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2005年8月 5日 (金)

<発掘レコ 第2回> 「ペレス・プラード/白熱のペレス・プラード・ショウ」(ユニオン/テイチク)

<ぅううう~ホッ!に笑う子供たち~ペレス・プラードの快感>

DSCN0808音盤コレクター系の方のブログで、「リサイクルショップでのちょっといい格安盤入手記」みたいなのを見かける。これを「猟盤」と表現していることが多い。猟盤~感じ 出てますね(笑) あまたの真性ジャンクものの中から、「ぴくっ」とくるものだけを拾い上げる。狙った獲物は逃がさない~まさに猟盤である。ただ正確には・・・「狙った」のではなく、いろいろある中からいいものを選び取る「消極的セレクト」とも言えるわけで、だからこそ・・・自分のフィルターの調整目盛りをしっかり設定しておかないと、「相対性価値観マヒ症候群」により、ついつい余分なものまで拾ってしまうことになる。これは僕自身の要注意ポイントでもある。(*拙ブログ 7月11日分<発掘レコ第1回 小林旭/大いに唄う~相対性レコード>参照)
余談だが・・・拙ブログ<夢レコ>のリサイクル探索の話しの中で、この「猟盤」という表現を使おうとしていたのだが、「猟」という字にリアリティがありすぎたので(なにかハイエナが辺りを嗅ぎまわっているような・・・それに、まさに自分もそうなんだ・・・という自覚も:笑) 「発掘レコ」という、考古学的フレイバーを感じさせる表現にしたわけです。まあでも、気分は、まさしく「猟盤」である。

オーディオや楽器のリサイクルショップ、HOはチェーンなので、僕の街に1店、すぐの隣街に1店、ちょっと離れた街までいけば、周りに5~6店はあることになる。BOの方が店数は多いのだが、BOは、基本的に本とCDのみで、LP盤は置かないようだ。HOには、仕事帰りに寄ることが多い。500円~2000円の値付け品のLP盤が主力なのだが、たいてい、どの店にも、
50円~200円くらいのLP盤やシングル盤が、「ジャンク品」として置いてある。ジャンクものは返品・交換不可!としてある。まあ元々、タダ(でなくても10枚で100円とか)で仕入れてきたものを、少しでも現金化しよう、ということなんだろう。HOでは、ほとんどジャンクものしか買わない。このジャンクの新入荷ものが狙い目なのだ。ただし・・・いつ入荷するか判らない。
HOは、オーディオ機器や楽器が主力なので、多分・・・「古いコンポ」を売り払うついでに、30枚くらいあるLP盤も、売ってしまう、というパターンだろう。時々、カウンターでLPレコードを拡げてる場面を見かける。入荷してきたレコードに値付けしている場面であろう。どういう具合に値付けが決定されるのだろうか? 僕は、レジそばの楽器やらアンプを見るフリをしながら、しばらく様子をうかがったりするが・・・黙々と作業をしているので、よく判らない。本当は、一部始終を見守りたいくらいのところだが、そうもいかない(笑) 推測だが、おそらくは・・・外見が汚くて古い(外袋のビニールが、白く濁ってるくらいの古いやつ)と~100円、ちょっとキレイなものだと300円とか、これは洋楽だってんで、500円とかの「大体の決め」があって、あとはもう、その値付けする時の個人の判断なんだろう。というのは、同じHOでも個店によって、安め・高めとかなりの差があるようなので。いずれにしても・・・究極の visual grading「見た目評価」 のはずだ(笑) 一般に、洋楽系の「キレイな盤」が、やけに高い。ところが、最近は、70年台の洋楽ロック系に2000円以上も付いており、ヘタしたらまともな中古レコード屋さんより高い、なんてこともありそうだ。さて・・・運がいいと、たまに興味をひくレコードが入ったりしている。僕の場合は、ポピュラー系のボーカルもの、映画サントラ、クラシック。それから、古い「ムード・ミュージック」や「ラテン」ものなどに、食指が動く。ロックやブルース系のベストものなんかがあれば、うれしい。もちろんジャズがあれば、もっとうれしい。

