんと力のこもった、いかにも50年代のジャズという感じの音だったのだ。録音engineerは・・・van gelder! 
adlibオリジナル盤の音は・・・日本盤で感じていた「詰まり」が、すこっと抜けて各楽器の鮮度感がうんと増したような感じなのだ。さすがは・・・黒猫のマクリーン! 
こんなレコードには滅多にお目にかかれないだろう・・・ということでもう1曲聴かせていただく。B面ラストのlover manだ。「ああ・・・今日はラバーマン特集だね」とスノッブS田さん。そういえば、lover manは、さっきパーカーのdial201でも聴いたのだった。マクリーンのlover man・・・マル・ウオルドロンのピアノのイントロが流れると、皆さん「あれれ?」という顔。そうなのだ・・・このイントロ、あの有名な「レフト・アローン」とよく似ているのだ。いや、ほとんど同じかもしれない。ベースがボウイング(弓弾き)しているのが違うと言えば違うくらいか。ピアニストって、けっこう同じパターンのイントロを使うんだな(笑)
この曲でのマクリーンは、いつも以上に気合が入っている。力みかえってバランスを崩しそうになっているようなところもあるのだが、ジャズにはこういう「熱さ」も欲しいじゃないか。ラストの短いカデンツァなんか、もう最高である。思うにこの時、マクリーンは・・・パーカーのlover manを相当に意識していたに違いない。彼もやはり、あのパーカーの「凄み」に魅入られた一人なのであろう。

やっぱり・・・ジャズはおもしろい。

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コメント

bassclefさん、こんばんわ。いろいろと読ませて頂いてとても勉強になります。ベースとドラムの兼ね合いは本当にジャズの醍醐味ですね。幾多の名演奏を聴けるのはありがたいの一言です。しかしジャズは進化しつづけて例えばひとつの例でオルガン、ドラム、サックスのトリオの場合オルガンのペダルでベースラインをとり演奏することもありますね。メンバー的にはエコノミーですよね(笑)。まったくジャズは奥深いですね。
この例の盤も今度持参します。

投稿: Musashi no papa | 2008年5月11日 (日) 21:40

PaPaさん、まったくパーカーのことでは話しが尽きませんね。
>4ビートのジャズ~僕などは「ジャズが発明した最大の功績」こそが「4ビート」だと考えてます。4ビート~(1小節:4拍)に、ベースが「ボン・ボン・ボン・ボン」、ドラムスが「チーン・チキ・チーン・チキ」、そしてこの2拍目と4拍目にドラムスの左足で踏むハイハットが「(ッ)・チャ・(ッ)・チャ」と入る~この単純なリズムが・・・なぜか厭きない。なぜ4ビートは廃れないのか?
「4ビート」というリズムは基本の型は超単純ですが、実際に曲を演奏する際には、例えばベースが「使う(選ぶ)音」は奏者の自由であって、だから、同じ曲を演奏したとしても、奏者(グループ)によって「出てくるサウンド感」は違ってくるのです。「使う音」「使うフレーズ」の違いだけでなく、「ビート感、ノリ」の違い・・・これも大きな要素で、この辺りを意識しだすと・・・そして「ひいき」のミュージシャンもできたりして・・・ジャズ聴きも本当に楽しくなってきますよね。

つまり・・・4ビートというのは、基本は単純でもその中に、無限に自由があるわけで、だから(決められた)同じことの繰り返しにならない・・・そんな面白さがあるのだと思ってます。もっともその「自由」がある分・・・音の選び方やらノリについては、全て奏者の感性・力量にかかってきますが。
そんなところも含めて、ジャズは面白いですね!(笑)

投稿: bassclef | 2008年5月11日 (日) 20:59

bassclefさん なるほど録音の古さや技術による歪みやひずみは確かに仰るとうり同感です。またボンボンボンというベース音は実感します。その古さゆえにパーカーのコンボの録音がいまいち現代のジャズファンにはいまいち人気が悪いのかも知れません。ただ一流のベーシスト例えばポールチェンバース、ロンカーター、チャールスミンガス、オスカーペティフォード、スコットラファロなどまた一流のドラマー、フィリージョジョーンズ、エルビンジョーンズ、ケニークラークなどとのセッションを聴きたいと思うのは私だけではないと思うのですが。各プレイヤーが出す音色はそれぞれ個性があり、魅力的です。その音色は時代超えても私は感動してしまいます。

4ビートのジャズはやはり安心して聴けるし、深さもあることも事実でしょう。それはブルージーでありトーチーなことがジャズの原点にあるからだと思います。これからもジャズは進化していくでしょう、けれどもがそれがただ変化させるだけで消えていくのか、それとも主流となるのか、これまでもファンキー、アバンギャルド、フュージョン、エーシッドといろいろと発生していますがはたしてこの先本流になるのでしょうか。疑問が残るところです。

話が少しずれましたが、良いドラマーが素晴らしいリズムで引っ張ると素晴らしい演奏が生まれるということが言いたかったのです。今度杜の会にサンプルを持って行きます。是非聴いてください。

投稿: Musashi no papa | 2008年5月 8日 (木) 22:51

PaPaさん、またまたどうもです!
PaPaさん、konkenさんへの返事コメントに書いた「パーカーの音」のことですが、(聴き手側の)問題としては・・・そんなパーカーの音色を魅力的なものに感じ取れる
「ある程度のいい音質のレコード」が少ない(であろう)ことです。だから、よほどのジャズ好きでなければ(ドロドロしたようなアクの強いジャズが好きな人)それに気づく前に「パーカー挫折」してしまう~ということもあるように思います。(特にダイアル音源の場合)

それと、PaPaさんご指摘の「リズム・セクションの弱さ」についてですが・・・これは、う~ん・・・難しい話しですね。というのは・・・パーカーのどのライブ盤を聴いても、パーカーのアルトはともかくとして(そのラインを追っていけば、充分に入り込める)リズムセクションの音というのは・・・これはもう壊滅的にひどい(笑)
ドラムスなどは、シンバルもバスドラもほとんど歪んでいるし、ベースも遠くで微(かす)かに聞こえるだけで、とてもその奏者の音圧感など味わえるレベルではないことが多いようです。
しかし・・・言うまでもなく、これは「レコードの音」のことであり、その場で実際に演奏された時に、そのドラムスやベースが「レコードの音」のように歪んでいたわけではなく(笑)ちゃんと豪快に鳴っていたはずなのです。ベースは、マイク(駒に付ける)もアンプを使わない時代ですから、聞こえ方としては、それほど大きなものではなかったと思いますが、それでも「響き」としては、もっと豊かだったはずです。
そんなことまで考えると・・・パーカーに対してリズムセクションが「弱い」と感じるのは、ひょっとしたら、そういう「残された音」が、(レコードを聴く際、リズムセクションに対する印象点として)大きなデメリットになっている部分もあるような気もします。

そんなわけで、正直、リズムセクションが弱いかどうか・・・僕としてはあまり断定的には語れないです。
ただ・・・(そういうオーディオ的側面をあえて無視して)リズムセクションの動きをできるだけ音楽的に聴くことができれば・・・パーカー対リズムセクションの構図が、もう少し分析的に見えてくるかもしれません。
正直・・・僕など、あまりそういう図式でパーカーを聴いたことがなかったのです。
つまり・・・「パーカーは最初から突出していた」という単純な想いで、そうですね・・・パーカーを聴くときは「パーカーだけを聴いていた」というのが、僕の正直なところだったかもしれません。そのことに、今、気が付きました(笑)

ひとつだけ、ものすごく素朴な印象として・・・パーカーのアドリブのノリに対して、ドラム奏者の「ノリ」が、ちょっと古いかな?という感じは、やはりありますね。ベースの奏法というのは、実は4ビートである以上、あまり変わってないのですが、これもやはり現代の「ブーン・ブーン・ブーン・ブーン」という一音一音が伸びる感じに対して、40年代~50年代前半くらいまでは「ボン・ボン・ボン・ボン」という感じだったように思います。

僕の楽天的な感じ方としては・・・そんな「古いノリ」(というより、その時代では普通だった)をバックにしていたからこそ・・・パーカーの「ノリの凄さ」が、逆に引き立ってしまった~という見方もできるような気もします。
この辺り・・・いみじくも、Yoさんがコメント内で挙げた例のCD~映画「バード」のサウンドトラックのCD(パーカーの演奏だけを抽出して現代のバックバンドで再構成したもの)~に、ちょっと話しが関連してきそうですね。
僕は、このCD・・・その不思議な「違和感」にたじろいだ記憶があります(笑)
パーカーの吹くアルトに「現代のリズムセクション」の音・・・合わないんですよ、これが(笑)
もちろん、それは自分の中に聞こえている「パーカーのアルトとリズムセクションのサウンドのイメージ」との違いによる違和感なんでしょうけど。