60年代の日本盤には、「外国のミュージシャンが来日した際の日本公演の実況録音」というものが、けっこうあるようだ。ジャズもそうだが、この時代は、外国からのミュージシャン来日、それ自体が、ものすごいイヴェントだったようで、大物タレントになると、日本中を縦断しながら、数多くの街で公演したようだ。「ライブ・イン・ジャパン」に、少しでも付加価値があるとしたら、レトロなものが好きな人間にとっては・・・音源の希少性だけでなく、ジャケも含めて、ちょっとおもしろい「珍盤」のように映るからだ、と思う。ヴェンチャーズの、赤い番傘をさしているジャケの「ライブ・イン・ジャパン」も、なんかいい味わいですよね。(持ってないけども)

ある時、そのHOで「ペレス・プラード/白熱のペレス・プラード・ショウ」(ユニオン/テイチク)という盤を入手した。「ペらジャケ」風造りなのにゲイト・フォールドになってるのも悪くない。オビもやけにレトロな味わいだ(笑) そのオビには・・・「マンボの王様 初の完全ステレオ実況盤堂々登場」などと謳われている。それにしても、モノクロ写真とカラーロゴのジャケ~プラードの、目がすわってしまったような顔つきも、ちょっと怖い(笑)・・・多分、音楽に入り込んでいる状態のショットなのだろう。 でもこのジャケ、なかなかいいじゃないか。クレジットによると、<昭和40年7月29日:大阪 サンケイ・ホール録音>(レコーディング:吉田悦造)となっている。 DSCN0809
見開きの内側には、全メンバーの楽器演奏中の写真、この実況録音の良さをほめる小川正雄の解説もあり、全体に丁寧な造りを感じる。
さあ、聴いてみた・・・これが実に「いい録音」なのだ! こう・・・なんというか・・・いかにも目の前にホールが広がっているような感じ~この時代のステレオ録音が目指したであろう「臨場感のステレオ録音」なのだ。
嫌いじゃない音だ。子供の頃、よくラジオから流れていた、あの「変な曲」~マンボNo.5~あれももちろん演ってる。あの曲が聞こえると、いつも笑えてきたような記憶がある。「う~~~ほっ!」とかの掛け声が、笑いを誘ったのだ。昭和の時代には・・・あの「ほっ!」のたびに、日本中いたるところで、小学生が笑っていたに違いない(笑)

このライブでは、2曲ほど演奏した後、プラードは、片言の日本語で(いかにもローマ字を読んでます・・・うまく読めませんが・・・こんなでいいでしょうかね?という雰囲気を漂わせながら) 「おおきに」などと言ってる。この日本語挨拶に、聴衆はお約束の大喜び。 そうして・・・場の雰囲気が一気に和んでいく。その様子がよく判る。連続で日本に来ていただろうが、それにしても、ショウマンシップの塊りのような人だ。プラード楽団自体が楽しそうに「ノッている」様子だ。楽団の演奏もさすが巧いし、こなれている。こういうライブ盤て・・・悪くないぞ。。録音が聴きやすいいい音質なのでA面を通して聴いてしまった。この僕が「マンボ」をちゃんと聴けるなんて・・・。たまにFMで、マンボやルンバ、タンゴを聴くが、正直に言うと・・・ラテン音楽の持つあまりの濃厚さに、ちょっとついていけない感じがある。1965年で、このノリだったら、やはり黄金時代でのプラード~元祖のマンボNo5の頃の音楽は・・・さぞかし、
すごい「密度」だったんだろうなあ、と慄(おのの)いてしまう。 僕もいつか、こっち方面の音楽にもハマッていくのだろうか(笑) 
ああ・・・音楽ってほんとに底なしだあ・・・。

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