パーカーは・・・やっぱり語るのに難しいですね(笑)

投稿: bassclef | 2008年5月 7日 (水) 23:00

konkenさん、こちらではチョイヒサです(笑)
パーカー・・・よく「凄い、凄い」と言われてますが(一般的にそう書かれているし、僕らも軽く「凄い」と言ってしまう)本当にうんざりするほど(笑)聴き込んだ方は、そう多くないでしょうね。三式さんの3000回にも驚きましたが、PaPaさんの熱情コメントには驚きと共に「よしっ、それならもう一度、パーカーを聴こう!」」と思わせられました。なので、昨夜、さっそく[All Star Sextet]というダイアル期の編集盤(僕のは、大昔の日本コロムビア盤~この日本盤・・・ランオフにroostのスタンパー番号があって、やけに音の鮮度がいいんです)を両面、聴きましたよ(笑)やっぱり・・・よかったですね。自分的には、これまで「ダイアル音源」に感じていた「(音の)しょぼいイメージ」が、払拭されました!もちろん、先日のPaPaさん所蔵のDial 201盤の音を聴いたからこそ・・・の後確認ですが。1950年代に出たであろうroostのAll Star Sextetの音質も、なかなかのものだろう、という感触を得ています。少なくとも1970年代の英・Spotlite復刻よりは、はるかに良さそうです。

僕が(今の時点で)一番感じるパーカーの凄さは、バラードで見せる「いきなりの倍テンポ乗りのフレーズの辺りです。これは、《あの閃きあの音あのスピード、それら全てがパーカーだ。常識では通用しない》とPaPaさんが言われる通りですね。
さらに僕が「パーカーの倍テンポ乗り」に感じるのは、「もの凄い重さを伴った切れ味」で、やっぱりパーカーは、あの太い重い音色があってこそのパーカーなのだ・・・と再確認しました。
この「重い音色」(日本コロムビア盤~roost音源)をイメージしながら、「パーカーon Dial」(東芝4CD)を聴きなおしてみようかな。あの4CD、konkenさんも持ってましたね(笑)では。


投稿: bassclef | 2008年5月 7日 (水) 09:30

Musashi no papaさん、こんばんわ。再び燃えるようなパーカー・コメントをありがとうございます。Papaさん、休みにパーカーを聴き込んだようで・・・パーカーへの凄まじい情熱が燃え上がってますね(笑)

>それはパーカーの音が音符やリズムを超越して身体の魂の底から出てくる肉声だからなのだ~
う~ん・・・こんなセリフはなかなか出ないですよ・・・PaPaさん、本当に「パーカーの音そのもの」が好きで好きで・・・その「音」は、もちろんパーカー自身が、(さまざまな経験から)捻(ひね)り出してきた音であるはずだし・・・だからPaPaさんは、やはり「パーカーという人」を心底、好きということなんでしょう。やっぱりこういう、真のパーカーマニアの方がおられるんですね・・・。
僕は「パーカーのソロ」だけ聴いて楽しめるというほど、パーカーマニアではないですが、モザイクのセットは~ディーン・ベネディッティが「ワイヤー録音機」で録音したという「ライブのパーカー」~しかもそれはパーカーのソロだけだったというパーカー熱狂者ぶり~
モンクとの競演テイクも1曲だけあるとのことですから、ぜひまた聴いてみたいものです。

投稿: bassclef | 2008年5月 6日 (火) 23:07

konkenさん、5月またよろしくお願いします。
パーカーは素晴らしいですよね。彼のどのレコードを聴いてもリズムセクションがひどい。ローチ、パウエルはありましたが、ほとんどのリズムマンは彼についてゆけていないですよね。もしもっとしっかりとしたリズムセクションが彼をサポートしていたらと思うととても残念です。だからwith strinngs がソロのみで1番良いということになるのしょうね。bassclefさん如何ですか。

投稿: Musashi no papa | 2008年5月 6日 (火) 20:43

いや~papaさんのパーカーへの想いは熱いですね。あれからbassさんと「papaさんはかなりのパーカー信者だね」てな話をしていましたが想像以上なものが伝わってきました。

投稿: konekn | 2008年5月 6日 (火) 00:39

このお休みはパーカーをしっかり聴くことが出来ました。ディーンベネディクト(モザイク盤)のパーカーの音は何回聴いても胸にジーンと沁みてきます。思うにパーカーのアルトの音はジャズシーンに燃える火のようだと私には思えます。人類が火を手に入れたようにジャズも彼によって大きくそれまでと変化して行ったようです。人間的には最低そして人としても尊敬も出来ないし動物のようでもあるがしかしプレイヤーのパーカーは音の神様であり権化でもある。いろいろな演奏や音を聴いても涙が溢れる人はほとんどいない。それはパーカーの音が音符やリズムを超越して身体の魂の底から出てくる肉声だからなのだ。彼にとってはハーモニーやユニゾンなどどうでもいいのだ。魂の震えがパーカーの音を紡ぎだす。師としたバスタースミスもジェイマクシャンの先輩でもあるレスターヤングの音に涙がでるだろうか。彼にとって生きていくことがブルーノートなのだ。共演者だったローチもガレスピーその人生を共にしようとはしなかった。そこにはマイナーを感じない。名声も幸せも望まないただリードから出る音のみにしか生きなかったパーカの切なさと儚さと悲しみが切々と私の心に迫ってくる。音に総てを捧げ35年を雑巾のように生きたパーカーは幸せだっただろうか。ゴミのように死んでいったけれど彼の残した音の革命は永遠に輝いている。彼はジャズに殉職した伝道師であったからだ。パーカーの遺産はあまりにも偉大だ。その悲しい人生と引き換えに残した彼の音は彼を超えるという逆の高いハードルを後世に残した。それがいつ超えられるのか。いや超えることが
出来るのか。人生を賭けたプレイヤーがこれから出てくるのか。諦めずに期待したいものだ。

投稿: Musashi no papa | 2008年5月 5日 (月) 23:41

dukeさん、コメントありがとうです!
>ブラウンのストリングスから、パーカーのストリングスへとスリリングな展開~
いやあ・・・そうですね。シュミットさんの《パーカーをよく聴いてる人のフェイバリットは「with strings」じゃないでしょうか。そんな気がします》という(おそらく)核心を突いたコメントから、俄かに「パーカーwithストリングス」流れになりました。クリフォード・ブラウンのストリングス物もそうだったと思うのですが、本当に凄いミュージシャンの「with ストリングス」というのは、なにかしら堂々としてますね。いつもどおりにその人の歌を唄う・・・というか。だからバックのアレンジが多少、古臭かろうと大げさであろうと・・・クリフォードのペット、パーカーのアルトに耳を傾ければ、気になることもなくなって、そうしてその楽器から出てくる音には、すごい説得力がある・・・という感じしますね。つまりはその人の「唄が大きい」ということかもしれません。

森田童子~懐かしい名前ですね。昔、兄貴がよくレコード掛けてました。あの泣いているかのようなヒョロヒョロ声・・・「あんなもん」とか思いながらも、けっこう気になる存在でした(笑)
「僕達の失敗」というと・・・僕は石川達三だったかの小説を思い出してしまいますね。

投稿: bassclef | 2008年5月 2日 (金) 21:38

bassclef さん、こんばんは。

ブラウンのストリングスから、パーカーのストリングスへとスリリングな展開ですね。ダイアルの201、状態のいいものを久しぶりに拝見しました。なかなか見ることのできない1枚です。ダイアルは spotlite のボックスセットを随分聴きました。

ストリング物は私も好きでしてコールマン・ホーキンスのイン・パリを話題にしたことがありますが、やはりパーカーに尽きますね。

森田童子さんの「僕たちの失敗」という歌に、「地下のジャズ喫茶 変われないぼくたちがいた」という歌詞があります。2番の歌詞には、「ぼくが一人になった部屋に 君の好きなチャーリーパーカー見つけたヨ」・・・地下のジャズ喫茶で流れていたのはストリングスでしょうね。変われない自分と変らないパーカー・・・ジャズはやめられませんね。

投稿: duke | 2008年5月 1日 (木) 22:55

三式さん、またまたコメントをthanksです!
映画「恐怖の報酬」~懐かしいですね。これ、中学の頃だったかTVで見ました。イブ・モンタンでしたからフランス版だったわけですね。いつ「爆(は)ぜるのか?」とハラハラして見てました(笑)もう大丈夫かな、と安心した頃に・・・という皮肉な結末が、印象に残ってますね。
バーニー・レイトン・・・名前だけはかろうじて・・という感じです。そういえばパーカーのストリングスのいくつかは、このレイトンがピアノなんですね。今度、聴いてみます。ちょっと調べたら、リーダーアルバムがcolumbiaの10インチにあるようで、「~ランデヴー」というタイトルらしいですね。
それにしても三式さん、渋いところをご存知ですね。

投稿: bassclef | 2008年4月28日 (月) 23:33

連日お邪魔いたします!

そうなんですか!TVコマーシャルでパーカーの「I'll Remember April」 がかかってたのは全然知りませんでした。実を言うと僕とP.with Stringsの出会いは約30年前になります。その頃劇場で公開されてたロイ・シャイダー主演の邦題「恐怖の報酬」っていう映画のエンディング・テーマに流れたのがパーカーの「I'll Remember April」だったんです。この映画は同名のフランス映画(イヴ・モンタン主演1953年)のアメリカ・リメーク版なんです。詳しい内容は長くなるので紹介できませんが、リメーク版の方は日本公開版とアメリカ公開版とでは結末がまるで違うというちょっとおかしな映画でした。

そんなことはさて置き、そのエンディング・テーマの後半で聴かれるとても都会的で洒落たピアノ・ソロがすごく印象的だったんです。勿論パーカーが素晴らしいのは言うまでもないんですが、、、それでそのピアノがバーニー・レイトンっていう人だっていうのはすぐに分かりました。そうなると「この人はいったいどんなレコードを出してるのかな?」となる訳でして、レコード病がムックムックとね(笑)!でもこれもちょっと変なんですが、パーカー・ウィズ・ストリングスのCDを買うまでそこから実に15年のブランクがあるんです。バーニー・レイトンのレコードも1枚だけですが購入しました。

投稿: 三式 | 2008年4月28日 (月) 19:59

三式さん、コメント感謝です!
それにしても三式さん「ウイズ・ストリングス」3000回聴きとは! 真性パーカー中毒ですね。とにもかくにも・・・素晴らしい(笑)
本記事に書いたように、僕も一頃、パーカーに嵌(はま)りまして、相当に聴きまくりましたが、とてもそこまでの中毒には至りませんでした(笑)その後は、だいぶん「パーカー薬(ヤク)」が切れたようで、たまに聴くと、「やっぱりいいなあ」と思うくらいの軽症になりました。
そういえば、10年ほど前だったか、パーカーの「ストリングス」の良さを再発見したことがあります。
ある時、TVから突然「パーカーの音」が流れてきたのです。あれはたしか・・・ビールのCMだったか。とにかく、パーカーの「ストリングス」~I'll Remember Aprilだったか~がTVから流れてきたという驚き!そしてそれが妙に心に響く。それからしばらくまたパーカー熱が再発しました(笑)

三式さんのおっしゃるように、やっぱりパーカーのアルトには「何か」がある・・・そうに違いないですね。

投稿: bassclef | 2008年4月27日 (日) 22:10

今日は、三式です。

「YOさん宅に集まった・・・・」、面白く読ませてもらって
ます。
LINE-UP見ただけで涎が出てきそうなものばかりで羨ましい
です。同じ内容のレコードの聴きくらべって「レコードで
ジャンケン・ポン」してるみたいで面白そうですね(笑。

ところでシュミットさんがおっしゃってた「パーカーよく聴いてる人は「with strings」・・・、ってね!

まさに僕がそうで、って言ってもそれほどパーカー聴いてる
わけでもないんですが、10数年前に「パーカー・ウィズ・
ストリングス」を初めてCDで買って聴いてからというもの
その魔力にすっかりハマッテしまい、それ以後12インチ盤、10インチ盤、あげくにEP盤まで買ってしまう始末で(笑)。
ちょっと計算してみるとおそらく3000回以上「with
strings」を聴いてたみたいで、、!ちょっとアホですわ。

まあ普通のストリングスものにはない何かがあるような気がします。

投稿: 三式 | 2008年4月27日 (日) 18:38

シュミットさん、いつもコメント、ありがとうです!

>バード・シンボルズのB面1~3の流れがお気に入りです。こちらは情緒3連発~

・・・判ります(笑)
僕も my old flame とembraceble you は、相当に好きです。embraceble youでは、パーカーのソロの後に「よたよた・・・」と出てくるマイルスにも愛着が湧きますね(笑)あとdon't blame me、out of nowhereもスロウものでしたか。
パーカーという人は・・・テンポそのものが速い曲での、スピード感(重さを伴った)の快感も、もちろんなんですが、実はバラード(スロウもの)での、なんというか・・・ハードボイルドな感じの「新しい情緒感」みたいなのにも、捨てがたい良さがありますね。
残念なのは(残されたレコードにおいては)バラード曲の比率が、割と少ないことですかね。
ライブ録音のバラードで好きなのがひとつあります。savoyのon savoy vol.6という型で出たやつで
these foolish things,there's a small hotelなど4曲やってます。このthese foolish~いいです!このライブ4曲は、録音も案外良くて、愛聴しているサイドです。

>パーカーをよく聴いてる人のフェイバリットは「with strings」じゃないでしょうか~
うんうん、なるほど・・・そんな感じ、僕もしますね。と言いながら、昨夜もパーカー(ライブの方のストリングス)
今もパーカーを(スタジオのストリングスの方)聴いてます(笑)
僕は特に「ライブ」の方のストリングスが好きなんでよ。<レコードは2枚組~midnight jazz at carnegie hall(verve MGV-8189-2)というやつで、パーカーのストリングスはC面に5曲入ってる>
アルトの音がちょっとオフ気味(遠め)に聞こえるような録音なんですが、ステージに立ったパーカーのアルトから、いかにも「でかそうな音」が出ていたような感じが判り・・・リアリティのあるアルト音だと思ってます。

だいぶ昔、ナベサダの自叙伝みたいな本を読んで、彼が「ウイズ・ストリングス」に入っているsummer time をもう好きで好きで・・・という件がありました。ナベサダさんの60年代後半のレコードを聴くと、本当にパーカーを好きなんだろうなあ・・・と思えてきます。

パーカーのこと~なかなか話しも尽きませんね。

皆さん、パーカーへの想い・・・またいろいろと、コメントしてください(笑)

投稿: bassclef | 2008年4月27日 (日) 12:04

Musashi no papaさん、パーカーへのコメントをありがとうございます!
本記事でも書きましたが、パーカーについて語るというのは、誰にとってもなかなか難しいらしくて、パーカーについての文章ってのも、案外に少ないようでもあります。
たぶん・・・パーカーっていう人は、表現する際、「凄い」とか「あまり好きじゃない」のどっちかに振れてしまうのでしょうか。
このブログ記事を書いてから>ここしばらく、自分でもパーカーへの気持ちの本当のところは、どうなんだろうか・・・と考えたりしてます。昨夜もkonkenさんといくつかパーカーを聴いたんですが、やっぱり「いい」んですよ(笑)なので、2人で「やっぱりパーカーはいい!」という当たり前のことを言ってたんですが(笑)
パーカーの音楽というのは・・・あの「音の殺気」みたいなのが、快感に感じる人と、そうでない人に分かれそうだな・・・という感じを改めて持ちました。

PaPaさんのコメント~
>あの閃きあの音あのスピード、それら全てがパーカーだ。常識では通用しない~

う~ん・・・いいですね!(笑)やっぱり、これは相当にパーカーに入れ込んでる方のセリフです!
好きだから10インチ盤までいく(いや、ひょっとして78回転までか?)~そのオリジナルの鮮度感あるパーカーの音楽を浴びる~ますます好きになっていく~というパターンなのでしょうね。羨ましい・・・反面、怖いような思いもあります(笑)また時々、10インチ盤を聞かせて下さい。
 
それと・・・PaPaさん、僕のは「評論」などというものではありませんので、誉め殺しは勘弁してくださいね(笑)

投稿: bassclef | 2008年4月27日 (日) 11:25

今晩は、シュミットです。

spotliteの「bird on dial vol.1~6」。出てすぐ輸入盤で買いました。行きつけのレコード屋さんに、「こういうの買わなあかんで(標準語訳:買わないとダメだよ)」なんて言われてムリして買ったんですが、今だにmint状態です(笑)。いくら好きでも「カマリロ」4連発なんてね。しかし、この4連発、いま聴いてたんですが厭きませんね、パーカーはもちろん、ワーデル・グレイもいいじゃないですか、すっかり忘れておりました。

それと、バード・シンボルズのB面1~3の流れがお気に入りです。こちらは情緒3連発モノですが、時々聴くとジーンと来たりしますね。

パーカーをよく聴いてる人のフェイバリットは「with strings」じゃないでしょうか。そんな気がしますがいかがでしょう。

投稿: シュミット | 2008年4月25日 (金) 23:37

bassさん2回目のレポート拝見しました。いつもながら
素晴らしい評論、さすがですね。パーカーはよくバップ
の創始者と言われますが、私にはそうは思えません。確かにガレスピーや他のバッパーはいますが、パーカーはジャズの革命者です。他のプレイヤーと一緒にすべきではないでしょう。彼によってジャズは命を授かったといっても過言ではありません。バッパーではなくて彼に生きた時代がたまたまその時代だっただけ。あのスピード、8部音符の奇数乗りなどなんのその。イントロは出さず、彼にはルールなど無い。あの閃きあの音あのスピード、それら全てがパーカーだ。常識では通用しない。もう2度とこのような素晴らしいプレイヤーは出てこないと思う。パーカーの前にパーカーはないしパーカーの後にパーカーはない。彼の後の少なくともアルト、テナーを含めてミュージシャンはその影に悩み超えようとして悶えているのが本当のところであろう。マイルスは結局、技法という小技(技法)でパーカーを乗り越えたように見せただけだと私は思う。あのパーカーのジャズを超える逸材は現れていない。心よりポストパーカーを期待する。あの変幻自在のアドリブこそジャズの本質であり常人には計り知れない彼の世界がある。

投稿: Musashi no papa | 2008年4月25日 (金) 23:12

D35さん、思い出しコメントをどうもです!
ジャズのアドリブやってる時、ちょくちょく「よく知ってるあのメロディ」みたいなのが出てきますよね。
それは、誰もが知っているポピュラー曲であったり、クラシックの名曲の一部だったりするようです。バップ時代にパーカーやガレスピーは、いろんな曲で最後にファンファーレみたいな短いテーマをユニゾンでやってましたね。あれ・・・僕にはやっぱり、ブラックジョークぽい「おふざけ」みたいに思えます。ジャケ解説でも、引用(quotation)と表現されてますね。
多分、元々は・・・ライブ演奏で誰かが、気の効いた「引用」をして、それが一種の流行になったのかもしれません。
僕は、明らかに事前に準備していたような引用・・・それから、その曲(のハーモニーや雰囲気)に関係のない「取って付けたような」引用は、あまり好きではありません。
だから・・・あまり素晴らしい「引用」というのは、あまり知りませんね(笑)
別格として、ロリンズの「テナーのソロ演奏」があるかもしれません。あれは・・・テナー1本だけで、たぶんロリンズのアタマの中に浮かんできたありとあらゆる曲のイメージ~
そんなものを「テーマ」として、出しては引っ込め、また次のイメージへ・・・という流れで、言ってみれば、全てが「引用」なんですが、なんというか、あれでひとつの「show」(ロリンズという人の「芸」みたいなもの)というか・・・そんな風に捉えてます。だから、あとは、そういうロリンズの芸を好むか好まないか・・・それだけですね。
僕は好きです(笑)


投稿: bassclef | 2008年4月20日 (日) 13:27

bassclefさん、続けてのレポートありがとうございます。
今回出てくるレコードをかける頃には、私の頭の中はすっかり飽和状態になってしまってよく覚えていません(笑)。
と言うより私はインストが苦手なだけかもしれませんが、皆さんのお陰で「もっと聴いてみようかな」と思う今日この頃です(笑)。
冗談はさておきレポートを読み進むうちに、少しだけ思い出してきました。
あの鳥のイラストのジャケットのヤツは「あーこれがパーカーのアルトの音なんだ!」と感心しながら聴いてました。
それと思い出したのがあの「テレッテレッテテレレレ~」というふざけたアドリブはなんなんだろうね?という皆さんの疑問です。
私はアレけっこう好きですが、気に入らない人も居ましたね。
なんなんでしょう?

投稿: D35 | 2008年4月20日 (日) 07:08

67camperさん、またコメントをどうもです!
パーカーのこと・・・全く表現の仕様がないですね。あのアルトから出てくる「サウンド」~camperさんご指摘のように、たぶん・・・あの「音のでかさ」はキャノンボールに、
あの「ドロドロしたような濁り感」はドルフィに・・・受け継がれたのかもしれませんね。ただキャノンボールの音色は、本当に「明るく輝かしい」面のみで(もちろんパーカーにもそういう輝かしい部分も充分にあるんですが)いまひとつ「ジャズ」という感じに乏しいようにも思います。
一方、ドルフィーは、パーカーの情動的な部分(ドロドロしたような)をもっと強調したような感じで、それが好きな方にはもう死ぬほど好き・・・という感じのアルトですかね。
僕は本記事の中で「パーカーは情緒よりメカニズム・・・」と書いてしまったのですが(笑)これは・・・パーカーという人は演奏においては、情緒的な雰囲気とかを狙うタイプではなく、あくまで器楽的な鳴り・響き・音圧感~そういう「音」で勝負してやる、というタイプであろうという意味合いです。
そういう意味では、パーカーは、超絶的なハードボイルドなアルト吹きですね。バラードで感じられる新しい響き~ハードっぽさの中に見せる透徹したような情緒感・・・そんな感じは、コルトレーンがバラードで見せる不思議な瑞々しさとちょっと似ているかもしれませんね。

投稿: bassclef | 2008年4月19日 (土) 21:49

Yoさん、ジャズ聴き会~第2弾へもさっそくコメントをありがとうございます。パーカーのアルトって・・・なんというか、本当に独特の音色ですよね。いかにも音がでかそうで、張りがあって、しかも変な濁り感もあって「爽やか」ではない(笑)そんなダークな何か・・・が、やっぱりパーカーであり、ジャズであり・・・みたいなことも考えてしまいます。
ダイアルの10インチ盤~そう滅多に聴けない盤」ということを抜きにしても、やっぱり凄かったですね。やはりあのアルトの音~Yoさんが「芯のある」と表現したとおりですね。
lover man,gypsy でのパーカーのアルトには、ぐっと沈み込んだような静かなる音圧を感じました。
ああいう感じは・・・パーカーの方法論だけを学んでも絶対に出ないでしょうね。

投稿: bassclef | 2008年4月19日 (土) 21:27

bassclefさん、パーカーに対する考察、興味深く拝見しました。アルトという楽器の生音、マイクでとった音ではなくて、パーカーのベルの前で聞こえる生音というのは、誰も経験がないのでしょうが、おそらく相当に太く芯のある音だったのではと想像しています。前にもコメントさせていただいたのですが、フレーズは違うものの、個人的に、ドルフィ、キャノンボールの音色、音量、音圧がパーカーに近かったのではなどと思いをめぐらせています。マイクを通した音ではないベルの前で聞こえる生音というのはおそらくレコードから味わえるサウンドとはかなり違っていて、ステージにいる他のミュージシャンと客席の前の方のごく一部の聴衆のみが味わえる音であり、おそらく他のアルトイストとは一線を画する迫力があったのではと個人的には信じているのです。あたりまえですかねぇ・・・!

投稿: 67camper | 2008年4月19日 (土) 03:03

bassclefさん、2度にわたるジャズ聴きの会の報告ご苦労様です。こうやってブログにアップして貰えると思い出しながらも再度感激できますね。パーカーのダイアル201オリジナルは凄かったですね。ひとつは発狂のセッションと名高いLover Manですが、「薬切れで睡眠薬を多量に飲んでいてヘロヘロだった・・・」という説明を知っていてもあの演奏は凄いですね。確かになかなか出てこないとか、バックと合ってないとかが有ったとしてもパーカーに焦点を合わせて聴いているとそんな事は関係なく引き込まれました。もうひとつは音です。私もバードシンボルは昔買いましたが音がひどい・・・。また映画「バード」のサウンドトラックのCD(パーカーの演奏だけを抽出して現代のバックバンドで再構成したもの)も買いました。これはなかなか良い感じでローラの
名演奏は耳に残っています。・・・しかしパーカーの音はやはり芯の無い平面的な音でした。しかしこのダイアル盤は音こそ古いですが芯があって浸透力のあるアルトの音色に感激しました。もう一度聴きたい・・・そんな感じでした。

投稿: Yo | 2008年4月18日 (金) 10:32

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